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第1389話 ボンボン☆フィラ。 投稿日: 03/01/31 00:22 ID:CIi5dWTE
ウイルス被害(発動編) 

今日もご機嫌のカンコ君は、ネットの世界から怪しいデータをダウンロード中です。

「ぐふふ〜〜、アメリーの映画の最新作ニダ。
ウリの回線はニホンより早いから、ダウンロードも楽ニダ〜〜」
恍惚とした顔で、作動中のパソコンの画面を見ています。
と、突然表示が止まってしまいました。

「な・・・・なにが起こったニダ?」
カンコ君はパソコンを操作しますが、パソコンには異常がないようです。
おかしいニダ、おかしいニダ
何度もパソコンを叩いていますが、ウンともスンとも言いません。

「ニダニダッ、サーバーが悪いニダね。
アボジ〜〜 アボジ〜〜 調子が悪いニダよ。」
そういって部屋を飛び出して父親のいる部屋に向かいます。
カンコ家のインターネットは父親が管理しているのです。
そして、カンコ君は部屋を出て、父親の部屋にむかいました。

と、父親の部屋の前までやってくると先客がドアの前にいました。
「な、なにニダ?」
父親のヘヤの前には、母親と妹がいますが、二人とも暴れています。
廊下は荒れ放題、部屋のドアは今にも壊れそうなほどボロボロです。
その二人の姿が、カンコ君の本能に警笛を鳴らします。

続く
ウイルス被害(発動編) 続き

「な・・・・なにがおこってるニダ??」
この異常な事態にさすがのカンコ君も今までの威勢の良さは
どこかに飛んでいってしまいました。
そして、おそるおそる妹に話しかけます。
(母親は、もう・・・話せる状態ではなかった)

「オッパ〜〜 、今さっきからインターネットができないニダ〜〜。
今日は、ラスカちゃんとチャットするはずだったニダァ〜〜」
チョゴリちゃんが反泣きでヘヤのドアを叩いています。

「もうっ、なんてことニダっっ
ニホンちゃんのママに抗議のメールをしようとしたのに
メールが送れないニダ」
カンコ君のお母さんは顔を真っ赤にして、まっすぐパパの部屋を見ています。
もはや、その顔は鬼の形相そのものです。

「なにぃぃ、みんなインターネットができなかったニダか?
ウリも、もう少しでアメリーの所の映画を落とせるところだったのにぃ
むむ、これは謝罪と賠償を・・・・」
「うるさいぃぃ」
カンコ君がいつものゼリフを決めようとした時・・・・
顔を真っ赤にした父親がドアを勢いよくあけて出てきました。

まだまだ続くよぉ〜〜
ウイルス被害(発動編) 続き

「アボジ、どうしたニダ?」

「むむぅ、ウイルスのせいでサーバーが止まってしまったニダ。
これもアメリー製のバルコニー2000のセキュリティーがあまいから悪いニダ。
謝罪と賠償を要求しるっ」
父親が声高々に宣言します。

「「おぉぉ、要求するニダ。」
そして、その勇ましい父親を見てカンコ君も声を上げました。
カンコ君も、賠償できる相手が見つかっていつもの調子に戻ってきました。

「・・・で、いつ直るニダ?」
カンコ君はテンションが上がり落ち着いたので、
どのくらい待てばよいのか父親に聞きました。
(テンションが上がらないと落ち着けない)

「むむ、すまん。
今晩中は無理ニダ。
明日の朝には必ず直すニダ。」
今までの威勢はどこへやら、お父さんは平謝りです。
あ、チョゴリちゃんとお母さんの様子が変です。

続くのよぉ
ウイルス被害(発動編) 続き

ドドドドドドド・・・・・
「にゃ、・・・・にゃにぃぃぃぃ」
「!!??」

ついに、二人は火病を発病してしまいました。
女性の火病は、男性の火病の数倍の破壊力があります。
火病になることはあっても、いさめることは知らないカンコ家の男達は、
もはや右往左往するだけです。

「わ・・・・お父さんに手を出したら、インターネットできなくなるぞっ」
といって、ドアをぴしゃんと締めてすぐに鍵を何重にもかけました。
さらに、ドアを角材で補強しているのかトンカチを叩く音も聞こえます。
父親は自分の部屋に近かったことが幸いして、災難から逃れることができたようです。
一方のカンコ君も、この場から逃げ出そうとしましたが手遅れでした。

