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第1433話
ナナッシィ
投稿日: 03/03/09 14:05 ID:knbcsvVS
『最低な男』
風雲急を告げる地球小学校。
どうにもきな臭い雰囲気が、校舎全体に漂っています。
そんな一触即発の空気の中、それでもあくまでマイペースな少年が一人。
「おい、アメリー!いい加減ブラジャーとの話し合いに応じるニダ!
そんでブラジャーを悪者扱いするの止めて、ラジコンを東池の上飛ばすの止めて、
重たい油もご飯も提供して、ウリを二回も自転車で轢いたことも賠償するニダ!」
体育館の裏では、カンコ君が口角に泡を飛ばしながらアメリー君に食って掛かってました。
どうにも当事者の一人であるという自覚が足りないようです。
体育館の壁に寄りかかり、腕を組みながら黙って聞いていたアメリー君、
最近いろいろとお疲れ気味で心底不機嫌な様子ですが、仕方なく応えました。
「・・・・どの辺を一番強調したいのかは敢えて突っ込まんが、そりゃ無理な相談だな」
「なじぇニダ?」
「そもそも、あいつが俺との約束を破ったのが悪い。花火で遊ぶなんて半万年早い」
「ニダニダ、それについてはケンチャナヨ、心配は無用ニダ♪」
能天気な笑顔を浮かべるカンコ君を、アメリー君は訝しげな表情で見返しました。
それに気付かないまま、ことさら嬉しそうな調子でカンコ君は続けます。
「ブラジャーの花火はニホンに向けてあるニダ、ウリ達には関係ないニダヨ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「むしろウリは、ブラジャーが花火武装してもいいと思ってるスミダ!
いつかニホンがウリナラを侵略してきた時には、宗主兄弟で返り討ちにしてやるハセヨ!
まさに、ウリが作った小説どおりのシナリオニダ!ウリナラマンセ〜〜〜!」
アメリー君は組んでいた腕を解くと、軽い頭痛に襲われたかのように左手を額に当て、
それからゆっくり、カンコ君の耳にも聞こえるような大きなため息をついて、一言。
「・・・・・・・・・・・・・・・・お前、馬鹿か?というか馬鹿だお前」
一瞬、理解不能になりポカンとしていたカンコ君、猛然と反論をしようとしましたが、
やおら体育館の壁から背を離して、自分に向き直ったアメリー君に見据えられ、
蛇に睨まれた蛙の如く、冷や汗をかきながら口ごもってしまいました。
それでも何事か言葉を発しようと口をパクつかせるカンコ君に対し、アメリー君は静かに続けます。
「いいか、あいつが花火をちゃんと扱えるわけねえだろ。ありゃ素人にはお勧めできない代物だ。
もし暴発でもしたら、お前の部屋も一緒にあぼーん間違いないな。お前はそれでも良いのか?」
「え・・・・」
「大体、キッチョムがファビョ〜ンしたら、花火をお前に向かって撃ってくる可能性もあるぞ、
というかむしろその確率の方が高いな。お前の部屋にも俺の番犬がいるわけだし」
「え・・・・」
「・・・・そうだな、それも困るから・・・・うちの犬達そろそろ返してもらってもいいか?」
「しょ、しょんな〜〜」
先程の勢いは何処へやら、今にも泣き出しそうな表情のカンコ君。
アメリー君はその胸倉を乱暴に引き寄せて顔を近づけると、カンコ君の細い目を睨みこみながら、
「それともう一つ。あいつに伝えとけ・・・・
ニホンちゃんに指一本でも触れてみろ、宣戦布告とみなすってな・・・・・・・・返事!」
「サ、サー、イエッサー!アメリーマンセー!」
「分かったら、とっととお前の馬鹿兄貴止めて来い!お前が主導的役割を担うんじゃねえのか!?」
「アイゴ〜〜!! ブ、ブラジャ〜、花火で瀬戸際外交は止めるニダ〜〜!!」
思い切りお尻を蹴り上げられて、涙を飛び散らしながらカンコ君は走り去りました。
その後ろ姿を見つめながら、アメリー君は背後に感じる気配に声をかけました。
「・・・・ったく、あのバカはどうしようもないな・・・・・・君もそう思うだろ?」
しかし、返事はありません。不思議に思って振り返り、体育館の陰に歩み寄るアメリー君。
その角を覗き見ると、両膝を抱えてしゃがみ込んでいるニホンちゃんの姿がありました。
「・・・・ヒック、カンコ君・・・・ひどいよ・・・・ヒック・・・」
アメリー君は、顔を両腕にうずめてしゃくり上げているニホンちゃんを見下ろしながら、
