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第1900話
熱血君 ◆O4x3A1GrPw
投稿日: 04/06/15 21:18 ID:17/8fniu
「名付け親」
最近カンコ君はペットにこっています。結構色々な動物を飼って
います。
「よく金があるな」
「そうした問題はケンチャナヨニダ」
とにかくあまりにも多くのペットを飼っているので名前に困って
います。
「さて、どうしたものニダか・・・・・・」
彼はお世辞にもネーミングセンスがいいとは言えません。ついでに
言えばペットの餌にとんでもないものをやるのでチョゴリちゃんに
厳しく見張られている現状です。
「ということで皆にウリのペットの名前を考えて欲しいニダ」
彼のものとは思えない不自然なまでにまともな頼みごとです。
「いきなり言われてもなあ」
「そもそもどんな動物がいるのかもわからないし」
皆頼まれたのはいいですが少し戸惑っています。
「じゃあ是非ウリナラに来て欲しいニダ。そして名前を考えて
欲しいニダ」
「ああ、わかった」
こうして皆はカンコ君の家に向かいました。
「確かに多いな」
見れば色んな動物がいます。まるでペットショップです。
「兎とかインコは簡単に思いつくな」
アメリー君が言いました。
「どんなニダ?」
「ヒューベリオンとか」
「・・・・・・却下ニダ」
「盤古はどうアル」
「・・・・・・他の名前を考えて欲しいニダ」
「何だよ、贅沢だなあ」
「そうアル、格好いい名前アルぞ」
「・・・・・・兎やインコにそんな名前つける奴はいないニダ」
「そうだな、二人共センスがない。ここは僕がいい名前を
出してみよう」
ここでゲルマッハ君が登場です。
「おお、どんなニダ?」
「ビュンヒルト、バルバロッサ、ベイオウルフ、トリスタン、
ケーニヒスティーゲル、ヨーツンヘイム、サラマンドラ、さあ
好きなのを選んでくれ」
「・・・・・・どれも駄目ニダ。やっぱり男が選ぶとよくないニダ」
ということで女の子に頼むことになりました。
「そうね」
まずはベトナちゃんです。
「綺麗な名前がいいと思うわ。それだと感情がこもるし」
「そうニダな、やっぱり女の子は違うニダ。戦艦の名前
つけようとはしないニダ」
「ちぇっ、何が悪いんだYO」
「じゃあ漢字にするアルか?盤古とか」
男組はまだ不満そうです。
「そうですわね、それでしたらわたくしの独壇場ですわ」
ここでフランソワーズちゃんが登場です。
「たとえばバラですとか百合ですとか。そうした花の
名を使えばよろしいのではなくて?」
「フランソワーズ、たまにはいいことを言うニダな」
バキッ
拳が唸りました。
「・・・・・・ともかくこれで決まりですわね。ではわたくしが
つけて差し上げますわ」
「私も」
こうしてフランソワーズちゃんとベトナちゃんが中心
になり名前をつけていきました。
「二人共助かったニダ、カムサハムニダ」
全てのペットの名前が決まりました。カンコ君は笑顔で
二人にお礼を言います。
「あら、よろしいのですよ、お礼なんて」
「そうね」
二人は特に嬉しそうではありません。
「そうニダか」
「その代わりギブアンドテイクといきたいですわね」
「何かあるかしら」
「やっぱりそうきたニダか・・・・・・」
カンコ君ガックリときます。
「そういえば何か美味しそうな匂いが」
「本当ね」
二人は何かに気付いたようです。
「美味しそうな匂いって・・・・・・」
「あら、兎」
ここで二人の目が無気味に光りました。
「兎がどうかしたニダか!?」
カンコ君可愛がっている兎に機器が迫ったように感じ慌てて
その兎を手の中に庇います。
「その兎さえいただければ」
「他には何もいらないわ」
フランソワーズちゃんはフォークとナイフを、ベトナちゃんは
お箸を出してきました。
「う、兎は食べられないニダ」
「あら、我がフランソワーズ家では兎は高級料理でしてよ」
「うちの家でも美味しく食べるわ」
その目が赤くなっていきます。
「おい、いくら何でもペットを食べるのは」
「ましてクラスメイトのペットアルぞ」
アメリー君とチューゴ君が止めに入ります。しかし。
グサッ ブサッ
御馳走の前に完全に理性を失った二人に一蹴されてしまいました。
二人の額にはフォークとお箸が突き刺さっています。
「あ、あの二人が一瞬で・・・・・・」
強い、強過ぎます。ゲルマッハ君まで一撃でした。もう誰も
二人を止められません。
「さあ、早くその兎を」
「渡して」
二人はカンコ君に詰め寄ります。見れば彼女達を抑えられる
人はもういません。
「こ、これだけは駄目ニダ・・・・・・」
その兎を必死に庇います。
「報酬でしてよ、美味しくいただかせてもらいますわ」
「供養にもなるわよ」
「この兎だけは駄目ニダ・・・・・・」
何かこの兎に特別な思い入れでもあるのでしょうか。
「そうですか、ならばいたしかたありませんわね」
「こうなったら実力行使」
二人はスッと身構えました。
「覚悟っ!」
しかしカンコ君も逃げます。そして二人から慌てて
逃げました。
「待ちなさい!」
「その兎は私のものよ」
「これはウリのものニダ!」
そして必死に二人から逃げ回ります。しかしそのすぐ後ろから
山姥の様な形相で追いかけて来る二人。
「アイゴーーーーーッ、どうしていつもこういう結末に
なってしまうニダーーーーッ!」
しかしまだ終わりではありません。
まだまだ逃げるカンコ君。その後ろでフォークとナイフをガッチ、ガッチ
と頭上で鳴らしお箸を構える二人が。まるで疾風の様な速さです。
「も、もう逃げられないニダ」
さあ、二人の魔の手が今襲い掛かろうとしています。その時です。
「カンコ君、何してるの?」
そこでニホンちゃんが通り掛かりました。
「ニホン、いいところに来たニダ!」
カンコ君は咄嗟にその後ろに隠れました。二人はニホンちゃんに向かって
来ます。
「・・・・・・・・・」
ここでニホンちゃんはただ身を屈めました。何と二人はそれだけで
吹き飛びました。
「・・・・・・空気投げよ」
「す、凄いニダ・・・・・・」
それを見たカンコ君呆然としています。
「あいたた・・・・・・」
二人はここでようやく我にかえりました。
「二人共どうしたの?」
ニホンちゃんはそんな二人に事情を尋ねました。
「いえ、実は」
二人は事情を話しました。それを聞き終えたニホンちゃんは静かに
言いました。
「お礼はいいと思うけれどやっぱりクラスメイトのペットを食べるのは
良くないと思うわ」
「そうですけれど」
「美味しいし」
二人はまだ未練があります。
「けれど駄目よ。ほら、カンコ君もあんなに可愛がっているのだし」
見ればカンコ君は兎をまだ大事そうに抱えています。普段の彼からは
想像もできません。
「フランソワーズちゃんもベトナちゃんも大切なものを壊されたり
食べられたりしたら嫌でしょ。だからそんなことをしたら駄目よ」
「そうですわね、わたくしとしたことが」
「反省するわ」
こうして二人は反省してカンコ君に謝りました。こうして騒ぎは
収まりました。
「ところでカンコ君」
ニホンちゃんはカンコ君に尋ねました。
「そのウサギさん名前なんていうの?」
「そ、それは・・・・・・」
言うに言われず顔をキムチ色にするカンコ君でした。
解説
熱血君 ◆O4x3A1GrPw
投稿日: 04/06/15 21:28 ID:17/8fniu
今回のソース。韓国でペットの名前をサイトで名付けるとか。
ttp://japanese.joins.com/html/2003/0504/20030504172744400.html
兎料理。
ttp://www.hi-ho.ne.jp/chef/menuj.htm
ttp://www.asahi-net.or.jp/~jn6r-stu/dish_014.html
鶏肉に似て美味しいです。兎は有閑工房さんの兎を使わせて
いただきました。パクリすいません。
あと空気投げです。
ttp://www.sanzeebaa.co.jp/tsukihitokoto/hitokoto_200403.html
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