戻る <<戻る | 進む>>
第2703話 マンセー名無しさん 投稿日: 2007/03/25(日) 23:54:44 ID:ShD6jUSd
「はるか彼方のウヨ君 プロローグ」


俺は何故こんな所にいるんだ・・・・・・・・・・・何故こんなことをさせられてるんだ・・・・・・・・


日ノ姉弟「コクレン校長もフラメンコ先生もハプスブルグ先生も休み!ということはこの私とウヨと」

ドイ兄妹「我々と」

マカ  「僕とで学校を仕切るよ〜♪」

アメリー「何言ってんだYO!?」

リズ  「仕切るのは私たちであって貴女方ではありませんわ。」

フラン 「今度ばかりは手を組みますわ。」

ロシアノ「勝手にしててくれ、ひっく」

日&ド&マ「やる気か〜〜?」

ア&フ&エ「うけて立つYO!/立ちますわ!」


そうだ、それからどうなったっけ・・・・・・・・・・アーリアさんが止めとけばいいのに紫苑さんに意味もなくいきなり殴りかかったり・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・姉さんがタイワンさんをやっつけたあと・・・・・・・・・・チューゴに挑んだり・・・・・・・・ゲルマッハさんがロシアノビッチに摑みかかったり
・・・・・マカロニーノさんがアテネさんに手を出したり・・・・・・・こちら側には勢いはあったが策略がなかったな・・・・・・・・フランソワ―ズさんを倒したぐらいか・・・・・・・・・・・・
・・・みんなやられた後姉さん一人でよくやったな・・・・・・・・・・・・・・・アメリーの奴に2かいもぶん殴られて伸びてしまったど・・・・・・
それから・・・・・・・?俺は負けて、それから・・・・・・・・・・・


ウヨ「おお、痛い。負けてしまった。(トボトボ)」

ロシ「おい、ウヨ、」

「なんだよ、お前とはお互い手を出さない約束なのにいきなりガツンはひどいだろ。」

「知らんな。すまねえ、酔って忘れた。ところで庭に穴ほるの手伝ってくれないか?生ごみや紙くずを埋めてだな、岩塩を取るんだ。」

「何でだよ、やだよ。」

「・・・そうか、それでは、」


そうか・・・・・・・抑留されたのか・・・・・・・・・・・・・・・・・
負けたということはこういうことか・・・・・・・・・・
「はるか彼方のウヨ君 第1話 空腹よりも強い敵」

・・・ロシアノビッチめ・・・・・・・庭に生ごみ埋める穴ほるのが俺にとっては重労働なのがまるでわかってねえ・・・・
・・酸っぱい黒パンに粟の粥しかくれねえとは何てエ奴だ・・・・・・・・しかも泊りがけかよ・・・・・・・・・・・・・もう寝るか・・・

「ぐうぐう・・・zzz・・・・んん・・・・・・・?」

(がさがさ・・・・・ごそごそ・・・・・・・・)

「なんだ?ん?・・・・・・ぎゃあ!南京虫だぁああ!?」

「ミグさん!ミグさ〜〜ん!!害虫がわいたアアああぁ!!!」

「な、なんだ?南京虫ぐらいで騒ぐな・・・・ああ眠い・・・あ、そうだ、そいつは潰すと手に臭いがつくぞ。」

「消毒!消毒!消毒して!痒い!痛痒だ!」

「んん・・・どれどれ・・・(少しつねって)ニチオー(注0)。ペールイ(注1)だ。」

「消毒!ミグさん!真面目に痒い!消毒〜!南京虫〜!」

「うう・・・・早くお前のラーゲリ(注2)に帰って寝ろ・・・・・明日の穴掘りのノルマ(注3)もきついぞ・・・チンピラトール(注4)になったら騒げ・・・・・チスターナーダ(注5)」
そして次の日


「ミグさ〜ん!今度は虱だぁぁァ!!」

「何!?虱だとぉ!?すぐにバーニヤ(注6)にいくぞ!衣類を脱げ!滅菌消毒だ!早くしろこっちだ!そいつはチフスを媒介する!消毒!」

(なんか南京虫のときとはすごい違うんだな・・・)

その後も害虫に悩まされ続け、終には免疫がついてしまったウヨ君でした
はるか彼方のウヨ君 第2話 ロシアノビッチよ算数を」

ロシ「ダワイダワイベストリ(注7)」

武士「五月蝿いな、ノルマは達成したぞ?」

ロシ「ええと・・・ラース、ドバー・・・・・イジー・・・・(注8)」

武士「3列が4つにあまりが2つだから3×4+2=14だろ?」

ロシ「ええと・・・・・・ええと・・・・・・・・ハラショ、イジー(注9)」

武士(掛け算ができないのか?皆に言ってやる。)

その後はロシアノビッチ君はあまり数を数えなくなりました。
「はるか彼方のウヨ君 第3話 代わり」

キルギスちゃん&グルジアちゃん&トルクメニスちゃん

「待ちますね・・・・・・・」

アゼルバイちゃん&ウズベキスちゃん&カザフスちゃん

「待ちますね・・・・・」

そりゃそうです。パン一つ配るのにいちいち目方を量って足りなければ足し、目方が多ければパンをちょん切るのですから。
そこに通りがかったウヨ君、早速交渉を始めます。

「マガジン(注10)まで代わりに並ぶからさ、ちょっと黒パンを。」

「パジャールスタ(注11)」

「スパシーボ!(注12)」

しかしウヨ君はノルマを置いてきているので冷や冷やします。ばれないようにと祈っていると

ロシ「ウヨ。お前ノルマがあるだろ?作業をやってんだから並んでないで早くパンを買え。」

ウヨ「え、いいの・・・?」

ロシ「ああ。早くしろ。」

武士君は少しおなかが膨れました。
「はるか彼方のウヨ君 第4話 愛する人の姉さんとの出会い」

・・・・・・・・・・・・・今日も穴掘りか・・・・・・・・・・・・畜生め・・・・・・・数も数えられないくせに・・・・・・・・・

「はあ、今日も穴掘りか・・・・・・・・」  ・・・・・・ん?

「あ、あれ?ウクライナさん、どうしてここに?」

「あ、ウヨ君、ズラスチー(注13)。兄が迷惑かけまして御免なさい。」

「いえいえ・・・(本心;全くだ!)何をしてるんですか?」

「うん、このまえの喧嘩でね、アーリアちゃんに水を一杯あげたらね、お兄ちゃんが怒っちゃってね、ノルマを課せられたの。」

「それは大変ですね・・・・・・・」

「じゃ、プロホーラボータ(注14)なんて言われるといやだからまたね。今度あったときはカルトーチカ(注15)でもあげるね。ダズビーダーニー(注16)。」

「さようなら。」

・・・・・・水一杯で穴掘りか・・・・・・・・ウクライナさんも大変だな・・・・・・・・
はるか彼方のウヨ君 第5話 ウクライナさんとの話」


「ウヨ君、ラスカの写真もってる?」

「・・・・・持ってません。」

「じゃあさ、絵とかかける?」

「ラスカちゃんの? ええ、紙と鉛筆と机があればね。」

「じゃあ、はい。一枚描いてよ。」

「今からですか?」

「全然急がないよ。時間があるときでいいから。」

ウヨ君はそれからすぐラスカちゃんの絵を描き始めました。丁寧に書いたので少し時間がかかりましたが、完成しました。完成した絵を眺めます。

「まあこんなものかな・・・・・」

「ウヨ君、シトスマトリー?(注17)」

「あ、できましたよ。」

「わあ、ハラショ、スパシーボ(注18)」

「いえいえ。それよりジャガイモか黒パンかくれる約束ですよ。」

「アベート(注19)のときにね。」
そしてその日の昼が来ました。

「ウヨ君、イジースダー(注20)」

「はいはいはい(ジャガイモか?黒パンか?それとも粥か?)」

「サジー(注21)」

「はいはい(なんでかな?)」

「ウヨ君、フレーブナーダ?(注22)」

「ナーダ、ナーダ(注23)」

「パジャールスタ」

ウヨ君がパンをもらおうと立ち上がると、ウクライナちゃんは脚を引っ掛けてウヨ君を転ばせ、そのまま家の壁にウヨ君の体を押し付けました。
「ウヨ君、ラスカのこと好きでしょう?ザイちゃんとどっちが好きなの?」

「え?いやその・・・・・」

「ねえどっち?それともウヨ君は私のほうがいいかな?」

「??いいえ?」

「そっかあ、残念だな・・・はい、黒パン」

「どうも。」

(ラスカはあんな子が好きなんだねえ・・・・・)

黒パンをもらった後は自分のラーゲリに帰り、砂糖をつけて黒パンを食べるウヨ君でしたが、
後で一連の出来事を思い出し赤面しました。
「はるか彼方のウヨ君 第6話 日常への帰宅」


「ウヨ、バリシヨーイナーダ(注24)」

「パロスキー、ニペニマ―ユ(注25)」

「もっと大きくしろ、だ」

「キルピーチ、トウリースター、ナーダ(注26)」

「いやいらねえだろ。ダモイ(注27)させてやんネえぞ、ひっく。」

「まだまだ先の話でしょ?」

「いや明日だ。うぃ〜〜っく。」
「あ、明日!?本当か?本当なんだな?」

「ああ本当だ。ノルマも終わったしな。」

そして帰宅の日

「武士〜大丈夫だった?歩ける?」

「う、うん。そのリアカー何?」

「武士が歩けないほど衰弱してたらこれで運ぼうかななんて思ってたんだけど大丈夫そうだね。」

「歩けないほどじゃないよ・・・・・。」

「とりあえず良かったよかった。」

そして日常が戻りました。

解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2007/03/26(月) 00:09:54 ID:jJXBCPzP
注0  心配ない
注1  一級(二級フロターイ 三級トレーチー)
注2  収容所
注3  標準作業量
注4  高熱
注5  清潔にしなさい
注6  浴場
注7  早くしろ
注8  それぞれ1、2、3
注9  よし行け
注10  売店
注11  どうぞ(参考文献では黒パンを差し出すときに使っている)
注12  ありがとう(参考文献では黒パンを受け取るときに使っている)
注13  こんにちは
注14  作業不良
注15  ジャガイモ
注16  さようなら
注17  何見てるの?
注18  素敵、ありがとう
注19  昼飯
注20  こっちへ来い
注21  座れ
注22  パンがほしいか?
注23  欲しい、欲しい
注24  もっと大きくしろ
注25  ロシア語は分からない
注26  レンガ、300、必要
注27  帰国

今回、「シベリア抑留兵よもやま物語 極寒凍土を生きぬいた日本兵(光人社 NF文庫)」という書籍を参考に致しました。

われわれ日本人はこの不当、不正、不法なソ連の仕打ちを絶対に忘れないぞ!

この作品の評価を投票この作品の評価   結果   その他の結果 Petit Poll SE ダウンロード
  コメント: