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第1724話
その一
投稿日: 03/12/07 23:35 ID:mrRL5hy0
「小悪魔なニホンちゃん」
今日はフランソワーズちゃん家でお茶会、クラスの皆が来ています。
「キッチョムの奴だけ来てねえな」
「一度ゆっくり話がしたいアルな」
アメリー君とチューゴ君がカンコ君をじろり、と睨みながら言います。
「アイゴオオ・・・・・・」
二人に睨まれしおしおのカンコ君です。
そんな殺伐とした男性陣をよそに女性陣は華やかです。話題は扇についてです。
「これニホンちゃん家で始まったのよね」
自分の家の扇を手にしつつタイワンちゃんが言います。
「チューゴ家に伝わり改良されそれがまたニホンさんのとこへいったのですわね」
フランソワーズちゃんがそれに応えました。
「欧州丁へ渡ってわたくしの文化に華を添えましたのよ」
懐から色とりどりの羽根で飾られた豪華な扇子を取り出しました。
「この扇はフランソワーズちゃんに教えてもらったのよね」
ニホンちゃんが着物から絹扇を取り出しました。
「如何でして?中々美しいでしょう?」
「うん、わたしのお気に入りなの」
濃い群青の生地に紅い花が描かれています。
「扇って持ってるだけで様になるけど。ただちょっとかさばったりするのよね」
そう言いつつ扇を動かします。それを見てマカロニーノ君がにんまりしだしました。
ニホンちゃんが扇の先を前髪に当てます。
「ふふっ、積極的だね。けどそんなこと最初からわかってるよ」
右腕にひもをかけます。
「やっとニホンちゃんもその気になってくれたね」
思わず身を乗り出します。
次に扇は口元へ。
「それは皆がいない時に。まあ僕は構わないけどニホンちゃんが」
「?マカロニーノ病気か?」
皆首を傾げます。
「いや、ニホンちゃんが」
「ニホンちゃんが!?」
「?わたし?」
何もわからないニホンちゃん。扇を開いて口を隠します。
「そんな・・・・・・」
それを見てひどく落ち込むマカロニーノ君。
「?どうしたのマカロニーノ君」
何が何だかわからないニホンちゃん。
「ニホンさん、ちょっと」
フラメンコ先生がニホンちゃんに耳打ち。
「えっ・・・・・・」
自分の手の動きが何を意味したか知って顔を真っ赤にするニホンちゃんでした。
作者註:扇言葉の意味
扇の先を前髪に当てる・・・あなたが好きです
右腕にひもをかける・・・・恋人を探しています
口元へあてる・・・・・・・キスして下さい
開いて口を隠す・・・・・・あなたはタイプでありません
という意味です。
解説
根市はどうかな名無しさん ◆O4x3A1GrPw
投稿日: 03/12/07 23:39 ID:mrRL5hy0
我が国発祥の扇を。ヨーロッパには扇言葉というものがあったそうです。
ttp://www.kougei.or.jp/crafts/kyoto/sensu1.html
ttp://www.angel.ne.jp/~nanakos/hp800ii.htm
ttp://www.mercros.co.jp/ougi/kinusen/kinusen.html
扇言葉はスペインで流行したようですね。フィガロの結婚の伯爵夫人
みたいな貴婦人が使っていたと思われます。それはそうとあの国扇も
発祥とか言いそうだな、しかし。
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