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第2179話
放置=ウィン ◆0x.mxZktEk
投稿日: 05/03/05 16:44:52 ID:cyo774Ev
修学旅行の夜 AM 1:00
前回までのあらすじ
ビデオカメラを片手に女子の部屋に進入した極東ダチョウ倶楽部(リーダー不在)だが、 布団の中はことごとくものけの空。
それどころか、物置から京都謹製の硬い枕が雨あられと二人を襲う。
奇襲に失敗したカンコたちは、マカロニーノ君の裏切りや、ベトナちゃんのブービートラップなどでぼろぼろになりながらも、
なんとか廊下に逃げ出すが、そこに待ち構えていたのは・・・・
「ふふふ・・・・カンコよ。もはや貴様の逃げ場はないぞ。観念せい。」
「げぇっ・・・貴様は!」
振り返ると、そこには金色の髪をなびかせたアーリアさん(with アーリアお姉さま親衛隊の皆さん)が
重さ5キロはあるダスキンモップを携えて悠然と立っていました。
四方からは銅鑼の音が鳴り響き、「スケベ男子を捕まえろ!」という歓声が連呼されています。
カンコくんたちは自分たちの最後がいよいよ目の前にきていることを自覚せざるを得ませんでした。
「むむむ・・・・。わしらの運命もここまでじゃな。」
カンコ君はがっくりと肩を落とし嘆息しますが、キッチョムくんはひるみません。
「カンコよ。座して死すは5000年の歴史を誇るわれらに似合わぬ。ここは打って出て。きゃつらを皆殺しにして切り抜けようぞ!」
本人にしてみれば決死の覚悟の言葉でしたが、アーリアさんにしてみれば下着泥棒の戯言です。
彼女は冷笑しながら二人に冷や水を浴びせました。
「捏造と詐称で織り込まれた5000年を誇るか・・・。つくづく度し難いものだな・・・・。カンコ家とは」
「金髪の孺子っ!5000年を誇るカンコ家を侮辱するか!!」
「侮辱するほどの中身がないから困っている。貴様ら二人が今まで何をなしえてきたのか考えて見ればよかろう」
「この・・・この・・・・アーリアの分際で・・・・」
烈火のごとく興奮するカンコくんの熱意は、アーリアさんの氷壁を溶かすことも出来ず、むなしくエネルギーを浪費するだけでした。
不毛な会話を打ち破ったのは、キッチョム君でした。
「金髪の孺子がっ!思い知れっ!!」
彼はバタフライナイフを振りかざして猛然とアーリアさんに襲い掛かかりましたが、
アーリアさんは眉ひとつ動かしません。
彼女が重さ5キロのダスキンモップを楽団の指揮者のタクトのように優雅に舞わせると、
ぼこぼこぼこっという鈍い音と「アイゴー」というテノールの合唱が廊下に響き渡りました。
「・・・・そういうのを匹夫の勇という」
アーリアさんが血まみれで横たわるキッチョム君を見た感想はそれだけでした。
キッチョム君は朦朧とする意識の中で思いました。
「こ・・・・この女の目・・・・。まるで、養豚場のブタでもみるかのように冷たい目だ。
『かわいそうだけどあしたの朝にはお肉屋さんの店先にならぶ運命なのね』ってかんじの・・・・」
彼の意識はそこで途絶え、その体からは筋肉の緊張が静かに抜けていきました。
「さすがアーリアお姉さま!私たちにはできないすごい仕事をさらりとやってのける!そこにしびれるあこがれるゥゥゥ!」
アーリアお姉さま親衛隊のみなさんは、血まみれの肉塊には一瞥もくれずに、白い肌に返り血を浴びたアーリアさんに
歓声を上げて見とれています。
そのアーリアさんといえば、歓声に応じることよりもモップにベットリついた血を拭い取る方法を思案しているようです。
しかしながら、無残なキッチョム君の仕置きを見たカンコ君は恐慌状態となっており、通路の反対側にある非常識・・・
もとい非常口へと一目散に走り出していました。
そして・・・・カンコくんの勢いのついた体は、階段の踊り場で踏みとどまることが適いませんでした。
「アイゴーーーーーーーッ!!!」と叫びながら、カンコくんは夜空の向こうへとダイブしていったのです。
カンコくんの断末魔の悲鳴を聞きながらアーリアさんは思いました。
「なるほど、これがドップラー効果というものか。理にかなっている・・・。」
ふむふむ・・・とうなずくアーリアさんに、親衛隊の女の子が恐る恐る尋ねます。
「アーリアちゃん・・・・。カンコくん落っこちちゃったけど・・・。どうしよう・・・。」
彼女は一瞬の間をおいたあと、は破顔一笑して彼女たちに応えました。
「な ら ば よ し!」
一方、そのころ女子の部屋ではマカロニーノくんの裁判が開催されていました。
そこで明らかにされた意外な事実とは・・・・。以下、次号
解説
放置=ウィン ◆0x.mxZktEk
投稿日: 05/03/05 17:11:10 ID:cyo774Ev
というわけで、修学旅行の夜の続きです。
本当は、アーリアさんから逃亡したカンコ君たちが逃げおおせたと思ったところで
フランソワーズ&エリザベスが登場して、「地獄の断頭台」「タワーブリッジ」の
コラボレーションを繰り広げるはずだったのですけど、冗長になったので省きました。
あと、キッチョムの最後の台詞は「アーリア、血まみれでも君は美しい」だったのですが
元ネタがたぶんわからないだろうと思われるので修正。
だからといって、ほかのアニパロが通じていると思い込んでるのがバカですよね。自分。
それから、修学旅行の昼という別バージョンもあります。
アサヒちゃんやシャミンちゃんというクラスの問題児を押し付けられたニホンちゃんが
素直に修学旅行を楽しまない二人に頭を抱えるという内容だったのですが・・・。
アサヒちゃん、シャミンちゃんは家の事情で修学旅行に参加できなくて、そのかわりに
天然トラブルメーカーの毒島さん(通称、態度がでかいので毒嶋『先生』と呼ばれている)
と二人きりで京都を回るという話になってきてます。
この毒嶋先生・・・。まあ、元ネタは元社民党のフェミニストのあの人なんですが、
移動中のタクシーの中で、ニホンちゃんに向かって(机上の)恋愛論を語って悦にいたるとか、
自分の顔を棚に上げて、クラスの女子をボロクソに言うとか、そういうのを書いているうちに
どんどん毒嶋先生が一人歩きしてしまって、どうもお蔵入りしそうな感じです。
(ニホンちゃんというか、あの先生のパロディになってる。)
でも、毒嶋先生の雄姿をどこかで披露したいなぁ・・・・。
補完スレって、まだ生きてるなら、そっちで書いてみたいのですけど、URLわかる人いますか?
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