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第2266話
書き人知らず ◆9GPWTa2EFE
投稿日: 2005/06/11(土) 20:57:00 ID:vq0qd6ua
〜 ANTHEM (その1)〜
そのとき、たしかに笛の音が聞こえたような気がしました。 結果が出る時です。 夢舞台への出場権は
簡単に取れるだろうという予想と期待を持ちつつ、ウヨ君はやはり気が気ではありません。
青き衣を身にまとい、眦を決して歩いていったニホンちゃんは、ちょっと不調に見えました。
いつもなら、同じように体を青く染め、心は赤く燃やして、姉の名を叫んでいたであろうウヨ君
なのですが、今日は入場を許してもらえません。
できることといえば、信じること・・・そして届かないかもしれない声を送ること。
汗の量は運動の量。 やり遂げた者に許される、勝負の神からの贈り物です。
その贈り物とともにニホンちゃんが、ようやくのことでウヨ君の前に現れました。
今一瞬の感激を、今再びの歓喜を、今この耳で確かめたい。 それが今ここにいる意味。
「姉さん、結果は?」
「私の勝利は・・・あなたの勝利。 それは私たちの勝利なの」
「じゃあ! じゃあ!!」
「第三の舞台では、もっとうまく踊ってみせるわ。 楽しみにしてて。 それと、」
「え?」
「聞こえてたわよ、武士。 ありがと」
〜 ANTHEM (その2)〜
期せずして始まる歌声は、自らへの賛歌なのでしょうか、次への行進曲なのでしょうか。
と、明らかに違う声が聞こえてきました。 叫び声にしては整いすぎで、歌声にしては力が強すぎます。
「イーラン ツーラ テシミコネ」
「ツーラーツーラ テシミコネ!」
はたして、声の持ち主が駆け寄ってきました。 手には、なぜか日の丸が。
「おめでと〜。 さすがニホンちゃんよねぇ、やっぱり上手だわ。」
「ありがとうペルシャちゃん。 で、そっちは?」
「ふふふ、あはは、も〜最高ぉ。 私たちは「穴を開けた」のよ!」
二人の少女の視線の先には、技術と体力、精神力の全てをそそぎこんでもなお足りない、最高の舞台が
きっと見えているのでしょう。
終わり
解説
書き人知らず ◆9GPWTa2EFE
投稿日: 2005/06/11(土) 21:03:10 ID:vq0qd6ua
お待たせしました(え、およびでない?)
とりあえず勝ってよかった〜
ピョンヤンでなくてよかった〜 ってとこですね。
タイまで行ったサポーターの皆さん、GJ!
ちょっとだけ解説:
写真が見つからないのでなんですが、ペルシャちゃんが日の丸を持っているのは
向こうでも喜んでくれてたみたいです。
(なんか複雑な事情もあるらしいですが)
あと「イーラン〜」のくだりは、
あっちの試合前の掛け声だそうです。 意味は
「イランは何をしたいんだ?」 「穴を開けたいんだ!」
(間違ってたら・・・謝罪だけですまさせて)
ともあれ、一緒にドイツへ行きましょう。
蛇足: で、オランダはユースレベルでさえあれなのか・・・orz
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