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第1415話  投稿日: 03/02/17 22:53 ID:FBdhN4F3
守るべきもののために 1

ある日の夕方。アメリー君とニホンちゃんは運動場で2人で話していました。
最近ますます危険度を増してきたキッチョム君についてです。
「・・・キッチョムが危ない野郎なのは分かっている。でも僕は
いまイラク野郎のことで手が離せないんだ。確かに2対1でも僕は
勝つ自信はあるけど、危険度は跳ね上がってしまう」
「それはわかってるの。でも・・・・・」
「やろうと思えばニホンちゃんでも、あんな奴ぐらい勝てるだろ?
極端な話、花火でも作って脅かしてやったらいいんだ。
ニホンちゃんちの技術なら、できない話じゃないだろ?」
「は、花火!?」
「そう・・・向こうが花火で脅してくる以上、こちらも花火を
持つしかない。本当はニホンちゃんも分かってるんじゃないか?
・・・・おっと、ボクはそろそろ帰らなきゃ。じゃあね!」
アメリー君は帰ってしまいました。あとには、夕日のおちかかった
運動場に、ニホンちゃんがただひとり、暗い顔をして残されていました。

「ねえさん、どうしたの?」
ニホンちゃんが振り向くと、そこにはウヨくんが立っていました。
後では、日の本家の番犬、いーぐると、子犬から成犬へと成長しつつある
えふつーが遊んでいました。どうやら、愛犬の散歩の途中だったようです。
えふつーは、病弱だった子犬のころとはうってかわり、今では元気に
いーぐるとじゃれあっています。いーぐるも段々とたくましくなっていく
えふつーを、頼もしそうに見ながらじゃれあいつつも狩りの動きを
教えてあげています。
「ねえさん・・・・どうしたんだい。顔色悪いよ。」
「・・・・なんでもないの。」
「・・・キッチョムの奴のことで心配事かい?だけど・・・」
「なんでもないの!もう帰るわよ、武士!」珍しく声を荒げてニホンちゃんは
帰っていきました。
「花火」のことは、ニホンちゃんの中でかなりの葛藤を与えているようです。
あとに残されたウヨくんは、遊び終わって戻ってきたいーぐるとえふつーを
見て言いました。
「なあ・・・お前達も、もしもの時は・・・姉さんを守るために戦ってくれるか?」
とたんに2匹の顔は猟犬のそれに変わります。もともといーぐるは
世界最強と呼ばれたアメリー君の大型犬の直系。えふつーもアメリー家の
名犬ふぁるこんの血を引く優秀な猟犬なのです。
ですが、番犬として育てられた2匹は、自分達の方から相手を倒す術を
教わっていません。
猟犬として相手を倒しに行くための育てられ方はしていないのです。
「俺たちもがんばろうな・・・姉さんや母さんや・・・俺たちの家を守るために。」
ウヨ君も、2匹を連れて家へ帰っていきました。
いーぐるやえふつーに、どうやって「猟犬」としての本能を取り戻させるかを
ゆっくりと考えながら・・・・

解説  投稿日: 03/02/17 23:00 ID:FBdhN4F3
お目汚し申し訳ございません。
初投稿の者でございます。本件のソースは
アメリカによる日本の核武装の示唆の件、及び対地攻撃を取り外された
F−15J、対地兵器が不十分といわれるF−2のことを
私の妄想も含めて書いてみました。
他の作者さんの作風の猿真似にすぎませんが、いつも楽しく
読ませてもらってますので、つい自分でも・・・と思いまして。

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