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第1809話 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/03/28 01:51 ID:d3pLrsmg
               「そしてまた一人」
「またあいつにやられたのか」
 とある家で誰かが弟や妹達を前にして怒りの声で呟いています。
「僕に対しても色々と馬鹿にした行動とってくれるしな。いい加減こっちも
頭にきたぞ」
 その話を聞く本人もかなり怒っているようです。
「こうなったらとことんまでやるか」
 彼は弟達に対して言いました。
「けれどどうやって?」
 弟や妹達が尋ねます。
「まあ僕の話を聞いてくれ」 
 そして彼は話しはじめました。

 ー数日後ー
 カンコ君が町を歩いていました。
「ニダッ!?」
 いきなり何処からか水をかけられました。
「い、一体何者ニダ!?」
 しかし姿は見えません。
「どういうことニダ・・・・・・」
 その時はあまり濡れてもいなかったので特に気にせず去りました。しかし。
 そういったことが毎日のように続きました。カンコ君はいつも
何処かでやられていました。それも石を投げられた地水を
かけられたり。しかも犯人は全く見えません。
「ど、どういうことニダ・・・・・・」
 身に覚えがありません。そしてある日机の中から。

『この手紙は不幸の手紙です。この手紙を二百人の人に送って下さい。
送らなかったアンポンターンという人はチームから追い出されました。
さあ、貴方は三日以内にこの手紙を二百人の人に送って下さい。
                      
                          ミラー貝入』

「・・・・・・・・・」
 それを見たカンコ君絶句します。
「おい、今頃こんなもの送る奴いたのかよ」
「また凄いもの見ちまったな」
 皆それを見ながら言います。
「な、なじぇウリの机に・・・・・・」
 カンコ君真っ青な顔で言います。声も震えています。
「そりゃ御前が何かしたからだろ」
「間違っても私達に送らないでね。送ったらただじゃおかないから」
 皆口々に言います。そこへタイラン君がやってきました。    
「ふうん、ミラー貝入か。また変な奴が出て来たね」
 ポツリと言います。
「なじぇこんなものが・・・・・・」
 カンコ君まだ震えています。
「日頃の行いじゃないかな。最近おかしなこととかない?」
「そういえば・・・・・・」
 石を投げられたり水をかけられたりしたことを話します。
「それだね。多分日頃の行いが悪くて仏様が怒ったんだよ」
「そ、そうニダか!?」
「うん。早くお払いしないと大変なことになるよ」
「じゃ、じゃあ早くハイチに・・・・・・」
 そう言って立ち上がりハイチちゃんのところへ行こうとします。
その瞬間タイラン君の目がキラッと光りました。
「アイゴッ!」
 ズテッとこけました。何にも引っ掛かっていないのに。
「やっぱりね。仏様が怒ってるんだ」
「アイゴオォ・・・・・・」
 床にへたれ込みうなだれるカンコ君でした。
「・・・・・・・・・」
 しかし皆見ていました。タイラン君が凄まじい速さで足払いをかけたのを。
「おい、ひょっとしてカンコの不幸の正体って・・・・・・」
「ああ、間違いねえな」
 皆ヒソヒソと話します。
 カンコ君がタイラン君の家の人達を馬鹿にしていることは皆知っていたの
です。そうだとすれば犯人も自然と断定できるものなのです。
「じゃあこれで日頃の行いをあらためるようにね」
「ケンチャナヨ」
「まあそうでなかったらまた不幸が訪れるだけだけど。今度はもっと凄い
のがね。ふふふ」
 カンコ君をにこやかな顔で見送るタイラン君。しかしその黒い瞳の中の
剣呑な光を見て皆戦慄しました。
「俺もあいつみたいにやってみるか」
 それをクラスの端から見ていた人が言いました。
「犬の薬の時の恨みは忘れねえぞ」
 イラク君です。どうやらカンコ君これからかなり大変な状況になる
ようです。

解説 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/03/28 01:55 ID:d3pLrsmg
 今回のソース。タイでこんな組織があるそうです。ついでにテロ脅迫も
ありました。
ttp://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/3381623.stm
ttp://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/01/18/20040118000028.html
 こうしたことが世界で起こっていくのかな。何かしまいにはイスラム原理主義者まで
怒らしそうだな。

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