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第1897話 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/06/14 23:00 ID:6+NvpM8G
               「逃げた猫」
 紫苑ちゃんの物騒な行動は毎度のことです。毎日毎日パレス=チナ君の
家に攻撃を仕掛けています。
「何でこんなことするんだよ!」
「ここは私の家だからよ!」
 そんな調子です。喧嘩は何時終わるともなく続いています。
 ある日紫苑ちゃんはパレス=チナ君のいるガザの庭に来ました。そして
手当たり次第に暴れます。
「さっさと出て行きなさいよ!」
「五月蝿いここは俺の家だって言ってるだろ!」
「それはこっちの台詞よ!」
 そしてまた喧嘩がはじまりました。紫苑ちゃんは切り札猛者怒を繰り出して
きました。
「もう手加減しないわ!」
 目につくものは何でも破壊していきます。パレス=チナ君をボロ布のよう
にしてそれからも暴れ狂います。
 そして動物小屋まで破壊してしまいました。
「あ、何するんだよ!」
「喧嘩にルールなんてあるわけないでしょ!」
 動物達まで傷つけていきます。もう滅茶苦茶です。 
 何時しか動物達も逃げて行きます。そして中には猫までも。
「あっ!」
 パレス=チナ君が気付いた時にはもう手遅れでした。猫は
何処かに行ってしまいました。
「そんな・・・・・・」
「フン、猫一匹で何をそんなに心配しているのよ」
「何言っているんだ、とても凶暴なんだぞ!」
「え・・・・・・」
 その一言に我に返りました。
「早く探し出してくれ、さもなきと大変なことになる!」
「何故それを早く言わなかったのよ!」
「聞く耳持たないだろうが!」
 とか何とか言っても話ははじまりません。とにかく危険な
猫だそうなので二人は早速探しに行くことになりました。
「何でこんな奴と・・・・・・」
 二人はそう思いましたが背に腹はかえられません。
 二人は町中を歩き回りました。といっても紫苑ちゃんがしでかした
ことですので彼女が中心ですけれど。
「猫なんてこの町に一体何匹いるのよ」
 彼女はその猫を探し回ります。
「そういえばどんな猫!?」
「寅猫だよ」
 パレス=チナ君に教えられ探すのを再開します。しかし寅猫と
いってもこれまた多いです。
「どれがどれだか・・・・・・」
 到底わかるものではありません。いい加減迷ってしまいました。
「どうすればいいのかしら」
 ここで一つ思いきったことを実行に移しました。まずはマタタビ
を大量に用意しました。
「これで・・・・・・」
 忽ち猫達が寄って来ます。すぐに町中の猫がやって来ました。
そして寅猫に的を絞りました。
「こうなったら全部捕まえてやるわ!」
「フギャアアーーーーーーーッ!」
「痛たたたたたたたたたたたたたたたたたたたっ!」
 あちこち引っ掛かれながらも捕まえました。そして寅猫達を
入れた網をパレス=チナ君に手渡しました。
「はい」
「・・・・・・有り難う」
 引っ掻き傷だらけになった紫苑ちゃんを見て呆然とするパレス=チナ君。
と、ここで気付きました。
「もしかしてこの中から俺が探すのか?」
「当然」
「トホホ・・・・・・」
 かくして彼女と同じく引っ掻き傷まみれになるパレス=チナ君でした。

解説 熱血君 ◆O4x3A1GrPw 投稿日: 04/06/14 23:03 ID:6+NvpM8G
 今回のソース。イスラエル軍の攻撃で虎が逃げたとか。
ttp://www.cnn.co.jp/world/CNN200405270023.html
 虎って実はライオンより大きかったりします。ちなみにウリナラの
虎は加藤清正公が狩り尽くしたそうです。戦争の片暇に。化け物かい。

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