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第18走者 黄鉄鉱 ◆ZJtWEy4Q 投稿日: 2004/07/25(日) 03:46
うひー。すみませんです。

「夏のニホンちゃん祭り「となりのニホンちゃん」第18走者」

『ラッシー飲まない?』

「アイゴーーーー! なじぇこんなことになるニダ〜!!」

 ブータンちゃん家の敷地内で巨大なネコ科動物を拾ってきてしまったわれらがカンコ君。
いくらなんでもこれはポシンタンにはなりません。下手するとこっちがユッケにされてしまいます。
ひたすら逃げて逃げて逃げて… 気がつくとちょっとした市場に出ていました。
振り返ると例の虎の姿は見当たりません。

「やっと諦めてくれたニダか…」

 ほっと一息ついたカンコ君は、そこのベンチにどっかと腰を下ろし…

 ぐるるるるるるるるるるるるるる………………


「アイゴーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
 さっきのネコ科動物がカンコ君のお尻の下から猛然と立ち上がったのです! カンコ君大ピンチ!

 そ、そのときです。 シュンッ!
 風のように何かが駆け抜けていったかと思うと、虎の首から鮮血が噴きだしました。
そして虎はそのまま打っ倒れてしまったのです。

(ごめんです、次つづきます)
 しばしの静寂。カンコ君はあまりのことに放心状態。
倒れた虎の向こうには、一人の少年が短剣を両手に立っていました。

「カンコ君、大丈夫?」

 少年がくるりと振り向きました。イン堂君です。カンコ君はその場にへなへなと崩れ落ちてしまいました。
「助かったニダ、危うくユッケにされるところだったニダ…」
「あはは、僕がいなかったらそうだったろうね。」

 イン堂君が手に持ったカラリパヤットの短剣をくるくると回してみせました。
 カンコ君、珍しくまともに感動しています。いきなりイン堂君の胸倉を捕まえて、まくし立てました。
「カムサハムニダ。カンコ家は恩を忘れない家系ニダ。このお礼は必ずするニダ。」
「いいよそんなお礼なんて。…あ、そうだ」
「…何ニカ?」

 イン堂君、何を思ったのか、急に目が流し目です。

「ねえ、カンコ君。…そのお礼といっちゃなんだけど、……僕の「ラッシー」飲まない?」

「??」


 ………………………

 ………………………

「アーーーーーイゴーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!! ウリはそんな趣味ないニダーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
「あっ、カンコ君!」

 大量の涙と鼻水とキムチ汁を撒き散らしながら走り去るカンコ君を見送りながら、イン堂君がぽつりとつぶやきました。

「はじめて自分でラッシー作ったから、飲んでもらおうと思ってたのに…」

(次の走者にバトンタッチw)

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