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第1295話 大洞商会 投稿日: 02/11/21 23:28 ID:Nuw/QcAB
「リューVS・・・」
 ハイチちゃんの家で異種格闘技戦が行なわれようとしています

ニホン「リューかんばって〜 虎なんかに負けちゃダメよ!」

そうナントこれから行なわれる試合とはトラ対人間なのです
でもどうしてハイチちゃんの家でその試合が行なわれるのでしょうか
理由は至極簡単、ニホンちゃんのお父さんが許してくれないからです。
そしてハイチちゃんは空手に興味があるとか、
ハイチちゃんが空手に興味があるなんてチョト以外です


ニホン「ハイチちゃん、もうすぐ始まるね 楽しみだな〜」
ハイチ「ニホンちゃんはどっちが勝つと思いますか?」
ニホン「もちろん、リューだよ リューがんばれ〜」

試合が始まるのを今か今かと待っている客席とは逆に試合会場のリュー君は
かなり凹んでます。
それもしかたがありません、たった今、目の前で、デモンストレーションとして
虎に犬をけしかけたのですが、あっという間に撃退してしまったのです

リュー「まさかあんなに強いなんて、でも今さらヤラナイなんていえないし・・・・ 
    こうなりゃ当たって砕けろだ・・・」
トラ 「がうるるる」
ウヨ 「本当に砕けそうだ・・・」
そんなリューの様子を知ってか知らずか観客席のニホンちゃんはおおはしゃぎです 

ニホン「ハイチちゃん、試合開始のゴンクはまだ?」
ハイチ「まだです」
ニホン「え〜〜〜まだなの〜〜〜」
? ?「ハイチお嬢様」
ハイチ「何のよう」

ニホンちゃんが振り返ると、そこには顔色の悪い執事さんが立っています

執事 「お嬢様、お電話が入りましたが、こちらにお持ちしますか」
ハイチ「いいえ、ニホンちゃん少し待っててください、すぐに戻りますから」
ニホン「早くしてね、主席がいないと試合が始まらないから」
ハイチ「ええ、なるべく早く戻りますから」

ハイチちゃんは観客席をたちます。
観客席にはニホンちゃんとハイチちゃんちの執事さんが残されます

ニホン「あの〜」
執事 「・・・・・・・・」
ニホン「顔色が悪いようですけど大丈夫ですか?」
執事 「・・・・・・・・」
ニホン「どこか具合でも悪いんですか?」
執事 「・・・・・・・・」
ニホン「・・・・・・・」

などと執事さんと話しているとハイチちゃんが客席に戻ってきました
ニホン「ハイチちゃんお帰り〜 じゃあ早速試合開始だね」
ハイチ「その事なんですけど・・・・・」
ニホン「ん?」
ハイチ「この試合は中止することにしました」
ニホン「え〜なんで〜」
ハイチ「わけは、リューくんもここに呼んでから話します」

ハイチちゃんは控え室に待機しているリュー君をよびよせ
試合を中止するワケを話し始めました

ハイチ「さっきの電話、フランソワちゃんからの抗議の電話で動物虐待だと
    トラが可哀想だからやめろと」
リュー「・・・・・?!ハイチさん、もう一回言ってくれませんか」
ハイチ「さっきの電話、フランソワちゃんからの抗議の電話で動物虐待だと
    トラが可哀想だからやめろと」
リュー「つまり、僕がじゃなくてトラが可哀想だと・・・・」
ハイチ「はい、フランソワちゃんはそういってました」
ウヨ 「・・・・・」
ニホン「ちぇ〜つまんないの〜せっかく楽しみにしてたのに〜ねぇリュー」
リュー「うっ うん、ざっざんねんだね、ニホンねーねー 僕もトラと戦えるのを楽しみにしてたのに
    ハハ ハハハハハハ・・・」

リュー君、口では強がってますが、
試合が中止になって内心ホッとしたところです

おしまい



解説 大洞 投稿日: 02/11/21 23:33 ID:Nuw/QcAB
解説
モハメド・アリvsアントニオ猪木戦、オリバー君来日フィーバーなどを仕掛けた
康芳夫さんが、企画した人食い虎Vs人間
日本で行なうには色々と問題があるので試合の場所はハイチで
対戦相手となるトラはかなり凶暴なトラらしく
けしかけたドーベルマン二頭も相手にならず、いとも簡単にやっつけ
対戦する空手家を震え上がらせた

しかし試合直前に某フランス女優がモウレツな抗議をかまし、企画はおじゃんに
その抗議の理由とはトラが可哀想だとか


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