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第1968話 放置=ウィン(蔵出し) ◆epZUp8TK96 投稿日: 04/09/05 18:50 ID:hSnHGzVE
修学旅行の夜。
それは様々な策謀が交錯する暗夜行路・・・

修学旅行初日の夜11時。
地球町小学校の男子宿泊部屋は異様な熱気に包まれていました。
男の子たちは鼻息も荒く、なにやら図面を取り囲みヒソヒソと話をしています。

「・・・・・と、これが今回の計画の全貌でございます。」
「ううむ、さすがは策略家のチューゴ・・・。このアメリー感服しましたぞ。」
「左様、左様。チューゴ殿が女子風呂を覗きに行かないと言い出したときは
それがし怒り沸騰であったが・・・このような深慮遠謀があったとは・・・」

・・・どうして、男子は悪巧みをするときは三国志口調なのでしょう。
(それは作者の偏見です。)
「うふふ・・・。ロシアノビッチ殿。それがしの放った斥候によりますと、
 きゃつらは女子風呂を最も警戒して備えをしていたとのこと・・・。
 そこへノコノコと乗り込んで行けば、返り討ちに会うは必定。」

チューゴ君は土産物屋で購入した「ガチョウの羽団扇」で口元を隠して
含み笑いをしながら、陶酔した目で話を続けます。

「それよりも狙うは今夜・・・。我らが女風呂を襲わなかったということで
 今頃、きゃつらは安心して寝静まっているでしょう・・・。
 そこで・・・・これの出番になるわけです」

そう言ってチューゴ君が、デジタルビデオカメラを取り出すと、


   おおおおおおおーーーーっ!!!!!


と円陣から大きな驚嘆のどよめきが起こりました。
すでに鼻血を流しているものもいれば、興奮で枕を殴るものもいます。
そういった男子一同の高鳴る興奮を、チューゴ君は羽団扇で「まぁまぁ」と
いなして話を続けました。

「寝静まってしまったきゃつらなど、赤子の手を捻るようなもの。
××で××××な×××な姿を存分に楽しませてもらいましょう!!」


   おおおおおおおーーーーっ!!!!!


と円陣から大きな驚嘆(ry

「しかし、チューゴよ。どのようにして女子の部屋に忍び込むのだ。
 ドアはもちろん窓さえも鍵をされていては、攻め込むことができんぞ。」

とロシアノビッチ君。
女子の部屋には(当たり前ですが)硬く閉ざされた難攻不落のドアがあるのです。
このドアを攻略する方法があるのか・・・。皆の視線はチューゴ君に注がれます。

「・・・・・・。このチューゴにぬかりはございませんぞ・・・。
 すでに我が策によって、きゃつらの部屋への道はできております。」

自信満々のチューゴ君。その策とはいったい!?





「(-@∀@) でござる。」
「女子の部屋は (-@∀@) に窓の鍵を外しておくように命じています。
 つまり・・・ベランダ越しに窓から侵入するのでござる!」
「おお、女子の(-@∀@)を内応させるとは・・・ううむ、さすがは策略家の(ry」

チューゴ君に見事な計略を披露されて、男子たちはウホウホと興奮が止みません。
ロシアノビッチ君をリーダーにみんなで胸をドラミング。
やれ「エリザベスの××は××××に違いない」とか
やれ「ニホンちゃんのような××な×××は×××じゃねーの」とかとか・・・
エロゴリラーズと化した男子の発言はシベリア超特急と化して加速していきます。

誰もが計画の大成功を疑わず盛り上がっている中、一人の男子が挙手をしました。
クラス随一の慎重派ゲルマッハ君です。
彼の顔には、チューゴ君への不信感がありありと浮かんでいます。

「しかし、誰がベランダ越しに女子の部屋に向かうのですかな・・・。
 チューゴ殿は忘れていませんか? われらは12階にいるのですぞ!」

興奮に沸き立つ部屋の空気が一瞬にして凍りつきました。
ゲルマッハ君は周りにかまわず理路整然と話を続けます。

「ベランダで移動をするには、道とも言えぬ桟道を渡らねばなりません。
 足を滑らせれば生き残る可能性はないでしょう。
 しかも、『覗き魔』の悪名を受けたまま死んでいくのですぞ!」

ゲルマッハ君の熱弁は、男子のタマキン袋をしおしおに萎えさせました。
しかし、チューゴ君は動じません。自信満々に答えます。

「・・・・・・。このチューゴにぬかりはございませんぞ・・・。」

自信満々のチューゴ君。その策とはいったい!?








「そこにいる二名に行かせるでござる。」

チューゴくんの団扇が指したのは、二匹の <`∀´> でした。
「ちょっと待つニダーーーーッ! 」×2

指名を受けた二匹の <`∀´> である。カンコくんとキッチョムくんは
顔を真っ赤にしてチューゴ君に詰め寄ります。

「どうして、こういう危険な任務をウリたちにさせるニダ!」
「訴えてやるニダ!訴えてやるニダ!」

やっと出番のカンコ君とキッチョム君。
さすがはクラス一のリアクション芸人です。いきなりハイテンションで
まくし立て一気に凍りついた部屋を熱くします。

チューゴ君はニヤニヤと笑いながら
「わかりました。じゃあ、ほかの人に頼みましょう」
とクルリと二人に背中を向けてしまいました。お約束です。
「オイオイオイ、誰もやらないとは言ってないニダ!」
ジャージ姿の二人が繰り出す上島竜平コンボに、パジャマ姿の男子一同は
体育すわりで聞きほれていました。

「しかし、キッチョム兄貴。こんな危険な任務やっぱりイヤだハセヨ」
「そうだな。こういう仕事は・・・ニホンにやらせるニダ!」
「さすが、兄貴。冴えてるニダ!」
「だから・・・そのニホンは女子の部屋にいるアルヨ!!!!」

チューゴ君が団扇でドツいて、極東ダチョウクラブのショートコントは終了し
いよいよカンコとキッチョムの決死隊が出撃する時間となりました。

ガラっと窓を開け、緊張した表情でカンコ君が足を踏み出した・・・そのとき!

「ちょっと待ったーーーーーーーーーーっ!
 お前らだけを可愛いハニーたちの部屋には行かせないぜ!」

甲高いソプラノアルトの声の向きに振り返ると、そこには真っ赤なジャージの
一人の少年が立っていました。


さてさて、この少年の正体は!? 

以下次号

解説 放置=ウィン(蔵出し) ◆epZUp8TK96 投稿日: 04/09/05 19:10 ID:hSnHGzVE

・・・・というわけで、昔に書いた修学旅行ネタです。
(タイトルは「修学旅行の夜」で)

風刺でもなんでもないから、没となってしまいました。
今のニホンちゃんスレは、こういうのはアリですか?
後半の展開もなんとなく想像できると思いますが載せちゃいましょうかね?

空気嫁とか言われそうで怖いッス・・・。


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