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第1376話
モンゴル750(ナナハン) ◆QZuguvPAY6
投稿日: 03/01/15 01:48 ID:8dP7P3n/
「ある夕焼けの帰り道」
「ニホンちゃーん」
ニホンちゃんを一人の男の子が呼びます
ニホンちゃんは学校帰りの途中で、アーリアちゃんとタイワンちゃんとつい先ほど
別れたばかりで一人で下校していました。夕焼けの光を背にニホンちゃんを
呼ぶ男の子がニホンちゃんに駆け寄ってきます。
「あ・・・・モンゴル君・・」
男の子の名はバートルといいますがクラスのみんなからはモンゴルと呼ばれています。
「やぁ、ニホンちゃん」
「モンゴル君も今帰り?」
「あぁ、そうだよぉ」
ニホンちゃんよりも頭一個分背の高い彼が答えます
「今日ってモンゴル君とカンコ君が飼育係の当番だったよね?終わったんじゃなかったの?」
「さっき終わったよぉ、カンコ君は先に帰ったけど一人でできない仕事でもないから大丈夫だったよぉ」
「え〜?またカンコ君サボっちゃったの?先生にまた怒られちゃうのに・・・・」
「カンコ君は〜、打たれ強いから大丈夫だよぉ。それに風邪ひいたって言ってたからぁ」
(ゲッ!カンコ君アンタって人はさっき私に絡んできたときは元気だったのに・・・・・・)
ニホンちゃんがそう思いつつもニホンちゃんの隣にいるこの温厚な男の子は細い目を和らげており
ニホンちゃんとの会話を楽しんでいます
ニホンちゃんもかなりの天然ですがモンゴル君も負けないくらい天然のようです
二人は今日あった事、日ノ本家がモンゴル家に協力している事業の進境を子供でもわかっている程度で話たり
一度ニホンちゃんがアーリアちゃんとタイワンちゃん、アメリー君の4人でモンゴル君の家にお泊りにいって
そのときの思い出を語ったりなど、会話は弾んでいました
「あっ、そうだ。ニホンちゃん。ちょっとお願いしていいかなぁ?」
「うん、な〜に?」
「ニホンちゃんの家の本を僕に貸してくれないかナァ」
「いいよ、何を貸して欲しいの?」
「ん〜そうだねぇ〜。ニホンちゃんの家の歴史とかの本がいいなぁ〜」
「うん、いいよ〜」
と、そのとき
「モンゴル!ニホンの家の歴史なんかよりもウリの家の歴史のほうが面白いニダ!!」
と、カンコ君が沈みかけた夕日を背景に登場しました
「だいたいニホンの家の歴史なんて捏造と歪曲ばかりニダ!モンゴルはそんな嘘つきの家の歴史を学ぶ
必要はないニダァ!!それにチンギスハンだってウリナラ起・・・・」
カンコ君が喚きたてているところをモンゴル君がカンコ君の左肩に手を置き
「カンコ君、女の子を泣かせるのは良くないことだよぉ」
モンゴル君の横ではニホンちゃんが座り込んで大粒の涙を流して泣いています。
しかしそんなことはお構いなしにカンコ君は、
「うるさいニダ!だいたいモンゴルだってチンギスハンの時代にウリの祖先達とともに
ニホン征伐にいった仲ニダ!だからモンゴルはウリの・・・・・」
そのとき、カンコ君が現れた道から自転車で猛直進してくる影がありました
「カンコくぅぅぅん!そこにいなさぁぁぁい!!!」
フラメンコ先生です
「やばいニダ!」
カンコ君は顔を青ざめて逃げようとします
しかしモンゴル君のとても同級生と思えない握力でカンコ君は身動きが取れません。
「モンゴル!手を離すニダァ!」
「カンコ君。先生が呼んでるのに逃げるのはいけないんじゃないかなぁ」
「モンゴル君!でかしたわぁぁ!カンコ君覚悟を決めなさぁぁいぃ!!」
フラメンコ先生は長い髪を靡かせ競輪選手スタイルでやってきます
「モンゴル!なにをワケわからないこと言ってるニダ!早く手を離すニダぁぁ!あっ!」
「オォぉラァアァ!カンコ君ゲットぉ!」
「アイゴォぉぉぉぉ・・・・・・・」
と、そのままカンコ君は自転車に乗ったフラメンコ先生に抱えられる状態で学校に戻っていきました
モンゴル君は(カンコ君また何かやったのかなぁ?)と顔を傾げフラメンコ先生と
カンコ君を見送りました
そしてモンゴル君は自分の横で座り込んで嗚咽しながら泣いている同級生に優しく声をかけました
「ニホンちゃん、もう泣かないで。カンコ君の言ったことなんて気にしちゃダメだよ・・・
「でも・・・・・嘘つきだなんてヒドイヨ・・・・アタシ・・・・・嘘なんかついてないもん・・・・」
ニホンちゃんは自分を嘘つきと言われたことが相当のショックのようでした
モンゴル君はニホンちゃんの両肩に自分の手を置き
「僕は〜・・・・ニホンちゃんのことを嘘つきだなんて思ってないし、それに・・・・・」
ニホンちゃんはモンゴル君の手に支えられ立ち上がります。そしてモンゴル君の顔を見上げました
か細い彼女の体はアメリー君と同等かそれ以上のモンゴル君の大きい体にそのまま包み込まれてしまいそうです
「僕は・・・・・ニホンちゃん、君が好きだ」
(えっ?)
「僕はニホンちゃんが好きなんだ。だから泣いてるところなんて見たくない」
(そ・・・・そんな・・・アタシ・・・・)
「泣き止んだみたいだね」
モンゴル君が安心したような声をかけました。ニホンちゃんもいつの間にか泣き止んでいました
「ニホンちゃん、ウヨ君とタイワンちゃんが迎えに来てくれたみたいだよ」
(えっ?!)
ニホンちゃんが振り返ると、電柱の影に隠れているウヨ君とタイワンちゃんがいました
「武士!タイワンちゃん!」
「姉さん・・・夜になっても帰ってこないしカンコの声もするから心配してきてみれば・・・・」
「モンゴル君・・・・アンタぁ・・・」
タイワンちゃんは違う意味の心配もしているようです
「ニホンちゃん、歴史の本は明日取り行くからね、もう遅いから帰らないと家の人が心配するよぉ」
「そ・・・・・そんな!まだアタシ・・・」
「そそそ〜よ〜ニホンちゃん、夜遅いし早く家帰らないとね〜、ね〜ウヨ君!」
「えっぁあはい!そうですよ姉さん!早く帰らないと父さんと母さんが心配しますよ!」
「じゃ〜ねぇみんなぁ」
「バイバイモンゴル君w」
「バートル先輩しつれいします!」
(アタシまだ・・・・)
こうしてその日は別れました
次の日、学校ではタイワンちゃんとアーリアちゃんのニホンちゃんへのガードが強くなったのは
言うまでもありません
「本・・・どうしよう?」
解説
モンゴル750(ナナハン) ◆QZuguvPAY6
投稿日: 03/01/15 02:01 ID:8dP7P3n/
ども、新参者のモンゴル750(ナナハン)と申します
今回のお話はモンゴルが日本語ブームで日本語学習のため日本の教科書を
送って欲しいという話が元ネタです(リンク先死んだのでソース無しです。スマソ)
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(*^ー゜)b Good Job!!
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