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第19走者
北極星
投稿日: 2004/07/25(日) 05:29
「夏のニホンちゃん祭り『となりのニホンちゃん』第19走者」
「何だかウリは追いかけられてばかりいるニダ……」
這々の態でチベット山嶺を駆けおりて、カンコ君はぐったりしました。
さすがの彼も疲れ果て、しばしへたばって喘ぎました。
行く先々で何者かの悪意が待ちうけてるような気がしました。
と――。
「ニダ……?」
涼しい風が彼の頬をなでました。
いつのまにか平地の広い道にでています。アスファルトで舗装はされていませんが、
無数の人々の往来で砂をしっかり踏み固められた歴史ある大道なのです。
左手は虎から逃げまくったチベット山嶺、そして右手には芝生程度の草で覆われた
草原がどこまでも広がっています。
はるかかなたに屏風のように高い山々が連なっていました。
その頂点は万年雪をいただき、そこから吹きおろす風がカンコ君を蘇生させました。
「ここは――シルクロードニダ!」
町道1号線、シルクロード。古くから地球町の東西を結ぶ大動脈です。
この道をまっすぐ行けばユーロ街に着けます。
カンコ君は目の前の暗幕が取り払われた気分になりました。
「ヤッホーー! ウリナラマンセーー!!」
カンコ君は眺めは良いが埃っぽいシルクロードを駈けだしました。
通過するのはアフガン、イラン、イラクにトルコ、そしてギリシアで念願のユーロ
に入るのです。
まだまだ先は長いのですが、彼は一時の旅の歓びに夢中なのでした。
さてその頃、カンコ君の目的地であるユーロ街では――。
(つぎの走者につづく)
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