戻る
<<戻る
|
進む>>
第1974話
シェロ
投稿日: 04/09/09 15:29 ID:QeoFx7OM
一見なんの変哲もない古い屋敷
だがその一角からは、毎夜毎晩、男の悲鳴にも似た
叫び声が聞こえるとか、聞こえないとか 〜愛と虐殺の日々より〜
「ダーリィン!ご飯出来たよぉ〜」
あぁハニー、君は今日も綺麗だね。出会って二十年ほど経つけど、君はあの17歳の時のままだ。
「うふふ、今日は腕によりをかけたわよ〜。おいしそうでしょ?」
嗚呼ハニー、そして君は二十年経っても、ちっとも料理が上手くならないんだね。
なんだいこの黒焦げの爬虫類は。なんで食卓に蝙蝠の串刺しがあがるんだい。
そしてこの紅いドリンクは、本当にトマトジュースなのかい?
「今日も残さず食べてね。もちろんデザートは、あ・た・し」
デザートは食べたいけど・・・あ、あーんとかしなくていいから!あ、あ、あぁぁAAHあぁぁxaaああああぁぁあん!
も、もうやだ俺。実家に帰りたい。トマトのたっぷり入ったピザが食べたい。
でも何故だろう、ハニーからは離れたくないんだ。
なんとかハニーに料理を止めさせる方法はないものだろうか・・・・・・
「HEYボーイ、そういう時は、敵の本拠地を叩くんだ」
はっ!この声は俺の心の師匠ブルース!
「表面を爆破しても手の平を火傷するだけだが、握りこぶしの中で爆発させれば・・・・・・?」
結局手の平を火傷するだけだと思うが、そうか!そういうことか!
ハニーの料理の本拠地は・・・・・・台所!
俺は台所に走り、ガス栓をぶっこ抜く。
後はこのライターに火を点ければ・・・・・・・・・・
「そうだボーイ。お前は英雄になる」
へへ、手が震えるぜ。ブルース、俺に、勇気を!
「・・・・・・・・・で、火を点けたんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい」
「・・・・・・・・・で、爆発しちゃったねぇ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・こんなことになるとは思わなかったんです。今は反省してます」
「お前よ、映画の見すぎだってばよ。どっかで聞いた釈明しやがって」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・す、すみません」
「あやまる相手がちげーよ。まぁとにかく、当分冷や飯食って反省しろ。な?」
「はい!!おまわりさん、ありがとうございます!」
「!?とっ捕まえて礼言われる筋合いはねぇぞ?」
「いえ、これで当分妻の食事を食わずに済みます」
「ルーマちゃん、お父さん大変だったねぇ」
「う〜ん、父様はマカロニーノ君の家の方の出身だからねぇ。
でも、すぐウチの料理が食べたくなるわ」
「えぇ?台所爆破しちゃうほどイヤなんでしょう?」
「うん。でもね、父様はまだ気付いてないけど、
も う あ の 人 は わ た し と 同 じ だ か ら」
血の色に輝く、彼女の瞳。
解説
シェロ
投稿日: 04/09/09 15:36 ID:QeoFx7OM
元ネタがわかったひとはルーマちゃんが蝋人形にしてくれるそうですよ。誇らしいですね。
前々話「ルーマちゃん家の夫婦喧嘩」とソースは同じです。
翻訳が「妻の恐怖の料理」を罰する為に爆破しましたとかなってたので、つい。
ルーマニアが「ローマ人の国」を表す言葉なのも軽く使わせてもらってます。
ごめんなさいふざけすぎましたぁ〜m(_ _)m
補足
この爆破した犯人、ブルース・ウィリスやシュワちゃんの映画に影響を受けたらしいです。
この作品の評価
結果
その他の結果
選択して下さい
(*^ー゜)b Good Job!!
(^_^) 並
( -_-) がんばりましょう
コメント: