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第1459話 名無しさん 投稿日: 03/04/01 01:13 ID:Ji6zOi/Y
         「隠し球」
 「あ〜ん、またやられちゃった」
 放課後、地球組女の子チームは野球の練習をしていました。重点はニホンちゃんの盗塁への対処です。
実はこの日の試合で男組はニホンちゃんのフォームの大きさに目をつけ機動戦をかけてきたのです。
試合にこそ勝ちましたがランナーにことごとく走られたニホンちゃんの牽制とクイックを改良すべ
く女組全員で練習となったのです。
 「駄目よ、注意が足りない。それじゃあまた走られるわよ」
 ランナー役を務めるキューバちゃんが言いました。彼女、スポーツは天才的なのです。
 「ニホンちゃんはサウスポーでしょ。だから一塁には有利だから安心していこうよ。あたしもいるし」
 バッテリーを組むタイワンちゃんもいいます。女組いい雰囲気で練習していますね。
 ですがそれを木の陰から盗み見る者が一人、やっぱりカンコ君でした。
 「ふっふっふっ、そうだったニダか、ニホンの弱点は盗塁ニダか」
 またニダニダと笑います。
 「今度の大会が楽しみニダ。ホームスチールを決めてウリがヒーローになるニダ。そしてしゃ(略」
 カンコ君が一人悦に入ってる間に次の大会となりました。決勝で五年地球組の男組と女組が激突です。
 前回通り機動戦を仕掛ける男組、ですがニホンちゃんの素早い牽制球と巧みなクイックに封じられてし
まいます。切り札のクーロイ君とパツキン君を投入しますがそれでも攻略できません。試合は女組有利の
まま進んでいきます。
 1対0の9回裏、ツーアウトでもう博打で出した代打カンコ君がなんと二塁打を打ちました。カンコ君
ベース上でおおはしゃぎです。
 「さーー、走るニダ」
 すすす、とリードを広げます。それを見て男組一同まさか、と思います。
 「タッチ」
 セカンドのトル子ちゃんがタッチします。そう、彼女隠し球してたのです。で試合終了です。
 「な、何ニダ、何が起こったニダ」
 カンコ君全く解かってません。予想通りの成り行きに男性陣
 「なんちゅうプレーをしとるんじゃあ〜」
 と怒る気も失せちゃいました。どっとはらい

 元ネタは名作「キャットルーキー」の12巻位でトルネードのフォームの大きさが指摘されていたのと星野監督
の怒りのぼやきです。ニホンちゃんがサウスポーなのはピンクレデイーですね。

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