「な・・・何ニダ? ウリはウリは関係ないニダ。
やめるニダァァァ、 あ・・・・アイゴォォォ〜〜」

〜これ以降は残酷な描写が繰り広げられるため、省略させてもらいます。〜


**  次の日  **
「大丈夫? ニホンちゃん
昨日はひどかったよねぇ。
私の所も、少しだけど回線が使えなくなったからなぁ。」
タイワンちゃんは今日は少し機嫌が悪いようです。

続くったら続く〜〜
ウイルス被害(発動編) 続き

「うん、私の所もなんだか不安定になってたみたい。
でもアメリー君がこういう事が起こるぞって昔忠告してくれた事があったから、
ちゃんと聞いておいて良かったよ。」
とはいってもニホンちゃんも、昨日は散々だったようです。

「まぁ俺の所はマックだから、関係なかったけどな。」
いつものように酒を飲みながら、ロシアノビッチ君がポツリとつぶやきます。

「うう、最悪ぅ。
私の所も結構酷いことになっちゃった。」
ホンコンちゃんも少し涙目になりながら、愚痴をこぼしています。
ちなみにチュウゴ君は、少し遅れるそうです。

今日は授業が始まる前、みんな昨日有ったインターネットの
大混乱のことを話し合っていました。

「おはようニダ・・・・」
顔に大きな痣のできたカンコ君が、教室に入ってきます。
死んだような瞳で教室を見回し、肩をがっくり落として席に着きました。
そのあまりもの姿に、誰も声をかけることができずただそっとしておくことにしました。

ガラガラガラ
「いやぁ、おはよう。
そういえばアジア町のみんなは昨日は散々らしかったけど大丈夫かい?」
アメリー君がいつものようにポーズを決めて、教室に入ってきました。
カンコ君がアメリー君を見たとたん、カンコ君の瞳が妖しく光り
アメリー君に向かってまるで獲物を見つけた虎のようにつっこんでいきました。

続く
ウイルス被害(発動編) 続き

「ううぅ、おまえのせいで昨日は大変な目にあったニダ。」
カンコ君は、アメリー君につかみかかってきます。
でも、アメリー君はその程度で動じる訳はありません。
男同士で抱き合う趣味のないアメリー君は、さっさとカンコ君を避けます。
カンコ君はそのまま教室のドアに、衝突して止まりました。

「おいおい、おまえの所もウイルスが発病したのか?」
カンコ君は目を真っ赤にはらして、アメリー君を見ています。

「へぇ、あんたの所もやっぱり・・・・?」
カンコ君のあまりにも憔悴しきったを、同情した目で見つめながら
タイワンちゃんは問いかけました。

「うう、ウリの家は昨日はインターネットができなくなったニダ」
アメリー君のせい? とニホンちゃんはアメリー君のほうを向きます。
俺?俺は違う とアメリー君は顔を大きく振ります。

「うう、何とか妹とお母さんの回線はつながったニダけど
ウリのヘヤの回線は今さっきやっとつながったニダ。」
そうでしょう、あのあと父親が急いで二人の家のインターネットを復旧しなかったら
今日はカンコ君は学校に来ることすらできなかったでしょう。
ただそのせいでカンコ君の部屋でインターネットができたのは
明け方近くになってからでした。

続く〜〜
ウイルス被害(発動編) 続き

「うぁぁ、そんなに酷い状況だったんだ〜〜」
さすがにニホンちゃんは、カンコ君に同情します。
カンコ君は超が付くほどインターネット好きなのです。
さらに高速回線の数で、ニホンちゃんに少しだけ勝っている
カンコ君はこれを国策にするほど大切にしています。

「さすがに・・・・それは凄いな」
アメリー君も、絶句します。
他のアジア町のみんなもウイルスのせいで多少、ごたごたはあったようですが
インターネットが全くできなくなるというほどの被害はありませんでした。

「うう、アメリーのせいニダ。アメリーのバルコニー2000の
セキュリティーがあまいからあんな事になったニダ、
謝罪と賠・・・・」

「おい、ちょっと待て・・・・ 確かに俺のバルコニー2000は
セキュリティーにあまいところが有るのは認める。
だけどなぁ、昨日の事件ぐらいで
インターネットが全くできなくなるってほどの被害はないんだよぉ」
ニホンちゃんのように抗議されることになれていないアメリー君は、
カンコ君につかみかかっていきます。
カンコ君の方もボロボロの状態ですが、負けじとアメリー君に向かっていきます。

