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第1645話
名無しさん ◆B9.JhkARyE
投稿日: 03/09/06 23:55 ID:ySbHxcB3
「悟空道」
「岩に埋められた孫悟空、五行山で五百年の間罰として閉じ込められることとなりました」
アテネちゃんのナレーションが響き渡ります。何時の間にか天女から女官の服に着替えて
います。
「何が五百年ニダーーーーー、ふざけるな二ダーーーーーー」
「経ちました」
「・・・早いニダな」
そこへ馬に乗った一人の僧侶が通り掛かりました。白い法衣に金の袈裟と頭巾、三蔵法師
です。演じるのはニホンちゃんです。
「馬よ、ここまで来ると流石に静かですね」
周りの景色を見ながら法師は言いました。
馬から降りました。
「さあ行きましょう。天竺はまだまだ遠くにありますよ」
その前に大きな岩が現われました。
「・・・岩!?」
「岩じゃないニダ、ウリがいるニダ」
岩の上から猿が首だけ出しています。
「御前は何者ニダ!?」
「唐の僧三蔵法師です。天竺へ御仏の経典を授かりに行く途中です」
「三蔵法師ニダか!?早くウリをここから出すニダ」
岩の上から叫びます。
「・・・どうやってでしょうか?」
「岩に触るだけでいいニダ、そうすればウリは出られるニダ」
「では」
法師が岩にそっと手を触れます。すると岩が見る見るバターの様に溶けていきました。
「やったニダやっと出られたニダーーーーーー!」
悟空は大喜びで跳び上がっています。
「あの、お猿さん・・・」
法師がおずおずと尋ねます。
「ウリは斉天大聖孫悟空ニダ。憶えておくニダ」
「はい」
法師の顔をちらちらと見ます。
「御前よく見ると可愛いいニダな」
「は、はい有り難う御座います」
「気に入ったニダ、ウリのお嫁さんにしてやるニダ」
そう言うとにじり寄って来ました。
「あ、あの私は御仏に仕える身ですので」
法師が引いています。
「関係無いニダ、経典のことなんか忘れてウリと一緒になるニダ」
「あ、あのそうするとストーリーが」
「ストーリー?そんなのケンチャナヨニダ」
どこっ
岩をどけている黒子と法師の馬に思いっきり張り倒されました。
「アイゴオォ・・・・・・」
とりわけ白馬の蹴りは効いた様です。ぴくぴくとなっています。
「あの、悟空さん?」
床に倒れている悟空を心配そうに見下ろします。
「・・・わかったニダ、天竺まで弟子としてお供させて欲しいニダ」
「喜んで」
何時の間にか黒子に頭に輪を嵌められ法師の弟子として同行することとなりました。
「そして法師に新たに二人の弟子が加わりました」
まずアメリー君が出て来ました。青い上着に白いズボン、手には馬鋤があります。
「豚の化け物猪八戒」
「何で僕が豚なんだーーーーーーーっ!」
「そしてもう一人」
チューゴ君登場です。緑の上着とズボン、手には宝杖を持っています。
「河童の妖怪沙悟浄」
「結局こんな役アルかーーーーーーっ!」
二人共凄く不満そうです。
「やっとメインキャラだと思ったら化け物かよ、つくづくろくな役がないな」
「本当は僕の家の物語だから僕が主役の筈アル。何故脇役アルか」
ぶつぶつと文句を言っています。
「けれど二人共元々は天界の武将だったニダ。気にすることないニダ」
悟空がフォローを入れます。
「御前のせいで落っこちたんだろうが」
「一体誰のせいでこうなったと思っているアル」
得物で張り倒します。
「アイゴオオ・・・・・・」
「あの二人共私と行くのは嫌なのですか?」
法師が哀しい顔で尋ねます。
「いえ、御師匠様となら何処までも付いて行きます」
「これも御仏の御導き命に替えても御守りするアル」
「そうですか、よかった」
法師はほっと微笑みます。
(逆らったら頭の輪っか締められるもんな)
(悟空だけだったのにアテネの奴、僕達が信用出来ないアルか)
そりゃあこれだけ不満言えば。
後ろには黒子が控えています。手に持つ万力やロープがやけに生々しいです。
何はともあれ仲良く(何処が)一行、天竺へ歩を進めます。
三蔵法師登場篇完。やっとレギュラー揃った。次回は金角銀角です。タイワンちゃんも出ます。
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(*^ー゜)b Good Job!!
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