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第2627話 マンセー名無しさん 投稿日: 2006/11/14(火) 21:38:23 ID:lho7c3iN
『友人は・・・』
「さあさ、見るヨロシ。町内大運動会のパンフレットアルヨ」
チューゴ君がクラスのみんなにせっせと冊子を配っています。
町内各家持ち回りで行われるこの大運動会、地球町では一種のステータスとして
見られるので水面下では熾烈な誘致合戦があったとかなかったとか。
今年の主催はチューゴ家、初の主催と言うこともあってチューゴ君も威信をかけ、並々ならぬ気合でのぞみます。
「わぁ、チューゴ君がこの間話してたマスコットが表紙なんだね。かわい〜」
「五福娃(ウーフーワー)アル。ニホン家の言葉で言うと"幸福の子供"ね」
表紙にはパンダをはじめとする動物や聖火を模した小さな5匹(人?)が踊ります。
「・・・ニホンちゃんとこの戦隊物のパクリじゃない?」
「なんて事言うアルかタイワン!これはれっきとした五行と五輪をかけた伝統と革新のキャラアル!」
流石にチューゴ君も威信をかけたこのイベントにパクリ物を使う気はありません。
ちょっとムッとした様子をしましたが、さらに大きな袋から五福娃の人形をたくさん取り出して、
みんなの前に並べると、すかさず営業スマイルになります。
「マスコット人形も作ったし、他にもピンバッジやTシャツも作ったアル。縁起物だからみんな買うヨロシ」
ちゃっかり商売もからめるあたり、チューゴ君しっかりしてます。
そのとき、パンフレットに目を落としていたエリザベスちゃんがふと眉をひそめます。
「チューゴ、貴方のところでは嘘が幸福を呼びますの?」
「は?」
いきなりな発言にチューゴ君営業スマイルのまま目が点に。
彼女は表紙の"五福娃"の下に書かれていた"Friendlies"の文字を指差して言います。
「Friend lies・・・友人が嘘をつく、ですわね。目指したところはわからないでもないですけど、そんな言葉はありませんわ」
「・・・・・・」
あごがカクン、と落ちるチューゴ君。それもそのはず、キャラクター商品全てにすでにその"英語訳"がつけてあるのです。
その隣でアメリー君が「ひゅー」と口笛を吹きます。
「おい、チューゴ。"人種差別主義者公園"ってのは何の冗談だYO?」
「ちょ・・・ちょっと待つヨロシ!?なんの事アルかそれは!?」
アメリー君が無言で指差した箇所には"中華アパート公園"の横に"Racist Park"の字が。
「そーかそーか、お前も自分の非を認めるようになったか」
ニヤニヤ笑いながらアメリー君が言えば、
「そういえば前チューゴん家の玄関近くに"平和時に入り口無し"ってあったね」
しっかりもう一方の"平時の使用を禁ず"が読めるのに突っ込みを入れるタイワンちゃん。
「ァ・・・アイヤー!!朕は、朕は知らなかったアルゥぅぅぅっ!!」

「これがホントの"朕グリッシュ"ね・・・」
ニホンちゃんがぼそっとつぶやきました。

解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2006/11/14(火) 21:41:21 ID:lho7c3iN
そーす:ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061101-00000008-fsi-bus_all

最後のニホンちゃんのセリフが書きたくてやった
今も反省してない

日本も結構この手の"英訳"間違いが多そうなんで、人事だと笑ってらんないかも知れないw
2016年以降のオリンピックで、もし日本が選ばれたらそのまんまこっちでありそうな話だなぁと思ったり。

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