戻る
<<戻る
|
進む>>
第1894話
ナナッシィ
投稿日: 04/06/13 20:38 ID:nVLZ0ZyR
『月下の夜想曲』
天窓から降り注ぐ柔らかな月灯の中、
時に触れ合い、時に重なり合いながら、寄り添う二つの影。
蒼闇を纏うダンスホールの中心で、未だ幼さを残した二人は情熱の焔をその瞳に燈す。
弾む吐息。
朱に染まる頬。
汗に濡れた胸元。
想い熱く、鳴り響く鼓動。
二人の昂ぶりに応える様に、4人の演奏者が月光の陰から姿を現す。
少女の奏でる横笛はその澄んだ音色で、二人を優しく誘う。
冷淡にして繊細な声で詠うヴァイオリンは、細身の少年の手の中に。
グランドピアノを弾く大柄な少年が、情熱的なリズムで音階を巡り、
そして頬骨の張った少年は、一人狂ったようにトライアングルをかき鳴らした。
4人の想いは旋律となり、称えるかのように、祝福するかのように、踊る二人を包み込む……。
やがて、いつともなく演奏は止まり、同じく二人も抱き合うようにして踊りを止めていた。
そっと視線を合わせ、大きく肩で息をしながら、どちらからともなく微笑み合う。
うっすらと涙すら浮かべた瞳の一人が、震えるように口を開いた。
「……素敵だったよ……アメリー君……」
「……フフ、君もだよ……」
名を呼ばれた少年もまた、愛しげに相手の頬を撫で、唇を耳元に寄せて囁くように言った。
「…………キッチョム君…………」
……妖しい月の光が、重なり合った二人の影をいつまでも映し続けていた……
「……って、感じがいいなって………ハァ………あ! わ、私が言ってるんじゃないよ?
あの、キッチョム君がね……この前そう、言ってて……だから……えっと私……ね……?」
「………………………………………………………………………………」(バタン)
「きゃー! アメリー君しっかりしてーー!」
おちまい。
まずは、小ネタでご機嫌伺い。
米朝協議へ「音楽奏でて」 6カ国協議で金総書記 (共同通信)
ttp://news.www.infoseek.co.jp/topics/world/northkorea.html?d=12kyodo2004061201000654&cat=38&typ=t
この作品の評価
結果
その他の結果
選択して下さい
(*^ー゜)b Good Job!!
(^_^) 並
( -_-) がんばりましょう
コメント: