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第1361話
Die Another Day(1/5)
投稿日: 03/01/03 14:00 ID:A5x88Ig6
いつもシニカル、エリザベスちゃん。クラスでは、アメリー君やマカロニーノ君が
おバカな話で盛り上がっていても、薄い笑いを口元に浮かべるだけ。
ある日のこと、エリザベスちゃんがアジア町を通りかかったときのことでした。
「・・・いいニダか?カンコ。ここに取り出したる巨大花火!こいつは元々ロシア
ノビッチが作ったものニダが、ウリが火薬を増やしてアメリーん家まで届くように
したものニダ!今日はその記念すべき初点火の栄誉を、お前にゆずってやろうと思う」
「さすが兄さん!これさえあれば、アメリーも大きな顔をできないニダね!
点火5秒前!4・3・2・1・・・」
どっかーん!
「・・・ケホケホ。こ、これは何かの間違いニダ!そ、そう、全部二ホンが悪いニダ!」
「・・・兄さん。さすがにそれはちょっと無理があるニダ・・・」
「わ、わはははは!せ、せや!ここはひとつ、歌おうやないか!」
「なんで関西弁ニダ?」
ポッキン・ネーイチョーン♪ジェペニジュ、ポッキン・ネーイチョーン♪
アルロビュッ!
ポッキン・ユーエスエ〜♪
「・・・プッ」
何としたことでしょう!エリザベスちゃんが笑っています!!
「おもしろい、おもしろいですわ・・・。あんなバカ兄弟、見たことありませんわ。
やはりアジア町の天然モノは違いますわね・・・この私を笑わせるなんて・・・
プ・・ププ・・・」
ぎゃ〜っはっはっは!
「ど、どうしたの?エリザベスちゃん・・・」
ニホンちゃんに奥歯まで見られてしまったエリザベスちゃん。
「な、なんでもありませんわ!」
スカートの裾をひるがえし、足早にその場を立ち去りました。
書くべきか、書かざるべきか・・・ここはやはり、書くべきでしょう!
エリザベスちゃんは、意を決して原稿用紙へと向かいました。もうすぐ新春かくし芸
大会があるのです。
「・・・?」
ここ数日、カンコ君は自分に向けられている熱い視線に気付いていました。その視線
をたどっていくと・・・
「エリザベス!?」
エリザベスちゃんはカンコ君に熱い視線を送っていたかと思うと、時折ふぅっと溜息
をついたり・・・何やら手帳に書いたりして・・・。
「はは〜ん、エリザベスのやつ・・・」
いつもツンケンしてるエリザベスちゃんですが、恋は少女を美しくします。
「か、かわいいかもしれない・・・」
そういえばカンコ君には思い当たるフシがありました。エリザベスちゃんはカンコ君
のシュウキュウ・カードの中でも一番大切にしていたジョンファン・カードを欲しが
ってたし・・・。これはもう、アレか!?
「エ、エリザベス!」
ひとしきり妄想にふけっていたカンコ君。そこにはもう、エリザベスちゃんの姿はあ
りませんでした・・・が、
「こ、これは?」
カンコ君は手帳を手に取ると、思わずゴクリと息をのみました。恐らく手帳には、自
分への熱い想いがつづられているはずです。
「・・・ファ、ファ、ファビッ・・・ファッビョーン!!」
どうしたのでしょう?真っ赤な顔のカンコ君。肩がふるえています。
「・・・見たのね」
「こ、こ、これ、これ・・・これはどういうことニダか!!」
カンコ君はエリザベスちゃんの目の前に手帳を突き付けました。怒りのあまり、ゼエ
ゼエと肩で大きく息をしています。
「どういうことって・・・これは今度の新春かくし芸大会のシナリオよ」
「な、なんでウリたち兄弟の話ニダか!」
「だっておもしろいんですもの」
いや、まったくもってヒドイ話です。物語の中では、カンコ君の家の周りに水牛が走り
回り、キッチョム君はSMプレイでハァハァする始末。
「ウリん家はADSLで高速な高学歴が世界一ニダ!!」
「・・・?そんな話じゃ、お芝居にならないでしょ」
「じゃあ、キッチョム兄さんの話を書けばいいニダ!!」
「キッチョムの何を書けっていうのよ」
「縮地装置!」
・・・それは違うよ、カンコ君。
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