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第1476話
更科うどん
投稿日: 03/04/09 18:54 ID:6b2fHz3f
『匣の中の娘・その後』
ニホンちゃんはいつもの時間に教室につきました。みんなにおはようの挨拶をして席につきます。爽やかな朝です。
そんな中、ちっとも爽やかじゃない人がニホンちゃんの顔を見るなり突進してきました。
「ニーホーンーーー!!」
「な、何? カンコ君」
「この間キッチョム兄にマジックを見せたそうニダね!?」
「う、うん・・・(その後何かされないか心配だったけど)」
「まーたニホンはウリのものをパクったニダ! ニホンは反省しる! そもそも軟体人間マジックはウリナラ起源
ニダ! 謝罪とば」ばきっ! ぐしゃっ! どかっ!
「毎度毎度しつこいのよバカンコッ!」
タイワンちゃん、問答無用ですか。ま、略す必要がなくて、作者としてはほんのりラッキー。
「ねえ、カンコ君の言った事・・・ホントなのかな?」
ニホンちゃん、ふと気になって横で見ていたチューゴ君にきいてみます。曲芸といえばこの人ですね。
「・・・多分本当アル。ニホンの家にも絵日記が残ってるはずアルよ?」
チューゴ君いまいましそうに答えます。既にこの後の展開を読んでいるのでしょう。
「ええっ!? ・・・バカンコってホントの事も言えるんだ・・・」
「・・・カンコ君どこか悪いのかな? 心配だなあ・・・きゃあっ!」
恐るべき回復力で立ち直ったカンコ君、ニホンちゃんとタイワンちゃんを突き飛ばしてチューゴ君の前にひれ
伏します。
「チューゴ様〜〜ッ!! チューゴ様はウリナラの宗主ニダ! いつも正しいニダ! チューゴマンセー!!
ウリマンセー!! ニホンとタイワンがウリの話を信じないニダ! 野蛮人はこれだから困るニダ!」
カンコ君、三べんまわってワンと言いそうな勢いです。
「(ああうっとうしい・・・。どうせいつものデムパが、たまたま本当だっただけアルな、これは)じゃあお前が二人に
やって見せればよかたアル。そういえば、ワタシもウリジナルは見た事がないアルな」
「ニ、ニダッ!? けけけっケンチャナヨー! ケンチャナヨー! チューゴ様の頼みとあれば、お安いご用ニダ!!」
カンコ君、ちっちゃい壷を前に呆然と立ち尽くしています。この中に体を折りたたんで入るなど正気の沙汰とは
思えません。でもチューゴ君が見ています。ニホンちゃんも、タイワンちゃんも見ています。地球組のみんなも
何事かと集まってきました。
(・・・あれ? ウリは何でこんな事をしてるニカ? ウリはニホンのマジックが見たかっただけハセヨ?)
カンコ君、ぼんやりとそんな事を考えています。
(どうしてこうなったハセヨ? そ、そうニダ! 多分ニホンのせいニダ! じぇんぶニホンが悪いニダ! ニホンは
反省汁!)
カンコ君、ニホンちゃんの事を考えると俄然ファイトが沸いてきました。偉大なる恨の精神のなせる業です。何だか
簡単に出来そうな気がしてきました。それによく考えてみれば、これは生意気なニホンちゃんとタイワンちゃんに
ウリナラの優秀性を見せつけるチャンスではないですか。さすがはチューゴ君、ウリナラの宗主にふさわしい深謀
遠慮です。ヨガの起源がらみでイン堂君に制裁を喰らったとき、そのまま病院送りになったくらい体が硬いことなど
ケンチャナヨー。カンコ君は細い目を見開いて、目の前の壷をぎろぎろと睨みつけました。
そして、香ばしい音とカンコ君の悲鳴のハーモニーが学校中に響き渡りました。
解説
更科うどん
投稿日: 03/04/09 19:00 ID:6b2fHz3f
・・・えー、大変珍しい事ですが、「軟体人間マジックはウリナラ起源」というのは事実くさいです
(いや、本気で)。平安期に描かれた『信西古楽図』という絵図の中で、小さな壷の中に人間が
入ってまた出てくる、「新羅入壷」という半島伝来の曲芸が紹介されてるそうです。現在世界中
にある軟体人間マジックはこれのバリエーションと言える、らしいです。
ホントかなあ・・・。カンコ君の事だから、自分で書いてて自信がない。
漏れは、『魍魎の匣』は加菜子タソをアーリアちゃんに脳内変換して読むべきだと声を大にして
主張したい!
アーリアちゃんファンは激しく気分を害するおそれアリですが。
・・・しかし変な所で改行入れちった。復帰戦につき見逃して下せえ〜、お代官様〜。
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