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第1808話
熱血君 ◆O4x3A1GrPw
投稿日: 04/03/28 01:45 ID:d3pLrsmg
「方言」
地球町のメンバーはそれぞれ皆独特の言葉を使っています。とりわけ人が多い太平池
の面々は使う言葉も多いです。
ところでこの地域は最近商売が活発になっています。会合も結構開かれています。
しかし言葉が多いので何かと不便な時もあります。
「なんとかならへんかなあ」
オージー君の家に遊びに来たニュージー君がぼやきます。彼の家の言葉はエリザベス
ちゃんの家の言葉で町でもポピュラーなものです。
「そうダスな。ワスも言葉が伝わらない時が多くて大変ダス」
相方のオージー君のそれに同意します。考えた二人は会合の場でそれについて話し合う
ことにしました。そして会合が開かれることになりました。
「といってもなあ」
まずアメリー君が口を開きました。
「うちはフラメンコ先生の家の言葉を使う場合もあるし」
「僕の家も香やマカオは少し言葉が違うアルぞ」
「あたしとチューゴも字は同じでも発音が違うわよ」
「わたしの家もリュー君とアイヌちゃんは言葉がかなり違ってるよ」
まずは主だった四人の言葉。皆それぞれ言葉に関しては複雑な状況にあります。しかも
この会合天才エンターティナーまでいます。
「ニダッハッハッハ、ウリに名案があるニダ」
例によって天才エンターティナーのショータイムの始まりです。
「このウリナラ文字を使えばいいニダ。そうすれば見事万事解決ニダ」
「バカンコ、これ読んでみて」
そこでタイワンちゃんが一枚の紙を取り出します。そこに書いて
あるのはアルファベットの一文です。一体何でしょうか。
『ZYUUGOEN GOZYUSSENN』
(タラーーーーーー・・・・・・)
それを見たカンコ君の額を冷や汗が滝の様に流れます。
「はい、どうぞ」
タイワンちゃん意地悪そうにカンコ君に詰め寄ります。
「・・・・・・・・・」
カンコ君答えようとしません。
「言えるんでしょ。何でも発音出来るそうだし」
彼の性格からしてここまで言われると断れません。
「わかったニダ・・・・・・」
彼は本当に渋々承諾しました。
「どうぞ」
「ザ・・・・・・ブチッ」
そして例によって舌を噛みました。
「アイゴオオ・・・・・・」
口を押さえ席に蹲るカンコ君でした。
「まあエンターティメントはこれ位にして」
タイワンちゃんがカンコ君から視線を外して話を再会させます。
「そういう話になるとさあ、絶対にエリザベスの家の言葉を使おうって話に
なるじゃない。あたしそれはどうかと思うなあ」
タイワンちゃん自分の考えを述べました。
「この会合のメンバーって皆個性的だし(特に一人)個性を大事にしようって
決めてるじゃない。だとしたらそれぞれの言葉も大事にしようよ」
「そうよね」
まずニホンちゃんが彼女の意見に賛成しました。
「折角色んな言葉があるんだからそれも勉強したらいいんじゃないかしら。
そうしたらそれだけ多くの言葉を知ることが出来るし」
「そうだな。僕の家もフラメンコ先生の言葉を話す人が多いし」
アメリー君も賛成の言葉を言いました。
「いい考えアル。僕も最近他の家の言葉に興味が湧いてきたところアルしな」
「そうよね」
「そうだよな」
チューゴ君やASEANのメンバーもそれに賛成しました。ニュージー君と
オージー君の目論見はいつものように崩れようとしています。
(おいまずいで、わいらの立場が薄すうなりそうや)
(そうダスな、ここは反撃ダス)
その危機に二人は囁き合って相談しています。そして反論を開始しました。
「そらちゃう思うで」
まずニュージー君が言いました。
「今町で一番話されとんのはやっぱりエリザベスの家の言葉やで。それ使わな
意味あらへんやろ」
「ワスもそう思うダス。この言葉を勉強したら商売がしやすくなるダスよ」
「・・・・・・その方言で!?」
タイワンちゃんが二人を少し剣呑に細めた目で言いました。
「御前等の言葉ってエリザベスのとことかなり違ってきてるだろうが。それで
言ってもあまり意味無いぞ」
アメリー君が言いました。
(アメリーには言われたくないダス)
(そうや、あんさんの言葉も大分違ってるやおまへんか)
二人共内心そう思いましたが反論したら余計突っ込まれそうなので言いません
でした。しかしそこに他のメンバーも参戦してきたのです。
「そうアルな。実際オージーもニュージーも訛りがきつくてわからない時が
多いアル」
「わたしも。エリザベスちゃんの言葉と随分違うような」
「ニホンちゃんまで・・・・・・」
完全敗北、こうして二人の目論見は完全に費え去りました。そして会合は
タイワンちゃんの主張を採択して終わりました。
「な、何故こんなことに・・・・・・」
皆が去った部屋で思わぬ事態に呆然とする二人。
「ワス等の言葉の何処がまずいダスか〜〜〜〜〜っ!」
「方言がわかりにく過ぎるニダ!」
そこで復活したカンコ君の言葉です。
「御前がいうなやあ〜〜〜〜〜っ!」
カンコ君に反論する二人。しかし三人共気付いていませんでした。
その脇で一人ポツンと座る人がいることに。
「二人共まだいいよ。僕なんて存在すら忘れられてるんだから・・・・・・」
誰もいたことすら忘れていたカナディアン君でした。
解説
熱血君 ◆O4x3A1GrPw
投稿日: 04/03/28 01:51 ID:d3pLrsmg
今回のソース。APECで英語力をつけるよう話し合うとか。
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040320-00000414-yom-bus_all
言語が多いからなあ。英語だと自由惑星同盟みたいになるな。
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