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第1460話 KAMON  ◆9awzJSYC0I 投稿日: 03/04/01 22:45 ID:wWxyWoKV
「男同士の秘密」

「息子よ、がんばっているか?」
「うわっ!」

アメリー君がびっくりして振り返ると、彼のお父さんが立っていました。
現在イラク君との喧嘩の真っ最中。
最近では、不意をついて捨て身のパンチを放ってくるので、気の休まるときがありません。
「なんだダディか・・・。あんな野郎ヒトヒネリだと思ってたのに、野郎しぶとくてさ・・・。」
いつものアメリー君らしからぬ弱気な態度です。

「だいぶ滅入っているな・・・そう思って、今日はパパ、秘密兵器を持ってきたぞ。」
そういって、ジュラルミンケースから取り出したものを見て、アメリー君はびっくり仰天。
「だ、ダディ! それは・・・!」
と同時に、目をぎらぎらと輝かせました。
なんとそれは、金髪でボインのお姉さんがあられもない姿で映っている、
アメリーパパご秘蔵の、子供には禁じられた激しくハアハアな本だったのです。

「マミィに見つからないように持ち出すのは骨が折れたが・・・。
あのイラクのクソガキを叩き潰すためだったら、協力は惜しまないぞ。ふっふっふ・・・。」
パパの恐ろしげな呟きを聞いているのやらいないのやら、アメリー君はお姉さんの西瓜のようなオッパイに釘付け。
「こ、これは・・・これはああ・・・っ! オトーサマ!」
お蝶婦人の如く不自然に目を輝かせたアメリー君は、その視線のままパパの肩を抱きました。
「オトーサマ! お・・・お主もワルよのう・・・」
「いやいや、私などとてもお代官様には・・・」
『ふっふっふっふっふ・・・。』
二人は顔を見合わせ、いやらしくほくそ笑みました。
・・・その時、後ろから背筋が凍り付くような殺気が近づいてきました。
「なんだっ! イラクめ、感づいたかっ!」
アメリー君はあわてて振り返りましたが、そこにいたのは、にっくきグリーンベレーの男ではありませんでした。

「アメリー君・・・疲れてるだろうと思って・・・せっかくサンドイッチ作ってきてあげたのに・・・」
男の劣情に心底呆れ返り、ハラワタが煮えくり返ったニホンちゃんが立っていました。
「ニホンちゃん・・・いや、その、あれは、なんだ、その・・・僕じゃないんだ、だから、えと、その・・・」
アメリー君は必死で弁解の言葉を探しますが、焼け石に水。現場をばっちり押さえられています。

「ニホンちゃん! その・・・あの、誤解だよ!」
「アメリー君の・・・ぶわかあああああああああ!」
ばっちーん!
アメリー君を思いっきりひっぱたくと、ニホンちゃんは走っていってしまいました。
翌日、学校にて。

「ねえ・・・にほんちゃあ〜ん・・・機嫌なおしてよ〜。」
「ふんっ! 昼のパンより夜の"オカズ"の方がいいんでしょ!」
「今度の喧嘩に、どうしても君の支援が必要なんだよ〜。」
「ボインの金髪姐ちゃんに経済支援してもらえば!」
アメリー君が必死でゴマを擂っていますが、ニホンちゃんはそっぽを向いています。

「もう、アメリー君とはサコクしちゃうんだから!」
「そんなあ〜。カイコクしてくださいYO〜。」
それから1週間、ニホンちゃんは口をきいてくれなかったそうです。

一方そのころ、パパは、ニホンちゃんが全部ばらしてしまったため、
ママによってエッチな本の査察を受け、国連決議なしで空爆されていたということです。

解説 KAMON  ◆9awzJSYC0I 投稿日: 03/04/01 22:51 ID:wWxyWoKV
KAMONです。
久々の新作は、イラクで戦っている米兵に得ろ本をプレゼントした、というニュースから。
http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200303/sha2003032802.html
・・・まあ、実際はセミヌード止まりのようですが。

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