連続ドラマ小説「ニホンちゃん」第1297話「タイワンちゃんのパンツ Ver.KAMON」　作：KAMON

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第1297話 KAMON ◆9awzJSYC0I 投稿日： 02/11/23 02:18 ID:5ZYRPyPs: 「タイワンちゃんのパンツ Ver.KAMON」

「タイワン、ちょっと来なさい」
トウキおじいさんが、やけに厳しい顔でタイワンちゃんを呼びました。

「何?　おじいちゃん?」
「ちょっと座りなさい」
タイワンちゃんは、トウキおじいさんの前でちょこんと正座しました。

タイワンちゃんが座ったのを確認すると、トウキおじいさんは、おもむろに1枚の布きれを取り出しました。
「あ･･･」
それを見たタイワンちゃんはびっくり仰天。
何とそれは、尖閣パンツ。花柄の派手なヒモパンです。

「タイワン･･･ニホンちゃんの所から黙って持ってきたな?」
タイワンちゃんは、あーあ、やっちゃった・・・と言うような表情になります。
こんな厳しい顔のトウキおじさんを見たことは、未だかつてありませんでした。

「わしはお前を一度たりともそんな娘に育てた覚えはないぞ!」
決して怒鳴ってはいませんが、太く短く、腹の底に響くような口調で、トウキおじさんは彼女を叱責します。
「うう・・・ごめんなさい・・・」
タイワンちゃんはただうつむいて聞いているばかり。

「最近、お前は、下着の趣味が派手になってきたそうじゃな」
タイワンちゃんは一瞬ぎくっとし、更にうつむいてしまいました。
「これにしても･･･小学生には派手すぎやしないか?　他の男の子が勉強に集中できなくなるし、変な虫が付くから、もう金輪際下着は白か肌色!　いいな!」
「ちょっと待ってよ!」
トウキおじいさんがそこまで言った時、タイワンちゃんが顔を上げて突っ込んできました。
「おじいちゃん、なんで私の下着の趣味なんか知ってるのよ?」
「ぎくっ・・・」
今度はトウキおじいさんが冷や汗たらたら。
「と、とにかく、その尖閣パンツはニホンちゃんに返しておけよ・・・再見!」

「変なの･･･」
ちょっといぶかしげなタイワンちゃんですが、きっとニホンちゃんちへ行けなかったので気が立ってるんだろうと思ってそっとしておくことにしました。
解説 KAMON ◆9awzJSYC0I 投稿日： 02/11/23 02:23 ID:5ZYRPyPs: 連続投稿すいません。KAMONです。

今回の元ネタは、
台湾の進学校で、下着が白か肌色以外禁止!　となった話から。
http://www.nikkansports.com/news/society/p-so-tp0-021121-06.html

しかし、トウキおじいさんがギャグキャラになっちゃったよ･･･。
トウキおじいさんは、李登輝氏が「尖閣諸島は日本の領土」と言っていることから。

こんなに日本のことを思ってくれてる人を、なんで素直に日本に呼べないんだろう･･･。
瀋陽の事件ではあんなに外務省の腰抜け振りを責め立てていたマスコミが、
なんでこの人の訪日に対しては何も言わないのか･･･。