「ウリの回線はニホンのより良い回線だから、酷い被害が出たニダ。」
カンコ君が、わめき散らします。

続くよっ、あと一息っ
ウイルス被害(発動編) 続き

「ちょっと待って、カンコ」
もはや火病寸前といったところでタイワンちゃんが何かひらめきます。
そして拳を今にも振り落としそうなアメリー君を止めに入ります。

「なにニダ?」
「おい、タイワン止めるな」
二人は、タイワンちゃんをにらみつけます。
少し、タイワンちゃんは後ずさりしましたが、
意を決してカンコ君に質問しました。

「カンコ、バルコニー2000のバージョンアップしてる?」
「バージョンアップ? なにニダ?」
カンコ君は「バージョンアップ」という言葉を全く知らないようです。
アメリー君はそれを聴いて信じられないといった表情でカンコ君を見ています。

「・・・・バージョンアップって言うのはね、それまでのソフトウェアの
悪いところを修正することなの。
アメリー君のバルコニー2000は、セキュリティーはあんまり良くないけど・・・
そのかわりアメリー君は頑張ってそのセキュリティーの甘い所なおしているんだよ?
現に、昨日怒ったウイルスもバージョンアップしてれば全然問題無かったんだから・・・」ニホンちゃんが、おそるおそる説明します。
ニホンちゃんの家では、お金を出してアメリー君の家に
サーバー管理のサポートをしてもらっています。
タイワンちゃんやチュウゴ君などの他のアジアのみんなは
お金を出さずに自分たちだけで管理をしています。
だから、ニホンちゃんはアメリー君からバージョンアップの大切さを教えてもらって
いるのです。

続く・・・・続くの
ウイルス被害(発動編) 続き

「つーことだカンコ。分かったか!!」
アメリー君が得意になって、カンコ君に向かって言い放ちました。

「うううう、ちゃんと管理してなかったから悪かったニダか?
バージョンアップすれば、途中で切れずにアメリーの所の
映画をダウンロードできるニダね?」

「ああ、ちゃんと管理すればな。
確か、サーバーの管理者はおまえの父親だったよな?
ちゃんと、つたえとけよ?」

「うんうん、そうだよ。
毎日更新情報をみて、バージョンアップすればウイルスなんて怖くないよ。」
ニホンちゃんも二人の険悪なムードが解消されて少しほっとしました。
タイワンちゃんもやれやれとため息をついています。

と、突然アメリー君の表情が硬くなり出しました。
3人は首を傾げます。

「・・・・!?
ちょっと待てカンコ
俺の映画をダウンロードって・・・・まさか!!」

「ううううう・・・・」
ギロリとアメリーににらまれ、そのままカンコ君は固まってしまいました。
そんなカンコ君の様子を見て、アメリー君は確信したようです。

つづ・・・くよ、ふぅふぅあと一息だよぉ
ウイルス被害(発動編) 続き

「はははっはっぁ。
今まで散々言ってきたが、まだ分かってなかったとはなぁカンコ。
お、もう一つ思い出したぞ。
確かバルコニー2000をおまえの家に売ったことは無かったはずだが、
なぜかおまえの家のサーバーはバルコニー2000なんだよなぁ。
割れ物を使う奴らがバージョンアップなんて言葉知るはずないしなぁ。
よぉ〜〜し分かった。 今日こそ体で、分からせてやる。
おらぁ、来やがれカンコ。」
アメリー君が鬼とかし、カンコ君に向かっていきます。
カンコ君の家では不正にコピーしたソフトを使っていたのです。
だから、アメリー君の正式なサポートを全く受けることができずに
被害が拡大した原因にもなりました。
だから、バージョンアップという基本的なことすらできなかったのです。

「た・・・・助けるニダ、ニホン
あああああ、アイゴォォォ〜〜」
カンコ君はアメリー君の映画を無断でダウンロードしているのがばれて、
そのままどこかへ連れ去れれていきます。

「「あうあう」」(ビクビク)
実は、ニホンちゃん達も密かにアメリー君の映画を無断で
ダウンロードしているのでなにも言うことができないのでした。

元ネタ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030126-00002104-mai-soci
http://japanese.joins.com/html/2003/0126/20030126200748100.html(他いろいろ)

後書きへ〜〜

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