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第1205話 KAMON ◆wzJSYC0I 投稿日: 02/09/06 21:39 ID:aXtYVkle
「ロシアノビッチ君怒る」

「やいこらニホン! てめえ、何のつもりだ!」
突然、ロシアノビッチ君がニホンちゃんのところに怒鳴り込んできました。
「・・・うわっ、ロシアノビッチ君! 突然何!?」

「どうしたもこうしたもねえ! お前のところは従妹にどういう教育をしてるんだ!」
「従妹って・・・シャミンちゃんのこと?」
「あのアマ、舟で人のうちに上がり込んできて、ヘーワだの何だのわめき散らしたあげく、
うちの壊れた塀とか、その辺の物乞いとかばちばちカメラで撮ったり、冷蔵庫あさって『ジュースないの?』とか言ってみたり、そのくせ我が家の誇る庭や家宝なんかこれっぽっちも見やしねえ!
何だあれは? 俺んちが貧乏だからって莫迦にしてるのか? ああ?」
「え?」

ニホンちゃん、しばらく固まった後で、特大のため息をつきました。
「あれだけあそこはトラブルになるから行くなって言ったのに・・・。
わかった。後できつく言っておくよ。無駄かもしれないけど。」
「ヘーワヘーワと掛声だけは勇ましいが、やってるのは単なるDQNの観光じゃねえか。
『砂糖という言葉を繰り返しても口の中は甘くならない』とあの莫迦に言っておけ!
・・・酔いが醒めちまった。帰って飲み直そう。」

「あの子、この前も紫苑ちゃんのところに上がり込もうとして怒られてたし・・・。もっと前はリクジおじさんが呆れてたなあ・・・。」
怒れる象のごとく去っていくロシアノビッチ君を尻目に、激しい脱力感に襲われるニホンちゃんでした。

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