連続ドラマ小説「ニホンちゃん」第2441話「イチゴ戦争」　作：不詳

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第2441話マンセー名無しさん投稿日： 2005/12/15(木) 00:16:40 ID:3sFrDp8q: 『イチゴ戦争』

ニホンちゃんの家の庭の片隅には、小さなイチゴ畑があります。
おいしい実がなるように、雨の日も風の日も世話を続けたからでしょうか、
ニホンちゃんの家だけでは食べきれないほどたくさんの実がなりました。
「そうだ！これ、明日学校に持って行って、みんなに食べてもらおうっと」

翌日、ニホンちゃんが持って来たイチゴは、クラス中で大評判です。
「ニホンちゃんのお家の果物って、どれも甘くて美味しいよね～」
にこにこ顔でイチゴを頬張っているのは、タイワンちゃん。
「本当、美味しいアルな～。今度、私にも分けてほしいアル」
香（ホン）ちゃんもお気に召した様子で、満面の笑顔を浮かべています。
「わたくしは、もうちょっと酸味が強い方が好きですわ。
　これだけ甘いと、ジャムにした時、砂糖の味に負けてしまいますもの。
　でもまあ、その辺りは好みの問題ですわね」
エリザベスちゃんは、あくまでも冷静に批評してくれます。
と、その時でした。
「みんな聞くニダ！ウリの家でイチゴが取れたニダ！
　安く分けてやるから、ありがたく思えニダ！」
カンコ君が、カゴいっぱいのイチゴを抱え、教室に飛び込んできました。
「バカンコの家で作ったイチゴ～？虫とかついてないでしょうね？」
「タイワン、失敬なことを言うなニダ！文句は食べてから言うニダ！
　１個ずつ試食させてやるから、ウリの技術を思い知るニダ」
カンコ君はそう言いながら、みんなの手にイチゴをひとつひとつ手渡していきます。
「カンコの家のイチゴは、意外と美味しいアル。私も好きアルよ」
「ホントに～？なんか信用できないんだけど…」
みんな、手渡されたイチゴをしぶしぶ口に運びます。
と、一口かじったところで、タイワンちゃんがある事に気付きました。
「…あれ？これって、ニホンちゃんの家で作ったのと同じイチゴじゃないの？」
「まったく同じ味がしますわね」
「アイヤー、本当アル。今まで気付かなかったけど、ニホンの家のイチゴと、
　同じ味がするアル」
女の子達の指摘に、カンコ君は焦り始めます。
「え？い、いや、それはあの…ぐ、偶然ニダ！家が隣同士だから、気候がよく似てる
　ニダ」
「隣同士だからって、まったく同じ味になるわけないじゃない。ヘタな言い訳するん
　じゃないわよ」
「ニホンさんとロイヤルティ契約…なんて、してる筈ありませんわね」
「それなのに、さっきこれを売るとか言ってなかったっけ？他人の技術で商売する
　なんてサイテーだよ」
「う、う…それは、えっと、あの……」
女の子達に詰め寄られ、カンコ君は真っ青になってしまいます。
「し、仕方ないニダ！ウリの家では、イチゴの品種改良なんてできないニダ！
　ほんの出来心ニダ！しょうがないニダ！」
「開き直ってどうすんのよ。…ニホンちゃんも、何とか言ってやったら？」
タイワンちゃんが話を振りますが、ニホンちゃんは床を見つめたまま、
黙り込んでいます。
「ニホンちゃん？もしかして、泣いてる…？」
タイワンちゃんが、そう問いかけようとした時でした。
ニホンちゃんは顔を上げ、つかつかとカンコ君に歩み寄ります。そして…。
「カンコ君。きちんと、うちのイチゴのロイヤルティ払ってね」
ニホンちゃんが浮かべていたのは、満面の笑顔でした。
「い、いや、さっきも言ったとおり、ウリの家では…」
カンコ君は何とか言い訳しようとしますが、ニホンちゃんは反論を許さず、
笑顔のまま畳み掛けます。
「払えないんなら、うちのイチゴ、勝手に育てるのやめてね？
　エリザベスちゃんのお家には、ちゃんとお金払ってるんだよね？
　うちにだけ払えない理由なんて、どこにもないよね？」
そう言い残し、ニホンちゃんは背を向け、自分の席へと戻ってしまいました。

「今のニホンちゃん、顔は笑ってたけど…本気で怒ってたよね？」
「…ですわね」
「アイヤー…。ニホンが怒ったところ、初めて見たアル」
「ア、ア、アイゴー…」
後に残されたカンコ君は顔面蒼白のまま、はらはらと涙を流し続けていました。
解説マンセー名無しさん投稿日： 2005/12/15(木) 00:18:27 ID:3sFrDp8q: ソース
ＹＴＮニュースを抄訳＜イチゴにもロイヤリティ…農家非常＞
http://search.ytn.co.kr/NEW/view.php?s_mcd=0103&key=200512130716003335

【韓国】イチゴにも日本のロイヤリティー、「種子戦争」で望まれる国産品種★２[12/13]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1134563130/

…カンコ君は、あくまでも被害者だと言い張っている模様です。