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第1637話
名無しさん ◆B9.JhkARyE
投稿日: 03/08/30 04:43 ID:4djSGtgv
「珍遊記」
「遠い昔のお話です」
天女の服を着たアテネちゃんがナレーターを務めます。
「花果山の頂上に一つの大きな岩がありました」
舞台に灯りが差し込み一つの大きな岩が映し出されます。その岩に雷が落ちました。
「ニダーーーーーーーッ!!」
中から一匹の猿が出て来ました。演ずるはカンコ君、お猿さんの着ぐるみを着てい
ます。
「岩から生まれた猿は山の麓の方まで降りるとそこの猿達の群れに入りました」
石猿は群れで毎日楽しく遊んで暮らしていました。ところがある日とんでもない事
に気が付きました。
「どうしたんだい?」
仲間の一人が尋ねます。演じているのはパラ雄君。
「今はこうして楽しくやっているがウリも何時か死んでしまうニダ。そうしたらも
う二度とキムチを食べたり雌猿をはべらしたり出来ないニダ」
「じゃあ仙人にでもなるかい?そうしたら不老不死になれるからずっと面白可笑し
く遊んで暮らせるよ」
「本当ニダか!?その仙人になるにはどうすればいいニダか!?」
石猿は真剣な面持ちで聞きます。
「ここからだいぶ離れた方寸山に須菩提禅師という高名な仙人がおられるからその
人に弟子入りすればいいな。それが一番いいと思うよ」
「よし、じゃあ早速行くニダ、皆の衆、達者でな!」
あっという間に走り去っていきました。
「まあ無理だろうな、あいつには」
残された猿がぽつり、と一言漏らしました。
「ふう、やっと着いたニダ」
やっとの思いで方寸山に辿り着いた石猿。門が開き中から須菩提禅師が出て来ました。
演じているのはゲルマッハ君。
「見たところ猿のようだが一体何の用か」
「単刀直入に言うニダ、ウリを仙人にして不老不死にして欲しいニダ」
それに対し禅師は厳しい声で言いました。
「仙人になるには先ず厳しい修行を積まなくてはならない。それから天界へ登り崑崙
山の桃を食べなくてはならない。それでもいいというのなら弟子にするが」
「うう・・・」
気の遠くなるような話ですが不老不死の為です。猿は禅師の弟子になり仙術を学びま
した。やがて全ての術を覚えてしまいました。
「よし、もうそなたに教える事はない。これからは孫悟空と名乗り天界へ登るがよい」
「禅師様有り難うニダ、ウリはこれから天界へ行って偉くなって不老不死になるニダ、
ウリの活躍を楽しみにしていて欲しいニダ」
そう言うとキント雲に乗って天界へ飛んで行きました。
「きっと偉くなるニダーーー、一番偉くなるニダよおーーーーーー」
なんか当初と目的が異なっていますが。
「無理だな」
悟空が消えて禅師はぽつりと言いました。
誕生篇完。次回は天界篇です。
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