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第1445話
&
投稿日: 03/03/17 17:17 ID:io8P8Ny4
「じちんさいバージョンX」
ニホンちゃんが神棚のある部屋で地鎮祭の練習をしています。
緋色の袴に白衣、長い髪を檀紙と水引纏めた姿はいつもより凛々しくて
アーリアちゃんやタイワンちゃんが見たら惚れ直す事受け合いです。
板の間に正座をして精神を静めていたニホンちゃんは息を整えてから
玉串を手に立ち上がります。そっとそれを持った腕を伸ばしてから。
「ヨクアラッタジャガイモヲナベデジュウブンムス。
サメタラジャガイモヲツブシ、コレニコーンスタ−チヲカラメ、
ソレヲナンドモヒヤシタリムシタリシテクリカエシ
サラニコーンスターチヲカラメテコメツブジョウニスル。
ソウシテデキガッタモノヲピラフヤバターライスニシテ
オイシクイタダキマス。ソノママムシテゴハンニシテモタブンウマー」
隠れて聞いていたウヨくんが襖ごと派手にコケて板の間に転がり込んできます。
何故かアーリアちゃんやタイワンちゃんも一緒にコケているようですが
転んだ拍子に頭でも打ったのか額を抑えながら立ち上がったウヨくんが聞きます。
「姉さん、その地鎮祭の祝詞は何なの?」
小首をかしげてニホンちゃんは答えます。
「あのね、キッチョムくん家の主食らしいの。ジャガイモ米とかいうらしいんだけど」
「ジャガイモ米??」
「うん。ニホン家だと宝米って言うんだけど、ここでの地鎮祭でならコロッケよりも
しっくり来るんじゃないかなぁ、って思ったの」
見ると小さな御飯茶碗にそれらしい物が盛ってあります。
アーリアちゃんとタイワンちゃんが近寄って恐る恐る摘んで口に運びます。
「…なぁ、タイワン。栄養価はコーンスターチが加わっている分高いと思うが
蒸したのをそのままバターでも付けて食べた方が労力が無駄にならないんじゃないか?」
「だね。それに、言っちゃぁ難だけどあまり美味しくないよ」
それを聞いていたウヨ君が続けます。
「ほら、あんまり評判よくないよ。採用される訳ないよ。もう止めようよ」
ジャガイモが主食(偏見)のアーリアちゃんや美食家のタイワンちゃんにも
不評だったのが少しショックだったのか困ったようにニホンちゃんは答えます。
「うん…じゃあ、これは仕舞っておくね。せっかくレシピまで引っ張り出して
きたんだけどなぁ。でもホントはあんまり食べたいとは思わないし」
と、ここで床下から「アイゴー!!」という叫び声と誰かが駆け出す音が
したのは抜群に黙殺です。
片付けようとしたニホンちゃんがふと、ウヨ君たちに振り向いて。
「あのね、他にもあと、トウモロコシ米ってのもあるんだけど」
ホッとしていたウヨ君とアーリアちゃんとタイワンちゃんが盛大にコケたのも
抜群に秘密です。
解説
&
投稿日: 03/03/17 17:24 ID:io8P8Ny4
&です。今回はかのブラックワイドショーで取り上げられた
“ジャガイモ米”がネタです。
たまたま、と言いますか地鎮祭のコロッケのレシピにジャガイモが
ありますのでそれに絡めてみました。
実際、作っているところの映像を見ましたがわざわざ作る手間隙を考えたら
そのまま食べた方がいいと思うのですけれども。
宝米:
www.hotel-story.ne.jp/concierge/vol9/magazine/index03.html
トウモロコシ米地鎮祭はレシピが発見出来なかったので無期延期ということで(笑
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