軽く息を吐き、ニホンちゃんの前に自分も片膝をついてしゃがみました。
びくりと体を震わせ、おずおずとその濡れた顔を上げたニホンちゃん。
そんな彼女の涙を拭うように、アメリー君は優しくニホンちゃんの頬を撫でました。
「泣かないで、ニホンちゃん・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・グス・・・・・・・うん・・・・」
「大丈夫、君の事は、俺が絶対に守るから・・・・」
「・・・・・・・・・・・アメリー・・・・君・・・・・・・・・・・」
穏やかな笑みを浮かべながら、アメリー君はニホンちゃんに顔を近づけてゆきます。
ニホンちゃんは潤んだ瞳で、アメリー君の瞳に映る自分の姿をぼうっと見つめていました。
霞がかる思考とは反比例に、頬は自然と紅潮していき、胸が早鐘のように鳴り響きます。
お互いの吐息が鼻先にかかる所まで近づいたところで、アメリー君が口を開きました。
「・・・・・・・・・・・だから・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だから?」
「イラクとの喧嘩、応援してよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・返事は?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい」
(おまけ)
「きょーうは、ウーヨくんとあーそーぼ♪」
元気に道を行くラスカちゃん、ふと地面を見ると、自分の影が異常に大きいのに気がつきました。
あれ?と可愛らしく小首を傾げて立ち止まり、何気なく後ろを振り向くと、
すぐ背後には奇妙なパーマにと丸いサングラス、更に白いマスクを口元にかけた
いかにも怪しげな男がハァハァ言いながら立っていました。
「あ、あの〜な、なにか用・・・ですか?」
「ね、ねぇ、ウリ・・・じゃなく、ぼ、僕と一緒に遊ばないニダ・・・じゃなく遊ばないかい?」
ラスカちゃんは目をぱちくりさせた後、少し考え込むような仕草をして言いました。
「ラスカ、知らないおじさんについてっちゃダメって、おにいちゃんに言われたから・・・」
「お、お、お、おじさん!? ウリはまだおじさんじゃないニダ〜〜〜〜!!!」
「きゃ〜〜〜!おじさんこわ〜〜い!!」
いきなりファビョったおじさんに驚いたラスカちゃんは、一目散に逃げ出しました。
「シッパル!人質作戦失敗ニダ・・・・・」
おしまい。
解説
ナナッシィ
投稿日: 03/03/09 14:12 ID:kz+CIc9v
(解説)
香ばしいネタを頂いてしまってすいません。ソースはこのへんです。
他にもありますが、ヨミ―ちゃんは無断転載・無断リンクを許してくれないのれす(w
2ちゃんねるスレ『北朝鮮の核武装は日本向けだから心配ない』
http://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1047103689/l50
http://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1047019408/
日本、米国の対イラク攻撃を無条件支持
ttp://japanese.joins.com/html/2003/0307/20030307171353200.html
「北朝鮮戦闘機、米軍機に接近は人質のため―米報道―」などなど
なんともはや・・・悲しくなってきまふね・・・。事実じゃないとは信じたいのですが・・・。
基本的に笑韓の立場で始めた私ですが、こんなこと言われた日にゃ嫌韓になりかねん。
あ、あと「地鎮祭風ツッコミ」をやったのは私です(w。
朱豆さんが紹介されていた地鎮祭保存スレを見てて、一度やってみたかったので・・・。
まさか、ご本人がつないでくれるとは思わなんだ(w。
ありがとうごぜえますだ〜お代官様〜〜〜。
蛇足ついでに、またなにやら本にするやらラジオ化やらが議論されてますね。
議論は補完用スレでどうぞ↓。
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=korea&key=1032349968&ls=50
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