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第1325話
書き人知らず
投稿日: 02/12/10 21:49 ID:H5QiAMLp
〜 Liar Liar 〜 (その1)
「じゃあ、皆さんまた来週。」ハプスブルグ先生の一言で、今週の学校は終わりです。みんなが席を立ち、
帰ろうとしたときでした。
「あれ、ラスカちゃんどうしたの? 5年生の教室に来るなんて。」ニホンちゃんは、教室の入り口で大人しく
立っているラスカちゃんを見つけました。
「カンコさん、いますか?」
その言葉にクラス中は、どよめきました。どうしてカンコ君を呼ぶのか、みんな不思議です。当の本人は、
照れくさいのか、なかなか行きません。
「レディを待たすなんて失礼だよ。」マカロニーノ君の無責任な一言に背中を押され、カンコ君はしぶしぶ
ラスカちゃんの元へ行きました。
「ねえ、カンコさんにぬいぐるみ頼んでたよね? ちゃんとお金も払ったよね? どうして届かないの? ねえ
どうして? ラスカ、ずっと待ってるんだよ。」
カンコ君、顔を真っ赤にしていますが、もちろん照れではありません。後ろからは、アメリー君が不審な顔で見ているので
余計です。
「ウウウ、ウリは、頼まれた覚えはないニダ。ラスカの勘違いニダ。」
「うそ、ラスカちゃんと頼んだよね? うそ言わないでよ・・・。」ラスカちゃん、完全に泣き顔です。
カンコ君、今度は顔が真っ白です。後ろではアメリー君が、すごい顔でにらんでいます。
「知らないニダ。きっと勘違いニダ。」カンコ君は、「知らない」を繰り返します。「じゃあ、ウリは帰るニダ。」
「待てカンコ。」
〜 Liar Liar 〜 (その2)
アメリー君の声で、カンコ君は金縛りになってしまいました。顔色は真っ青です。逃げようにも、首根っこをガッチリ
引っ張られています。
「ラスカ、本当にぬいぐるみを頼んだのか?」やさしいお兄さんの声で、アメリー君は尋ねます。泣き顔のラスカちゃんは、
それでもこっくりとうなずきました。
「ニホンちゃん悪いんだけど、ラスカと遊んでやってよ。ほらラスカ、ニホンちゃんが遊んでくれるって。」
アメリー君の気持ちは、ニホンちゃんにもすぐに分かりました。「ラスカちゃん行こ。うちにおいで。」
ラスカちゃんとニホンちゃんは連れ立って帰りました。
「カンコ、まだ言いたいことはあるか?」アメリー君、昔なつかしの保安官のようです。
「だだだから、かかか勘違いニダ。ウリは知らないニダ。」カンコ君、必死で否定します。
「お前、俺の妹がウソをついていると?」
と、そこへこれまた珍しく、ケベックちゃんが現れました。「ねえカンコ君、頼んでたおもちゃまだ?」
「・・・決定。」裁判官のような声で、アメリー君は宣告しました。「俺ん家へ来い!」
哀れ(・・・もとい自業自得)なカンコ君をずるずる引きずり、アメリー君は自分の家へ連れ込みました。
・・・その夜。
「ねえ、兄ちゃん。なんか地下室が騒がしいね?」暖かく燃える暖炉のある広い部屋、ゆったりしたイスに腰掛け、
ベガスちゃんは尋ねます。
「ネズミが走り回ってるんだろ。」アメリー君は、すっとぼけました。
「寒いニダ、暗いニダ、狭いニダ〜。アイゴォォォォー!!」
エラの張ったねずみは、翌日の夕方にやっと出してもらったそうです。
解説
書き人知らず
投稿日: 02/12/10 21:51 ID:H5QiAMLp
まいどまいど、小ねたを提供してくれる方々ですとも。ええ(とほほ・・・
http://www.cnn.co.jp/top/K2002120502379.html
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