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第1503話 名無しさん 投稿日: 03/05/03 02:11 ID:VE+7ZgUV
                「決戦!巌流島」
 いつもいつも電波を撒き散らしニホンちゃん家に迷惑をかけているカンコ君ですがその中でも「剣道はウリナラ
発祥ニダーッ!」という電波は有名です。根拠なぞ何処にもないのですが今日もカンコ君は電波をこれでもかとい
うくらい撒き散らします。
 ニホンちゃんは大人しい女の子なので何も言いません。しかしウヨ君は違いました。いい加減捏造電波に堪忍袋
の緒が切れた彼は遂にカンコ君に決闘を申し込みました。場所は日之本家の巌流島、ここで両者は闘い勝った方が
剣道の発祥であると名乗ることとなりました。
 決戦の場となった巌流島の砂浜にカンコ君は立っていました。やけに長い剣にチューゴ君のとこのものに似た鎧
を着ています。どうやら李舜臣を真似たみたいですね。
 「さあウヨ来るニダ。今こそウリの本当の力を見せてやるニダ。」
 そう呟きニダッハッハッハッハと高笑いを出します。
 「ウリナラ9200年の剣技とくと味わえ。そして無様に砂に沈むニダ。ウェー、ハッハッハッハ!」
 「ごたくはいいからさっさとウヨを呼んでこいよ」
 「そうアル、そもそも時間位決めとくよろし」
 決闘が何よりも好きなアメリー君とチューゴ君が突っ込みを入れます。見れば5年地球組と3年地球組の面々が
観戦に来てます。立会人はシシロー叔父さんです。
 「くそ、なんでこんなにいるニダ」
 しかし前向き(というかケンチャンナヨというか)なカンコ君、すぐに考えを改めました。
(こいつ等にウリの強さを見せつけるチャンスニダ。そしてウリがクラスのリーダーになるニダ。
そして・・・)
 頭の中にクラスの男組を従え女組をはべらすカンコ君の姿が浮かびます。玉座で踏ん反り返る彼
の足元にはメイドの格好をしたニホンちゃんがいます。
 「ニホン!まだ仕事が終わっていないニダか!」
 「申し訳ありませんカンコ様、謝罪と賠償をいたしますからお許しを」
 「いーや許さないニダ、ウリの下僕になるニダ」
 「お許しを、お許しを」
 足元で平伏するニホンちゃん、その姿を想像してカンコ君の鼻の下は砂浜まで届いちゃいました。
 「何を想像してるか大体察しがつきますけど」
 「ほんっとに身の程知らずですわね」
 エリザベスちゃんとフランソワーズちゃんが冷たい視線を浴びせます。
 「貴女も大変ですわね」
 ケベックちゃんがチョゴリちゃんに同情の言葉をかけます。
 「もう慣れてるかいいニダ」
 「よーし、ロイヤルストレートフラッシュ炸裂!」
 暇を持て余したロシアノビッチ君はマカロニーノ君を交えインドネシアちゃん、ベトナちゃん達
とポーカーに興じてます。
 「なーんかロシアノビッチ君ばかり勝ってない?」
 「不自然ね」
 女の子達が疑惑の目を向けます。
 「へへへ、これがうちの家のポーカーの秘儀『スペードの女王』さ」
 見れば地球組の面々皆それぞれ暇になってきたようですね。やがてマカオ君達が言いました。
 「どっちが勝つか賭けようよ」
 
「あ、いいねえ。やろうよ」
 こういったことが好きなタイラン君が乗ると皆賭けに加わりました。結果は100対0でウヨ君
でした。
 「ど、どういうことニダーッ!」
 顔をキムチ色にして怒るカンコ君、そこへアメリー君とチューゴ君が突っ込みます。
 「勝てると思っていたのか?」
 「安心しろ、骨は拾ってやるアル」
 「ファビョーーーーーーーーーーン!」
 絶叫するカンコ君を傍目にニホンちゃんが溜め息をつきます。
 「あーあ、なんでいつもこうなっちゃうかなあ」
 「まあ気にすることないよ。あの馬鹿にはいい薬だよ」
 右に座るタイワンちゃんがニホンちゃんを励まします。
 「そうだ、お前が気にやむことはない。」
 左のアーリアちゃんもそれに同調します。
 「しかし・・・」
 「しかし・・・?」
 「ニホン、その格好は何だ?」
 見ればニホンちゃん、赤と白の巫女姿です。これは犯罪です。羅将神ミヅキですか。
 「これ?なんでも私はこの格好だって武士が。駄目かなあ?」
 不安気な表情で首を傾げるニホンちゃん、アーリアちゃんも思わずドキッとします。
 「う、うう結構・・・いや、かなり・・・いいと思うぞ」
 「そう、よかった」
 横でタイワンちゃんが怖い顔してます。その時皆沖の方を指差しました。三人も沖の方へ顔を向
けます。
 「来たニダな!」
 シンタロー叔父さんの漕ぐ舟に乗りウヨ君颯爽と登場です。宮本武蔵の服に襷がけ、鉢巻、手に
は太く大きい木刀が握られています。
 
