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第1558話 名無しさん ◆Kshgd9EiSQ 投稿日: 03/06/11 00:29 ID:fukgjJ89
「落書き」
 ニホンちゃんとウヨ君は太平池にあるアメリー君の別邸サイパン荘に遊びに行っています。
 「わあ、綺麗ね」
 麦藁帽子に白のワンピースを着たニホンちゃんがウヨ君に言いました。
 「どうねえさん、来てよかっただろ」
 背中に太陽の刺繍を入れた短い学ランのウヨ君が答えました。
 「うん、リュー君のお池もいいけどここも綺麗ね。武士の言う通りよ。来て良かった」
 マリンブルーの海がサファイアの如く輝き緑の葉がエメラルドの様に木々に生い茂ってい
ます。小鳥の鳴き声が聞こえてきます。
 「けどここは景色だけじゃないんだ」
 ウヨ君が急に真摯な顔になり言いました。ここは前の喧嘩の際日之本家とアメリー家の激
戦地となり双方多くの悲劇が生まれた地です。
 破壊されたラジコンやパチンコ、日之本家の犬や猫達が飛び込んだ崖、それを物語るもの
が多く残っています。
 「忘れちゃいけないね、本当に」
 「うん、こうした闘いがあり俺達の今があるんだ」
 「そうね」
 二人は荘のそうした喧嘩の傷跡と見て回りました。
 「コンクリート・・・リクグンさんかカイグンさんが造ったのね」
 「うん、ここでも死闘がおこなわれたんだ・・・・・・ん!?」
 ウヨ君が足を止めました。そしてその顔がみるみる紅潮していきます。
 なんとその死闘の傷跡残る壁に落書きがしてあるではありませんか。それも特徴あ
る丸と線がやたら目立つ文字で。
 「武士、これって・・・・・・・・・」
 「ああ、間違いない。あいつだ!」
 落書きは二人が進む方に続いています。
 「こっちか、逃がさんぞ!」
 「あ、武士待って!」
 ウヨ君が走り出します。ニホンちゃんもそれを追いかけます。
「ニッダアーーニッダダアーーニッダニッダダアーーーー♪」
 カンコ君は機嫌よく壁に落書きを続けています。
 「ニホンのものなんかこうしてやるニダよおーーーーーーー」
 小気味よく汚い言葉を書き続けています。そこへウヨ君が来ました。
 「カンコ何をしている?」
 「ニダッ!?」
 憤怒の形相のウヨ君を見てカンコ君真っ青になりました。
 「一体どういうつもりだ!?」
 「二、ニダッ・・・・・・」
 ゆっくりと構えをとります。そこで逃げればいいのですがカンコ君いつもの火病を
起こしちゃいました。
 「五月蝿いニダ、チョッパリに言うことなんて無いニダ!!」
 「お前等のしたことに比べれば落書きなんてどうということないニダ!偉そうに言
う前にウリのアボジやオモニにもウリにも謝罪汁!!!」
 それをウヨ君黙って聞いていましたが口を開きました。
 「言うことはそれだけか!?」
 ウヨ君右手に真っ赤な炎を宿らせました。
 「それが先人達を冒涜する理由になると思っているのか!!究極最終奥義、『無式』!!!!」
 「アーーーーーーーーーーイーーーーーーーーーーゴーーーーーーーーオーーーーーーーー!!!!」
 ウヨ君の炎の拳を受けカンコ君火達磨です。
 「・・・これが日之本の拳だ。先人達に詫びて来い」
 火達磨になったカンコ君いつもの叫び声とともに池まで吹き飛ばされてしまいまし
た。後には水煙だけが池からのぼっていました。
 水煙も消えたころニホンちゃんがようやく追いつきました。その後二人で落書きを
消して崖に花を添えて家へ帰りました。

解説 名無しさん ◆Kshgd9EiSQ 投稿日: 03/06/11 00:32 ID:fukgjJ89
ソースはサイパンにハングルの落書きが書かれていた話です。
http://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1054144986/-100
正直呆れました。けれど我々のなかにもこういった愚行を犯す人がいますし。
人の振り見て我が振り直せ、といきたいものです。

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