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第1517話
名無しさん
投稿日: 03/05/09 13:16 ID:HBPdNvI0
「イキナリズム!」
「ニダーーーーーッ!どうなってるニダーーーーーーーッ!!」
いきなりキムチ電波を撒き散らしているのは彼、そうカンコ君です。アメリー5、
キュート・ビート・クラブバンドに続きテーエムエヌという新バンドまで登場する
に至り彼が率いるバンド『ニダーズ』の影がめっきり薄くなっていたのです。
「バンドはウリナラ発祥ニダ!新参者にでかい顔はさせないニダ!」
部屋でサイ二ーちゃん、ザイ君を呼び絶叫しています。その場にはチョゴリちゃ
んもいます。
「けど兄さんあの3バンドはどれも凄いニダよ、ちょっとやそっとでは対抗でき
ないニダよ」
チョゴリちゃん兄をたしなめるように言います。
「対抗?心配ないニダ」
地球町で最も信用できない言葉です。
「ウリに秘策があるニダ」
はあ、いつも最悪の結果しか生み出していませんが。三人は兄の言葉を全く信用
していませんでしたが次のライブの日がきました。なんと他の3バンドまで出演す
るビッグイベントです。
さて今回のこのライブ『おっとと夏はまだ早いコンサート』という名づけた人の
ネーミングセンスを疑うような名前ですが人気バンドが一堂に会するので人気のコ
ンサートなのです。今回はアメリー5、テーエムエヌ、キュート・ビート・クラブ
バンド、そしてニダーズの四つが参加しています。
「まだあったのかよ」
ニダーズの名前を見てある人が言いました。どうやらおまけ程度に見られていま
すね。なにはともあれ開幕です。
アメリー5、テーエムエヌと続いて今度はキュート・ビート・クラブバンド、タ
ータンチェックばりばりのカラフルな衣装に花形満の向こうを張る前髪、そしてハ
ードロックとポップス、バラードを見事に使い分けた曲が評判の人気ダントツのグ
ループです。場内に黄色い喚声が木霊します。
最後には『リンダリンダ』を歌いました。本当は別のグループの歌なのですが今
回隠し球として出しました。もう場内大騒ぎです。
「うわあー、こりゃあ凄いや」
幕内で覗き見ながらザイニー君が感嘆の言葉を漏らしました。
「流石人気ナンバー1ニダ、うちでは勝てないニダよ」
ザイちゃんも脱帽しちゃってます。
ですがカンコ君は冷静です。控え室でチョゴリちゃんに言いました。
「いいかチョゴリ、全てはお前次第ニダ」
「・・・わかったニダ」
チマチョゴリの裾を握り締め言いました。さあ、いよいよ出番です。カンコ君の
秘策とは?
さて遂にニダーズの登場です。それまで熱狂の渦に包まれていた会場が急に静かに
なります。
「今度はどんなコメディやってくれんだ?」
ロシアノビッチ君がそう言いました。見れば皆寝始めたり談笑したりしています。
もうどうでもいいようです。
「さーて、バカンコ今度は何やらかしてくれんのかな」
タイワンちゃんそれは酷い。けど前パンツ燃やしてますしね。他にも色々と。
「チョゴリ、カムヒァーーーーーーッ!!」
カンコ君の呼び出しに応じチョゴリちゃん登場です。いつものチマチョゴリを着て
います。何やら表情が固いです。
不意にチマの肩を掴みました。そしてさっと上へ脱ぎ捨てました。
その下にはクリーム色のXネックセーターに白ブラウス、赤のネクタイ、紺のプリ
ーツスカートに黒いハイソックス、男の目を釘付けにする極めて過激なファッション
に身をつつんだチョゴリちゃんがいました。そしてザイちゃんとザイニー君が演奏を
始めます。
ノリのいい曲にあわせて二人が踊り始めます。息のあった見事な踊りです。
「牛丼は全部半額になったけど♪」
「回りくどい男ですね♪」
以外や以外、歌唱もいいです。それまで白けていた場が一気に目覚めました。
一番が終わる頃には場内再び熱狂の渦でした。皆拳を振り上げ総立ちです。
二人の可愛い踊りとコミカルななかにも見事な歌唱、終わってもアンコー
ルの嵐です。
「もう私我慢できませんわ!」
誰かがステージへ全速力で駆けていきます。それはなんとエリザベスちゃ
んでした。普段のすました彼女からは想像もできません。
ステージへ跳び上がると背負っていたエレキギターを激しく掻き鳴らしま
す。弾ける汗が照明に照らされ水晶のようです。
「Come on our band, Cute beat club band!」
マイクを手に取り絶叫します。そのあまりの激しさにメンバーも唖然とし
ています。
「ど、どうしよう」
「決まってるじゃないの、ニホンちゃん」
タイワンちゃんがにこっと笑いました。
「行くっきゃないでしょ!」
「こんなお祭りに参加しないなんてフランソワーズ家の名が廃りますわ!」
6人一斉にジャンプし空中で回転します。そしてすたっと膝で着地します。
「キュート・ビート・クラブバンド参上!!」
7人娘の援軍を加えたニダーズもうノリノリです。それに我慢出来ない娘
達がまた走り始めました。
「私も入れて!」
「一緒に歌わせて!」
ラスカちゃんと香ちゃんです。それを見て他のメンバーも笑いました。
「仕方ないな」
「我々も合流するアル」
4大バンド勢揃い、場内もう収拾がつきません。
総勢19人、スター達がその歌と演奏を合わせています。ニホンちゃんとタイワンちゃん、
インドネシアちゃんが、ラスカちゃんとアメリー君が、香ちゃんとチューゴ君が、パツキン
君とクーロイ君が、ベガスちゃんとマカオ君が、そしてエリザベスちゃんとフランソワーズ
ちゃんが皆歌っています。それはまるで地球が歌っているようでした。
サックスを吹くベトナちゃんに誰かが近づいてきました。なんとライバルタイラン君とマ
レーシア君です。
「貴方達・・・」
「僕達も入れて」
「そうだよ、仲間はずれはよくないよ」
「・・・うん!」
なんといつも無表情なベトナちゃんが笑いました。トル子ちゃんにも二人きました。
「酒もいいが歌はもっと好きでな」
「これだけ可愛いい子がいるのに僕は招待してくれないなんて哀しいよ」
「・・・ふふっ」
ゲルマッハ兄妹もきました。ステージだけではありません。場内皆を歌っています。
最後はニダーズの4人がステージの皆、そして会場の皆のコーラスをバックにイキナリズ
ムを歌いました。地球町にいる人全員が目を覚ますような大歓声で4人は迎えられました。
ニダーズ見事な成功でした。でも次の日それを突っ込まれたチョゴリちゃん、恥ずかしそ
うに顔を俯いて笑うばかりでした。
解説
名無しさん
投稿日: 03/05/09 13:25 ID:HBPdNvI0
元ネタはEEJUMPの歌です。顔文字さんのチョゴリちゃん=ソニンに影響され
ました。顔文字さんに拙作を褒めて頂くとは光栄です。ちなみにキュート・バンドが
ブルーハーツの曲を歌ったのはライブでの話です。
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(*^ー゜)b Good Job!!
(^_^) 並
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