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第1412話 ケンチャン 投稿日: 03/02/14 11:09 ID:NPJE3KMo
「今日は何の日?」

ニホンちゃんがにこにこしながら袋を抱えて道を歩いていると
いきなり目の前にカンコくんが現れました。
「あ、ニホン!良いところで会ったニダ!謝罪と・・・・(略)」
おっと、略してはいけません。
カンコくんは今日、別のモノを要求している模様です。
カンコ「今日は2月14日ニダ!チョコレートくれニダ!」
ニホン(はうう・・・・やっぱり、嫌な予感してたんだぁ・・・・・)
カンコ「むっその袋の中身はチョコレート!よこすニダ」
年中キムチばっか嗅いでいるのでマヒしているのかと思えた
カンコくんの鼻は思いのほか良かったようです。
ニホンちゃんは困った顔をしました。
ニホン「だめだよぉ、これは父さんとウヨにあげるんだから。
・・・・ゴメンネ」
そう言うとニホンちゃんはそそくさと立ち去ってしまいました。
カンコ「あぁっ!待つニダ!アイゴーーーーーーー!」

ニホンちゃんがさらに進むと、エリザベスちゃんとフランソワーズちゃんが
向こうから歩いてきました。
ニホン「あ、こんにちは。ねぇねぇ、二人は誰か男の子にチョコレートあげるの?
・・・・・私は家族しかあげる人いないんだけどね。」
エリザベス「渡す人はいませんわ。心から愛した男の人にしか
チョコレートは送らないのが我が家の習わしですの。」
フランソワーズ「それは賢明ですわね。あなたの家のドロドロした
甘ったるいだけのチョコなんて味覚が狂ってないと食べられませんもの。」
エリザベス「キィィ!何ですって!そっちこそあげる人がいないから
自分で食べてどんどんブタみたいになるんじゃない!」
フランソワーズ「まぁ!言ってくれるじゃないの!・・・・・・
というかバレンタインデーって男の人から女の人に送る日じゃないの・・・・・?」
ニホン「えぇっ!そうなの!?」
どうやら地球町では家ごとによってバレンタインデーのあり方は
微妙に違うようです。
ニホンちゃんの家が近くなってきました。
向こうからはアメリー君が歩いてきました。
アメリー「よぉ、ニホンちゃん!今日はバレンタインデーだろ?」
ニホン(あぁ・・・まただよぉ、やっぱりクラスの男の子の分も買っとけば
良かったなぁ・・・・・・)
アメリー「これやるよ。」
アメリー君はニホンちゃんの首にネックレスを掛けました。
ニホン「えっ!いいの?」
アメリー「だって今日はバレンタインだろ。みんなで贈り物をする日じゃないか。」
さすがに老若男女問わず愛するアメリー家、今日はみんなで贈り物をする日のようです。
プレゼントをもらってはしかたありません。ニホンちゃんはまさに義理チョコをアメリー君に渡しました。
アメリー「ひゃっほう!サンキューニホンちゃん。」
ニホン(しかたないや、もう一回、買いに行こっと・・・・・)
ニホンちゃんが今来た道を引き返そうとした時、ハイトーンな男の子の声がしました。
マカロニーノ君でした。
マカロニーノ「ヘイ!みんな!間違ってるよ!今日は浮かれる日じゃない!」
普段の彼の言動から考えると随分勝手な発言です。
マカロニーノ「今日は、男女の愛のために尽くし処刑された
ウチのご先祖のバレンタインおじさんの死を悼んで、感謝する日さ!」
マカロニーノ「さぁ、おじさんに敬意を表して恋人達はプレゼント交換だ!」
マカロニーノ君は台車いっぱいのプレゼントを女の子に配りながら歩いていました。
ニホンちゃんは呆れました、
ニホン(やっぱり自分が一番浮かれてるんじゃない・・・・・・・)
マカロニーノ「やぁ、ニホンちゃん!今日もカワイイね!
二人の愛のプレゼント交換だ!・・・・って
ゴルァ!キッチョム、何プレゼント盗んでんだ!
男にやるプレゼントはねぇ!失せろ!」
ニホンちゃんはもう、うんざりしながら残ったチョコレートを
マカロニーノ君に渡しました。
ニホン「はぁぁ・・・・・疲れる日だなぁ・・・・・」


タイワン「・・・・みんな、何やってんだろ?バレンタインは8月でしょ?」

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