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第1590話
名無しさん ◆B9.JhkARyE
投稿日: 03/07/15 15:29 ID:BSvJf9eu
「熊ったものです」
その日ニホンちゃんはホッカイの間でナコルルちゃんとジンギスカン鍋をつついていました。
「美味しいね、ジンギスカン」
「でしょ?ニホンちゃんは喰わず嫌いだったのよ。匂いも慣れれば美味しそうな香りになる
でしょ」
「うん。これでビールがあれば」
「それはなしね」
「だね、あはは」
箸は進み二人はマトンもラムも全部食べてしまいました。
「ああ、美味しかった」
「けどまだ食べたりないよね」
「うん。けど他になにかあるの?」
「あるわよ、とっておきのが」
ナコルルちゃんにっこりと笑い掘り抜きの貯蔵庫から何か取り出してきました。
「はい、これ」
それは缶詰でした。
「缶詰?」
「うん。ちょっと食べてみて」
ナコルルちゃんに勧められてニホンちゃんは缶詰を開け一切口にしました。
「どう?」
「うーーん、何か変わった味ね」
「気にいった?」
「微妙かなあ、くせが強いね」
そこへ窓から顔を出す人が。
「ニダーーーー、ニホン、羊を食べてるニダか?」
カンコ君でした。
「あ、カンコ君もう全部食べちゃったの。御免なさいね」
「どういうことニダ、ニホンの陰謀ニダ、しゃ(略」
「じゃあこれ食べる?」
ナコルルちゃんが顔をキムチ色に染めファビョるカンコ君にさっきの缶詰を勧めました。
「ニダ!?」
缶詰の肉を見ます。すると今まで真っ赤だったカンコ君の顔が見る見る青くなっていき
ます。
「ア、アア・・・・・・」
ガタガタと震えはじめました。
「アイゴオーーーーーーッ!ニホンは悪魔ニダーーーーーーーーーーーーーーッッ!!」
塀を乗り越えすっ飛んで帰っていきました。
「・・・どうしたのかしら。変なカンコ君」
ニホンちゃんが首を傾げます。
「ほんとに。いつものことだけど」
ナコルルちゃんも同意します。ちなみに彼女はカンコ君の家のお話は知りません。とい
うより全く聞いていませんでした(ここ重要)。
「ニホンちゃん、次は海の幸なんてどう?カニとイクラとウニの三色丼つくるよ」
「本当!?早く、早く食べましょう!」
「そんな急かさないでよ、食べ物は逃げないわよ」
「そうだったね、あはは」
女の子達の朗らかな笑いが木霊する頃カンコ君は
「ご先祖様、ご先祖様・・・・・・」
と呟きつつベッドの中でガタガタと震えていました。
解説
名無しさん ◆B9.JhkARyE
投稿日: 03/07/15 15:32 ID:BSvJf9eu
凄い下がってたので新作。北海道の珍味熊の缶詰を。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kkyyf/hokkaido-matane.htm
一度食べたことがありますがかなりくせがあります。他には鹿とか
トドとかアザラシとかもあります。
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