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第1257話 黒瓶 投稿日: 02/10/24 16:09 ID:QgrfWqFY
ウコンティー

気持ちのいい晴れた朝です。
ところが気持ち悪そうにベッドに横たわってる人がいます。
ロシアノビッチ君です。
ロシアノビッチ君、大丈夫?早く起きないと。もう遅刻確定ですよ。
「・・・・・・飲み過ぎた・・・・・・」
・・・そう、ロシアノビッチ君、不覚にも二日酔いになってしまったようです。
昨日、ちょーしこいてウォッカだけじゃなく、ビール、ワイン、ニホン家の
お酒までいろいろ飲んでしまったのです。
まあ早い話、ちゃんぽんしてしまったわけです。
「・・・ニホンの酒が効いたかな・・・・・・いや、でも確実に酒に弱くなってる
 気がする・・・」
ロシアノビッチ君、ふと起きて
「しっかりしろ!俺の肝臓!お前はこんなところでやられるタマじゃねえだろ!
 昔のお前はもっと強かったはずだ・・・おい、しっかりしろ!マイレバーっ!」
・・・まだ少し酒がのこっているようです。
「・・・・・・あれ飲んでみるか・・・」
あれとは、こないだチューゴ君からもらった、ウコンティーというお茶です。
なんでも肝臓にいいらしく、チューゴ家の酒飲みは毎日飲んでるらしいのです。
ふらふらと立ちがって、キッチンにむかうロシアノビッチ君。
「・・・しっかしこんな小学生いるわけねえよな・・・」
・・・そんなこといわれても・・・
さて、キッチンに立つロシアノビッチ君。昔は使用人がたくさんいたのですが、
今ではお茶ひとついれるのも自分でやらなければなりません。
やかんがぴーと鳴ります。お湯が沸いたようです。
「・・・ふむ」
お茶っ葉が少量入ったティーバッグをカップに入れ、お湯を注ぎます。
「・・・・・・ッ!!!」
なんともいえない香りがたちこめます。
「・・・こ、これがウコンティーか・・・名前もどうかと思うが・・・」
ロシアノビッチ君、それ以上言っちゃいけません。
みるみるうちにお湯が黄色っぽく染まっていきます。
「・・・色も色だな・・・」
チューゴ君が一分くらい蒸らしたほうがいいと言ってたので、しばらく香りに
なれることに専念することとします。
「・・・まあ、なんだな。チューゴんちの漢方薬と思えば・・・」
普通に呼吸ができるようになったようです。
ティーバッグを取り上げ、カップに口を近づけます。
「ッ!!!」
思わず顔をそむけるロシアノビッチ君。濃密な香りが胃腸のムカムカを増幅
させます。
「・・・恐るべし、ウコンティー・・・」
わけのわからないことをいいながら、再度チャレンジするロシアノビッチ君。
一口口に含みます。
「・・・うっ!・・・・・・うぅっ、げr××××××××××××!!!」
************ 以 下 自 粛 **************
・・・さて、キッチンに立つロシアノビッチ君。
「・・・やっぱあの臭いなんだよな・・・」
おや?ロシアノビッチ君、なんだか声が変ですね?
それもそのはず。鼻に洗濯バサミをつけています。
(・・・打倒!ウコンティーッ!)
・・・ロシアノビッチ君、なんだか当初の目的忘れてませんか?
「・・・臭いさえ嗅がなければ・・・良薬なんとかっていうし・・・」
わけのわからないことをいいながら、カップを口に近づけるロシアノビッチ君。
一口口に含みます。
今まで味わったことのない苦みが口に広がります。
「・・・うっ!・・・・・・うぅっ、げr××××××××××××!!!」
************ 以 下 自 粛 **************
・・・さて、キッチンに立つロシアノビッチ君。
「・・・やっぱ苦みだな、あの苦みが最大の敵なんだよ・・・」
あいかわらず鼻に洗濯バサミつけたままわけわからいないことをのたまいます。
しかし今回は違います。
ロシアノビッチ君、自信満々にあるものを手に取ります。
そうです。ジャムです。
(我が家の伝統に勝るものはなし!)
勝ち誇ったようにカップにジャムをいつもより多めにいれます。
普通ならここに少量ウォッカを注ぐのですが
(二日酔い対策に酒入れるのもな・・・)
ロシアノビッチ君、自嘲気味に笑います。
別のカップに同じようにつくったウコンティーを、ジャムを入れたカップに
注ぎます。
スプーンで軽くかき回して、一口口に含みます。
・・・なんともいえない、苦みと甘みの不協和音が口に広がります。
(ば、ばかなっ、こ、こんなはずは・・・)
「うっ!・・・・・・うぅっ、げr××××××××××××!!!」
************ 以 下 自 粛 **************
・・・お昼休みです。
校庭では男子がサッカーやら野球やらしてはしゃいでいます。
ガラッと五年地球組のドアが開きます。
そこにはげっそりっとやつれたロシアノビッチ君がいました。
ふらふらと自分の席に座るロシアノビッチ君。
誰にでも優しいニホンちゃんが駆け寄ります。
「・・・大丈夫、ロシアノビッチ君?顔色すごく悪いよ」
「また飲み過ぎたんじゃないのか?」
とアーリアちゃん。
酒に強いロシアノビッチ君ですから、そんなこといわれたらすぐ反論してくる
してくるはずが、何のリアクションもないのでさすがにアーリアちゃん
「・・・おい、ロシアノビッチ、大丈夫か?」
「・・・・・・」
ニホンちゃんも心配してしまいます。
「ロシアノビッチ君、今日は帰ってゆっくり寝といたほうがいいよ。先生には
 私からいっとくから」
「・・・・・・ウコン・・・・・・」
「はあ?」×2
ニホンちゃんとアーリアちゃん、顔を見合わせます。
「・・・おい、ロシアノビッチ、ニホンの言うとおりだ。早く帰ったほうがいい」
と、ロシアノビッチ君の肩を担ぐアーリアちゃん。
「え、わたしとうすれば・・・」
「私の方が家が近いから私が送っていく。ニホンはフラメンコ先生にコトの
 経緯を説明しておいてくれ」
「うん、わかった」
走って教室を出るニホンちゃん。
一方、ふらふらなロシアノビッチ君を支えながら教室をでるアーリアちゃん。
「・・・ったく、世話がやけるな・・・」
・・・と、学校からの帰り道。
アーリアちゃん、気をきかせて途中で薬局に寄っていきました。
そこで
「・・・な、なんじゃこりゃああぁぁ!!!」
松田優作ばりに叫ぶロシアノビッチ君。
・・・彼は知らなかったのです。
ウコンの成分を錠剤にした栄養補助食品があることを・・・。


ちゃんちゃん

解説 黒瓶 投稿日: 02/10/24 16:14 ID:QgrfWqFY
すいません。ソース無しギャグ話です。
あえていうなら学校の研究所にロシア人留学生がいて、飲み会の次の日ぐったりしてて、
「ウォッカだけならこんなことにならない」とかいってたのがソースかな。
すっごい個人的ですけど。ロシア人も二日酔いになるんだなあって妙に感心したw
ウコン茶はいいですよ。ウコンがニホン名なのは気になるけど
原産は中国だったように思います。
ま、キャラの練習っちゅうことで大目に見てやって下さいまし・・・。
キャラ的にはクリスマスに暴れるロシアノビッチ君の話を参考にしましたw。

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