砂浜に降り立ったウヨ君、その強い眼の光をカンコ君に向けています。
 「待たせたな、カンコ」 
 ニヤリ、と不敵な笑みを浮かべます。
 「待たせたも持たせたもないニダ!一体何処をうろついていたニダ!」
 「言わなくてはいけないか?」
 「ムキーーーーーーーーーーッ!」
 その不遜な態度にカンコ君増々怒り狂います。思わず腰の剣を抜き鞘を砂浜に投げ捨てました。
それを見てウヨ君は言いました。
 「カンコ、敗れたり!」
 「!!」
 場に激震が走りました。カンコ君も動きが止まります。
 「フ、フ、フ・・・」
 前から頭に血がのぼっていたカンコ君、全身が見る見るうちに朱に染まります。
 「ファビョーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!」
 二回目の火病が発症したのが合図となりました。両者剣を構えます。
カンコ君思いきり跳び上がり頭上から襲いかかります。ウヨ君が刀を斜めに振り上げました。
 「弧月斬っ」
 その直撃を浴び倒れるカンコ君に接近し起き上がるところにバックステップしながら刀を下
から上へ振ります。
 「燕返しっ」
 更に三連続で振りぬきます。
 「一つ、二つ、三つ。猪鹿蝶!」
 切られた大きな花札と共に倒れるカンコ君。しかし不死身の肉体を誇る彼のこと。これ位で
は参りません。
 「まだまだニダ!」
 赤くキムチ臭い息を吹きかけます。ウヨ君それをジャンプでかわします。
 「喰らうニダ!」
 回転しつつ転がってきます。さしものウヨ君も着地の瞬間は無防備です。直撃を受けました。
 「ぐっ・・・」
 カンコ君尚も転がってきます。ウヨ君それに対し砂浜に向けて一閃しました。
 「水月刀っ」
 気が地を伝い襲い掛かります。これはよけられません。カンコ君、回転を止めました。
 「今だっ」
 ウヨ君、カンコ君にダッシュで接近し再び砂浜へ向けて一閃しました。
 「絶、水月刀!」
 気は巨大な火柱となりカンコ君を包みます。そこもう一太刀気を浴びせます。
 「一本!!」
 アイゴオーーーーーッの叫びと共に剣が回転しつつ砂浜に突き刺さり地に伏すカンコ君を見
てシシロー叔父さんは勝負の決着を宣言しました。勿論「感動した!」とも言いました。
 
喚声の中ウヨ君のもとへニホンちゃんが駆け寄ります。
 「姉さん」
 「武士・・・」
 ニホンちゃんは一言名を呼ぶと両手で弟へ抱き締めました。
 「馬鹿、なんで決闘なんか・・・」
 「姉さん・・・」
 「心配したのよ、ほんとに」
 「・・・御免」
 「馬鹿、馬鹿・・・」
 二人はそれぞれのクラスの皆に囲まれ勝利と姉弟愛を讃えられています。その中
チョゴリちゃんはそっと砂浜に倒れ伏しているカンコ君へ駆け寄りました。
 「兄さん、起きるニダ」
 「チョ、チョゴリニダか・・・?」
 ぼろぼろになった兄に妹は優しく微笑みました。
 「立てるニダか・・・?さあ家に帰るニダ」
 カンコ君に肩を貸し家へお帰路につきます。
 「チョゴリ・・・・・・」
 カンコ君が力なく妹に言葉をかけます。
 「何ニダ・・・?」
 チョゴリちゃんもそれに答えます。
 「お前にはいつも迷惑をかけるニダ」
 その言葉にチョゴリちゃんは優しく答えました。
 「いいニダよ。カンコ兄さんはウリの優しい兄さんニダ。迷惑だなんて思ったこ
となんてないニダよ」
 「・・・・・・・・・・・・」
 カンコ君の目に涙が浮かんできます。そしてこっそりと妹にも悟られぬように声
を出さず泣きました。夕陽が家へと向かう二人を橙色の優しい光で包んでいました。

解説 名無しさん 投稿日: 03/05/03 02:34 ID:VE+7ZgUV
ソースは「剣道の起源は韓国にあり!?」のスレです。しかしよくもまああんな
ばればれの捏造をするな、かの国は。ちなみにニホンちゃんの服やウヨ君の技は
サムスピからです。カンコ君の服は・・・あれしかないでしょ。佐々木小次郎は
どう考えても似合わないし。そういえばカンコ君以前ニホンちゃんを召使いにし
た妄想してましたね。使わせてもらいました。
526
「鼻」を「鼻の下」
530
「弟えお」を「弟へ」
に訂正

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