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第1574話 KAMON  ◆9awzJSYC0I 投稿日: 03/06/30 23:13 ID:ZYxwGueI
「我が辞書に無謀の文字なし」

今年も、地球町冬の大運動会の係を決める頃になりました。
前回アメリー君が担当しましたが、次回はマカロニーノ君がやることになっています。
その次の係になろうと、みんな必死です。
なぜなら、運動会の係になれば、お小遣いが沢山もらえるからです。

「今度こそ目立つぞ・・・」
カナディアン君は痛いぐらいに必死ですが、例によって誰にも気づいてもらえません。
「ウチでやりたかったんだけど、親父がダメだってさ。」
ジュネーブ君は少しふくれ顔。
「ザッハトルテいっぱい作って待ってますよ〜。BGMはモーツァルトでいいですか〜?」
なぜかハプスブルク先生がにっこり。

そんな中、一人異彩を放っている候補者が一人。

「ウリナラのショートトラックは世界一二ダ!
次の運動会は絶対ウリナラでやるニダ!」
毎度おなじみカンコ君。異彩というより異臭を放っています。

「カンコ君のうちって、雪、降らないよね?」
ニホンちゃんが首を傾げます。
「ケンチャナヨ。うちにはでっかいかきごおり製造機があるニダ。」
「そんなんじゃ間に合わないと思うよ?」

「うるしゃいニダねえニホンは・・・
そうニダ! ぶらじゃーキッチョムの所に雪がいっぱいあるニダ。
ぶらじゃーとキョーサイすればケンチャナヨニダ!」
・・・それ以前の問題であることに、気づいているのやらいないのやら。
「この間は、アメリーがウリの滑りにケチを付けて最悪だったニダ!
ウリナラがやればあんなことにはならないニダ!」

ぶちぶちぶちっ!
・・・その話を聞いて、何かがぶちぎれた人が数人。

「・・・それを4ヶ月も根に持って、シューキューの時にスケートのマネしたF*ck野郎は誰だったかな?」
イラク君との喧嘩で神経をすり減らしているアメリー君が指をぽきぽき鳴らしています。
「・・・試合前夜に騒いであたしを寝不足にしたくせに、よく言うわよ・・・」
ポーラちゃんは、どこからか「対ナチスパルチザン戦法」の本を取り出しました。
「・・・アズーリの墓へようこそ、シニョーレ・カンコ?」
マカロニーノ君の殺気に、口説いていた女の子が逃げ出します。
『審判いないから、カンコを戦闘不能にしてええな(いいれすね)』
可愛い声で恐ろしいことをつぶやいているのはポルとガル。
「もしもし、バスク? 牛追い祭用の牛を学校まで届けてくれるかしら? 一番でかくて大暴れする奴。」
フラメンコ先生は、携帯電話で家に連絡を取っています。
「1回ボコボコにしたぐらいでは未だ足りなかったようだな。アーリア!」
「規律を乱した者に命はないと思え・・・」
ヴァーグナーの音楽よりも規律を愛するゲルマッハ・アーリア兄妹が、ナイフの素振りを始めました。
「・・・ウヨ、藁人形と五寸釘は何処だったかしら・・・?」
説明不要のニホンちゃんは、夏の運動会の恨みも含めて堪忍袋がぱんぱん。

「みんな、ウリの名案に言葉もないニダな、ウェー、ハッハッハ!」
無神経さではウリナラチェゴなカンコ君は、この尋常ならざる雰囲気に、ボコボコにされるまで気づきませんでした。

解説 KAMON  ◆9awzJSYC0I 投稿日: 03/06/30 23:18 ID:ZYxwGueI
KAMONです。

今回のソースは、2010年冬季オリンピックの開催候補地に、韓国の平昌(ピョンチャン)が立候補したニュースから。
・・・何故かノムヒョンが「北朝鮮と共催を」とか言ってるらしいですが。

アメリー君たちが怒っている理由は、説明不要ですね。
ニホンちゃんにはさらにソウルオリンピックの時の恨みがありますから、
さすがの彼女でもぶちぎれるんじゃありませんかねえ・・・。

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