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第1399話
書き人知らず
投稿日: 03/02/05 00:24 ID:vvSSOJnF
〜 White Key 〜
教室で楽しそうに話すニホンちゃん。今日の話題はスキーです。
「やっぱりハプスブルグ先生は上手よねぇ〜。」
「僕だって負けちゃいないさ。」じつは、マカロニーノ君もかなり上手です。
そんな会話をうらやましそうに聞いている子がいました。ウリナラカンコ君ではありません。
(私もスキー上手になりたいな・・・)そう思っているのは、パキスちゃんでした。
けれどもパキスちゃんの家は、たしかに雪が降りますが練習できるようなゲレンデがないのです。まして、
よその家に練習にいけるような、お金持ちでもありません。
そんなおり、ニホンちゃんの家でアジア町冬運動会が開催されることになりました。同じアジア町内ですから、
パキスちゃんにも参加資格があります。
(思い切って参加してみようかな。でも私ヘタだし・・・)
と、そこへ当のニホンちゃんが寄ってきました。「ねえパキスちゃんも、冬の運動会出てみない?」
「え、でも私ヘタだよ。みんなに迷惑かかるし、いいよ。」正直、パキスちゃんは戸惑いました。ニホンちゃんと
親しくないのに、どうしてだろうと。
かまわずニホンちゃんは続けます。「そうだ、私の家に練習しにおいでよ。で、運動会に出るの。きっと楽しいよ。」
パキスちゃんの知っているニホンちゃんは、だましたり、イヤガラセするような人ではありません。とうとう
パキスちゃんは、ニホンちゃんの家で練習することになりました。
運動会当日。多少練習したとはいえ、パキスちゃんの成績は芳しいものではありませんでした。それでも、
「ありがとうニホンちゃん。ニホンちゃんの家じゃなきゃ、私出てなかったと思うの。楽しかったよ。」
と、お礼を言ったパキスちゃんの顔は、白銀のゲレンデのように輝いているのでした。
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