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第71話
青風
投稿日: 2007/01/09 20:00:00
『しきる!』
新春の日乃本家の座敷。
それなりによそ行きの格好をした子供達が、
慣れない正座で東西ふた組に分かれ、カルタ取りの大一番です。
カルタと言っても、対戦デッキは「小倉百人一首」であります。
びっしり並んだ取り札を前に、にらみあう彼らは真剣そのもの。
今、新年早々に熱い戦いの火ぶたが切って落とされました。
あきのたの かりほ……
「HAI!」
朗々と読み上げる上の句の、その半分も終わらぬうちに
アメリー君の手が翻り、取り札が一枚ぽーんとはじけ飛びました。
「うわ、当ってるよ。すっごーいアメリー君……」
「HAHAHA、俺はなんて言っても西組のリーダーだからな。
これくらいは当然だZE」
本当はニホンちゃん、彼女すら憶えていない百人一首を
この勝負のためだけに暗記してきたその執念に感心したのです。
が、そこはおおらかな彼の事。
素直に賞賛の言葉として受け取ったようです。
さて、アメリー君への賞賛が面白くないのは同じチームのカンコ君。
そりゃあ無理もありません。
一枚も取れない自分を尻目に、隣のアメリー君の目の前には
着々と戦果が積み上がって居るのですから。
「ふ、ふん。西組のリーダーはウリニダ。勝手に仕切って……」
募る不満を我慢できず、とうとうぼそりと言ってしまいました。
「ああ、そうだったか? んじゃ頼むぜ、リーダーさんYO」
自分の責任分の倍の取り札はとっくに稼ぎ終わったアメリー君、
ニヤリと笑い、ととっとと観客席に移動して安倍川餅に手を伸ばしました。
困ってしまったのはカンコ君です。
だって“日乃本家のカルタなんか憶えられるかニダ!”と言って、
一枚も憶えていないのです。
ついには、まるで四六のガマのように、カルタを睨んで赤くなったり
青くなったりし始めました。
「ねえアメリー君、どうするの?」
さすがに勝負を続けられず、困ってしまった読み手のニホンちゃん
にアメリー君は一言「知るかYO」とだけ言って、
ごろんと寝っ転がってしまいましたとさ。
おしまい
解説
青風
投稿日: 2007/01/09 20:03:00
解説のようなモノ
さて、今回の元ネタ。
統制権:「恥を知るべきだ」盧大統領、国防OBらを非難
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japane
se.cho
sun.co
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6/12/2
2/2006
122200
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tml
準備もしないでそんな事口走っちゃ駄目ですよ、大統領。
ちなみにこれは、
【雑談】地球町時事放談【つぶやき】トピの11番で
平作氏が貼ったお題で試しに書いてみました。
一週間有れば、どうにか企画行けそうですよ?
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(*^ー゜)b Good Job!!
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( -_-) がんばりましょう
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