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第1392話 ナナッシィ 投稿日: 03/02/01 13:55 ID:L9221Zr/
『カンコ君の受難〜青森の間冬季アジア町大会(アイスホッケー編)〜』

「シッパル!ニホンに負けるなんてニッテイ以来の屈辱ニダ!」
控え室ではいまだ火病治まらぬカンコ君がそこら中の物に当り散らしていました。惨めです。
控え室の椅子に「ニダー!」『ゲシッ』 控え室のロッカーに「ニダー!」『バコッ』
控え室のゴミ箱に「ニダー!」『ボコッ』 控え室のドアにも「オイ、カンコ」「ニダー!」『バシッ』
突然開かれたドアから現れたのはチューゴ君でした。
カンコ君は勢いそのままにあろうことか
チューゴ君の額へウリナラチョップを決めてしまったのです。
カンコ君硬直。チューゴ君不動。

だらだらと汗を流すカンコ君に対し、チューゴ君は表情を変えずに言いました。
「カンコ、さっきの試合僕がラインズマンをやっていたのは知っていたアルな?
 主審のフィンランに抗議するということは、僕の判定にも不服ということアルな?」
蛇口のような汗を流すカンコ君に対し、チューゴ君は表情を変えずに言いました。
「もし仮に僕やフィンランがニホンに有利な判定をするよう頼まれていたとして、
 僕がそれを了解するような卑劣漢だと、お前は思っているわけアルな?」
滝のような汗を流すカンコ君に対し、チューゴ君は表情を変えずに言いました。
「・・・・明日の僕との試合、楽しみにしているヨロシ。
 アイスホッケーは氷上の格闘技・・・その意味をお前の体に刻み込んでやるアル」
そのままカンコ君に背を向けて控え室から出て行くチューゴ君。
海をひっくり返したような汗を流すカンコ君に対し、
チューゴ君は控え室のドアを閉めながら背中越しに言いました。
「それと、さっきの試合みたく途中で逃げるのは許さないアルヨ。
 もっとも、お前もやる気まんまんのようアルがな・・・ククククク・・・・」
チューゴ君はウリナラチョップを受けた額に手を当て、邪悪な笑みを浮かべました。
カンコ君はそこに、ウリナラ半万年の歴史最終ピリオドを予感するのです。

「アイゴォォォォ!!!」
チューゴ君の強烈な精神攻撃によって脳内メルトダウン状態のカンコ君。
体中の水分を汗に変えて、控え室の床にへばりついていました。実に迷惑です。
その耳にアイスホッケー会場からの声が聞こえてきました。

『うおおおおおおおおおおおおおお!!!!』

「そういえば、今はマイブラジャーキッチョムが試合中のはずニダ!
 ここは一つ、兄弟融和をアピールするためにウリも応援に行くニダ!」
基本的に単純な構造のカンコ君の脳みちょ。
他の事を考えればついさっきの悪夢も、ちょい先の無間地獄もケンチャナヨです。
カンコ君は早速アイスホッケー会場に向かいました。

第3ピリオドまで進んでいたキッチョム君の試合は白熱していました。
大運動会でも上位の成績を残したカザフ君相手にスコアは3−2。
先程のどよめきはキッチョム君がこのピリオドでゴールを決めて
一点差に詰め寄ったことによるものです。
「ブラジャーすごいニダ!引きこもっている間に一体何やってたニダカ?
 それはともかく、ブラジャーを応援するニダ!キッチョムファイティン!」

しかし・・・・・・・
『ビビーーーーーーー!!』
「試合終了!3−2でカザフ君の勝ち!」

健闘空しく、キッチョム君は初戦を勝利で飾ることはできませんでした。
肩を落とし無言のままリンクを後にするキッチョム君に、カンコ君が応援席から声をかけました。
「ブラジャー・・・惜しかったニダネ・・・ウリも一生懸命応援したニダが・・・」
キッチョム君は驚いた表情で顔を上げました。
「カンコ・・・いつからそこにいたニダか?試合開始の時にはいなかったはず・・・」
「第3ピリオドの途中から応援に来たニダヨ」
「お〜ま〜え〜の〜せ〜い〜ニ〜ダ〜カ〜!!」
その途端、『氷盤のレッドデビル』は本物の悪魔の面相に変わり
いきなりカンコ君の首根っこを捕まえると、両手で思い切り絞り上げました。
「ぢょ、ぢょうしちゃニヂャ・・・ぶりゃじゅ・・・」
「ウリが逆転できなかったのはお前がウリを応援したせいニダ!
 これで優勝が遠のいてしまったニダ!反省汁、謝罪汁、賠償汁!」
「しょ、しょんにゃ・・・い、いいぎゃきゃりぃニヂャ・・・アイギョ〜〜・・・・」

選手用通路と応援席の間で繰り広げられる一方的で凄惨な兄弟喧嘩。
その様子をチョゴリちゃんがため息をつきながら眺めていました。

次の日。
三連覇を狙うチューゴ君に1−30という憐れみを禁じえない、
しおしおな結果で完膚なきまでに叩きのめされたカンコ君は、
開会式を前にして早くも真っ白な灰になっていました。
一方、キッチョム君はニホンちゃんとの試合に臨み、
1−6で負けたとはいえ比較的まともな勝負をしましたが、
カンコ君と同じく審判に抗議をして途中退場なんかをしていたわけで・・・・・・

「やっぱり兄弟なのね・・・でも20点差で抗議するカンコ君よりかはましなのかな?」
ちなみに、この試合でも懲りずにキッチョム君の応援をしていたカンコ君は
再びキッチョム君の手でつるし上げられていましたとさ。

キッチョム「・・・というわけで、ウリはチョゴリと入場行進することにしたニダ」
カンコ  「・・・ブラジャー・・・それはつれないニダ・・・・ショボーン」

おしまい。

解説 ナナッシィ 投稿日: 03/02/01 14:03 ID:L9221Zr/
実に盛り上がっている青森冬季アジア大会。
やはり中心はやはりかの国々ですか・・・。
がんがれニホン代表!(ネタ提供でという意味ではなく)
貼るまでも無いかもしれませんが、一応ソースでふ。
ttp://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1043992380/
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030131-00000119-mai-spo
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030131-00020629-jij-spo
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030201-00000101-mai-soci

>>ボンボン☆フィラ。 様
絶妙なテンションの高さに好感を持ちました。
にしても、バルコニー2000ってネーミング・・・おもろすぎ。
仕事中も思い出し笑いが止まりませんでしたよ。
ウェー、ハッハッハッハ。

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