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第1155話
雉虎
投稿日: 02/08/02 00:36 ID:4m+ipoZ9
犬は「お利口さん」?
日差し眩しい夏・・・
今日も5年地球組のみんなは元気一杯です。
学校は自由登校となりましたが、みんなは今日も
教室に集まっているようです。
おや?エリザベスちゃんとアメリー君が何かを話しているようですね。
ちょっと耳を傾けてみましょう。
「アメリー君の研究、とても素晴らしいと思いますわ。わたくしの
家で発行してる科学専門誌に是非、載せたいのですが、よろしくて?」
アメリー君は、エリザベスちゃんに褒められ、満更の気分のようですね。
「例の研究かい?もちろんだとも!エリザベス家の科学専門誌と言うと
由緒正しいからね。世界中の人が愛読してるし、大歓迎だよ。」
そこへニホンちゃんがやってきました。
「なになに?なんの話?」
エリザベスちゃんはアメリー君の研究を説明し褒めました。
アメリー君、照れて笑っています。
「すごい〜。やっぱりアメリー君の研究って着眼点が違うね〜」
アメリー君、ニホンちゃんにも褒められ、こそばゆいようです。
身を捩じらせて照れまくっています。
「よしてくれ〜。そんなに大した研究じゃないんだよ〜。
家自体がとても犬好きなんだ。だから観察してただけなんだよ〜。」
アメリー君、女の子2人に褒められまくり得意絶頂ですが
誰かさんのように自慢しないところが良いところですね。
お?噂をすれば影・・・・
その誰かさんがやってきました。
「お?みんな、集まって何をやってるニダ?ウリも仲間に入れるニダ!」
人が集まるところに首をやたら突っ込みたがるカンコ君。
当然のように3人の話の輪に入ってきました。
「今、科学のお話をしてましてよ。お解かりになられるのかしら?」
暑い所にさらに暑っ苦しいのが・・・とエリザベスちゃんは
露骨に嫌な顔をしました。
カンコ君は暫く考えた上でぽんと手を叩き言います。
「科学?ウリの得意分野ニダ!何故なら科学はウリナラの発祥ニダ!」
エリザベスちゃんとアメリー君は頭を抱えました。
ですが、ニホンちゃんはもうこんな事は馴れっこです。
頬に一滴の汗を垂らしただけ済ませました。
「あのね、カンコ君、アメリー君の研究ってね・・・・」
ニホンちゃんはカンコ君に根気良く説明し始めます。
ニホンちゃんがカンコ君にひとしきりの説明を終えた時、カンコ君が
突然に大笑いを始めました。
これには3人もびっくりです。
エリザベスちゃんとアメリー君は怒り出してしまいました。
二人は声を同調させて言います。
「何が可笑しい!カンコ」
「何が可笑しくて?カンコ君」
二人の怒りをぶつけられてもカンコ君は笑う事を止めません。
暫く笑い続けようやくに落ち着きを取り戻した時、カンコ君は言いました。
「ニダ!ニダ!犬は良いニダ?犬は・・・」
まだカンコ君はニダニダと笑っているようです。
このニダニダ笑いに対してエリザベスちゃんとアメリー君の
怒りは更に増しているようです。
アメリー君はカンコ君に対して言い放ちました。
「じゃあ、カンコにとって犬の良い所を言ってみろよ。」
カンコ君は待ってましたと言わんばかりに自信満々です。
「犬は・・・・」
3人はそれを固唾を飲み聞きます。
「「「犬は?」」」
カンコ君、人差し指をびしりと天に突き付け言いました。
「美味しいニダ〜。体力も付くハセヨ!暑い夏には最強ニダ!」
3人は口をぽかーんと開けたまま間抜けの如く固まってしまいました。
カンコ君の答えをある程度は想像していましたが
ここまで明朗に言われるとは思いませんでした。
カンコ君は続けます。
「犬が利口ニダか!傑作ニダ!犬は食べるものニダ!」
そう言うとまた、大笑いを始めました。
笑い転げるカンコ君を他所に3人はプルプルと震えています。
そして一気に3人の怒りが爆発しました。
「この!野蛮人がぁ!」
「この!野蛮人がぁ!」
「この!野蛮人がぁ!」
「この!野蛮人がぁ!」
カンコ君、哀れにも教室から蹴り出されていました。
「ア〜〜〜〜〜イ〜〜〜〜〜ゴ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
何故か最後だけ1人多いのですが
それは言わずともお分かりだと思いますね。
おしまい
ソース
http://japanese.joins.com/html/2002/0801/20020801181005400.html
解説
雉虎
投稿日: 02/08/02 00:45 ID:4m+ipoZ9
どうも、雉虎です。
最終的に犬食ってことになってしまうってのが我ながら陳腐かと
思いますが、即興で書いたものなのでお許しください。
ご意見、ご批判をお待ちしております。
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