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第88話
U-33 ◆JOCEixq6zU
投稿日: 2006/05/05(金) 12:18:00 ID:7S2KjZje
『こどもの日の歌』
「ちまきを買ってきたから、みんなでいただきましょう」
「わーい、おいしそう」
ママの言葉にニホンちゃんはすぐ飛んできましたが、ウヨ君の返事がありません。
「ウヨはどこいったの?」
「ああ、パパのパソコン借りて調べものみたい。学校でお家の伝統行事について
調べてらっしゃいって宿題が出たんですって」
「あら、主役がいなくちゃね。パパの部屋に行って呼んで来て」
ニホンちゃんに呼ばれて、パパとウヨ君も居間にやって来ました。
「さてみんな揃ったところでいただきましょう。そうだ、こどもの日の歌を歌って
からからにしましょうか」
「あ、僕、知ってるよ」
「じゃあ、男の子のお節句だからウヨが歌ってね」
ウヨ君は、すっくと立ち上がって大きな声で歌い始めました。
「汨羅(べきら)の渕に波騒ぎ
巫山(ふざん)の雲は乱れ飛ぶ
混濁(こんだく)の世に我れ立てば
義憤に燃えて血潮湧く」
いきなり『青年日本の歌』を聞かされて、ママとニホンちゃんは椅子からずっこけ
そうになりました。
「ちょっと、いくらウヨが好きな歌だからって、なんでこどもの日の歌がそれなの」
でも、さきほどまで、ウヨ君の宿題を手伝っていたパパはボソっとつぶやきました。
「まあ、これもある意味、正解なんだが……」
解説
U-33 ◆JOCEixq6zU
投稿日: 2006/05/05(金) 12:18:57 ID:7S2KjZje
(解説)
『青年日本の歌』の歌詞は、楚の国の憂国の政治家・詩人である屈原が、汨羅(べきら)の
川に身を投げた故事が歌われています。5月5日に投身した屈原を慕う民衆が供養のために
ちまきを川に投げ入れたのが、端午の節句にちまきを食べることの起こりだそうです。
http://www.kougetsu.co.jp/tangonosekku/tango-iware.html
ここで色々な歌手の『青年日本の歌』が聴けます。
http://kaga226.hp.infoseek.co.jp/12/syouwa.html
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