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第1454話
名無しさん
投稿日: 03/03/29 14:46 ID:yQUz9Ap9
『暗殺術」
マーシャルアーツ、蟷螂拳、コマンドサンボ、グレーシー柔術等地球町には実践的というには多少
物騒な「殺人拳」と呼ばれる格闘技があります。その中でも紫苑ちゃんの『猛者怒暗黒拳』とべトナ
ちゃんの『べトコン流暗殺拳』は三大暗殺拳と呼ばれ怖れられています。もう一つは遠い昔に廃れて
しまい今ではその存在すら伝説となっています。
ある日の放課後紫苑ちゃんとべトナちゃんが些細なことで言い合いになりました。普段は大人しい
二人ですが割と強情なことでも知られています。口調こそ穏やかでしたが双方引かずやがて一触即発
の状況になりました。
「こ、これはまずい」
その場にいた地球組の面々真っ青になりました。喧嘩では出鱈目に強いアメリー君もチューゴ君も
動けません。フランソワーズちゃんもです。三人共『べトコン流暗殺拳』の凄まじさは身をもって知
っています。エジプト君やサウジちゃんは紫苑ちゃんを見て動けなくなりました。『猛者怒』、それ
は中東班では死を意味する名だったのです。
二人はゆっくりと構えをとります。紫苑ちゃんのそれは獅子の様でベトナちゃんのは黒豹の様です。
場を冷たく、刺すような殺気が支配します。
「あ、あうあう、どうしよう。」
ニホンちゃんもいつも仲良しの二人の何時にない殺気にあたふたしています。その時彼女の脳裏に
懐かしい声が語りかけてきました。
(さくら、今こそあの術を使え)
(その声は!?)
二人が動こうとしたその時です。二人へ向けて何かが飛んできました。
「むうっ!?」
二人共手刀でそれを落とします。それは雷を帯びた苦無でした。
「誰だっ!?」
その場の一同苦無の飛んできた方へ顔を向けます。
そこには黒の超長ランに身を包んだ黒髪の少女がいました。彼女も凄まじい殺気を放っています。その気の
あまり顔がよく見えない程です。
さあ彼女は一体誰なのか!?つづく
元ネタはモサドとべトコン、そして忍者です。黒装束ではなく学ランなのは車田正美先生の名作「風魔の小次郎」からで
す。飛鳥武蔵ですね。彼は忍ではありませんが。ちなみに苦無は「サムライスピリッツ」です。
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