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第2038話 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/11/05 01:18:23 ID:mF0oE89H
              「願いよ通じろ」
 さて、アメリー君との二回の喧嘩や近所付き合いの停止なんかでかなり
苦しい状況にあったりしているイラク君ですがそれでも彼はめげずに
生きています。というか生きなければ仕方がない状況です。
「喧嘩には負けたが心は負けたくはないんだ」
 彼は歯を食いしばって今日も頑張っています。
 しかしない袖は振れません。やはり物が足りません。特に薬が心配
になってきました。
「まずいな」
 ニホンちゃん達からも救援物資としてもらっていますがそれでも
足りません。特にお家の身体の弱い人や小さい子供なんかは特に心配
です。
 何とかしなければならないと思った彼はここで行動に出ました。まず
お家の本棚から古い薬の本を取り出しました。
「粘土の本かよ、何時の時代のだ」
 見たこともない字で書いてあったりします。しかしそれを辞書なんか
を使い何とか読み解いていきます。そして薬草を拾い集め一つずつ擦り
潰して薬にしていきます。そしてそれをお家の皆にあげました。
「効いてくれよ」
 彼はもう祈るような気持ちでした。
 彼は本当に効くかどうか不安でした。本当に神様にすがる気持ち
でお家の皆を見守っています。
 数日後お家の皆はすこしずつ元気になっていきました。それ
どころか普通の薬を飲んでいた頃より元気な程です。
「これはどういうことだ!?」
 どうやら彼の作ったお薬はチューゴ君のお家のお薬を同じような
ものだったようです。急には効きませんが徐々に身体を治していく
ものだったのです。このことは忽ちクラスの皆の話題となりました。
「ねえ、何でも凄いお薬作れるんだって?」
「ああ、まあな」
 今まで何かと除け者にされていた彼がもうクラスの人気者です。
「私にも作って。最近寝不足で」
「遊び過ぎで疲れて」
「酒が抜けなくて」
「・・・・・・何か小学生の悩みじゃねえぞ、おい」
 そう思いながらも皆の為にもお薬を作ってあげます。そして彼
の周りにはいつも人がいる状況となりました。
 ところがこれに全く加わらない人がいました。不死身の肉体を
持つとも言われるカンコ君です。
「あいつには関係ないよな」
 イラク君も皆もそう言っていました。
「フン、ウリには薬に頼らずともウリジナルの健康法があるニダ」
「何なんだよ。キムチとか言うなよ」
「ウリは悲しいニダ。皆ウリのことを何もわかっていないニダ」
 そう言ってすねるふりをしだしました。皆毎度のことに少し疲れを
覚えながらも突っ込みます。
「じゃあわかってやるから教えてくれ。一体それは何なんだ?」
「それニダが」
 ここで何故かガソリンと炭を取り出しました。そしてそれを飲み
食いしだしました。
「・・・・・・・・・それか」
 皆それを見て呆れています。以前これをやって駄目だしされた
からです。
「皆毎日ガソリンを飲んで炭を食べるニダ。そうすればウリみたい
に毎日怪我も病気もすることなく暮らせるニダよ」
「その前にそれが人間の飲んだり食べたりするものかよ・・・・・・」
「御前しかできねえことは何の参考にもならねえよ」
 一人上機嫌に真っ黒な歯を見せ口から火を吐くカンコ君に呆れる
一同でした。

解説 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/11/05 01:19:54 ID:mF0oE89H
 今回のソース。イラクの薬草療法です。
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040930-00000058-kyodo-soci
 オチは以前あったカンコ君がガソリンや炭を食べるお話。どうやら
彼の身体の秘密はこれだったようです。車かよ。これの元ネタの
ここが変だよ日本人は日本人のキャストが酷過ぎました。

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