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第2255話
Mitstein
投稿日: 2005/05/27(金) 18:15:12 ID:DKbxvy9G
投稿していいのかどうか微妙ですが、一応・・・。
『どんな内容なの?』(番外編)
『ジンギスカン』の歌詞の内容を問われ、内容を
知っているものの過激なので、答えず皆から逃れた
ゲルマン兄妹。ゲルマッハ君はパイプオルガンの前
で、アーリアちゃんが手足で紡ぎだすフーガを聞い
ています。しばらくして演奏が終わると、
ゲ:「よし、完璧だ。インベンションで培った技術
も活きている。」
ア:「そうか。良かった。私は対位法の曲は混乱して
弾けないと思っていたが、達成できた。しかし、さっ
き学校で話題になった『ジンギスカン』は父上が若
い頃の曲なんだよな?」
ゲ:「そうだ。当時ディスコで流すために父上の経営
するプロダクションで作られたそうだ。何でも大ヒット
を飛ばしたらしい。」
ア:「それが色々な家とかに伝播したという事か・・
・。そういえば兄上、7月に我が家で開催するコンサー
トの曲は考えたか?」
ゲ:「勿論伴奏は完成している。後はお前のボーカル
を入れるだけだ。」
ア:「何!?今年は歌入りなのか?しかも私が?」
ゲ:「そうだ。とりあえずコンピュータを起動して
シーケンスを流して、私がお前の歌うメロディーを弾
く。」
そういうと、ゲルマッハ君はシンセのスタンバイを
し、流れる伴奏に合わせて曲を始めました。そして、
弾き終えると、
ア:「今回はトランスか。テクノを発展させた。」
ゲ:「テクノは我が家でも作られ、色々発展している
からな。じゃあ、歌詞を考えてくれ。できたら、声を
掛けてくれ。すぐに収録する。」
ア:「え?あ、ああ、分かった・・・。」
そう言うとゲルマッハ君は部屋から出て行きました。
残ったアーリアちゃんはさっき兄が演奏した曲を思い
出していました。
ア:「今年兄上が作った曲、何だか哀愁が漂っていたよ
うな気がする。シンセの無機質な音なのに・・・。」
Das Ende
解説
Mitstein
投稿日: 2005/05/27(金) 18:18:20 ID:DKbxvy9G
解説です
ドイツの音楽について触れました。ドイツもとい世界の音
楽史に輝くJ・S・バッハはパレストリーナの編み出した対位
法を完成させ、フーガや受難曲等を残し、後のドイツをはじ
めとする作曲家に多大な影響を与えました。しかし、宗教性
の強い厳かなイメージの曲の印象が強いためか、ドイツ現代
音楽のイメージが我々日本人にはあまりないようです。
『Dschinghis Khan』(ジンギスカンのドイツ語表記)は
同名の6人のグループのデビュー作でもあり、1979年の
大ヒット作で、その後のMoskau(『めざせ、モスクワ』)も
ディスコブームに乗ってヒットしたそうです。
ドイツで毎年7月の第2土曜日にはテクノ音楽の祭典Die
Love Paradeが開催され、世界中のDJやファンが集まり、
風物詩となっています。また、ジャーマン・テクノ、ジャー
マン・トランスといった国名のついたある種のカテゴリー
を作るに至っています。
東西ドイツ統合により、特に東ベルリンに放置された地
下室がそういったミュージシャンの活動地になり、発展を
支えているようです。ちなみに東西が互いに偏見を持つ事
なく出会いパーティーをやった唯一、初めての分野がテク
ノだと言うことだそうです。
長々と失礼致しました。
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