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第1907話
無銘仁 ◆uXEheIeILY
投稿日: 04/06/20 19:59 ID:U9MtclqV
「親父はつらいよ」
お昼前の授業が終わり、楽しい給食の時間がやってきました。
といってもそこは5年地球組、家の事情で食べるものが制限されたり、
食べるものがなかったり、色々とたいへんなのです。
ともあれ食事どきということで世間話に花が咲くのでありました。
今日の話題はなんと夫婦仲。仮面夫婦だのセックスレスだの、最近の
小学生は余計なことばかり知っているから困り者ですねえ。
「お父さんはお人よしだけど、お母さんからはすっごく尊敬されてるの」
「ニホンちゃんも? よかった。アジア地区ではうちだけかと思ってたよ」
「他にもブルネイくんとかブータンちゃんだっているじゃない」
時代の流れといいましょうか。みんなのおじいさんがこどもだったころは、
どの家でもお父さんが強かったものです。でも最近は……。
「今どき親父がいばってるなんて珍しいもんな。うちはお袋のほうが」
「あたしに言わせればアメリーくんの親父さんも相当なものよ」
「なんだよ、それはお前の好きな誰かさんの家だろ。ヘヘッ」
「うるさいわね、あれはきれいな亭主関白なのよ」
亭主関白にきれいも何もないのに、とニホンちゃんは言おうとしましたが、
アサヒちゃんを怒らせるとうるさいのでやめておきました。
「ちょっとお聞き遊ばして。なんでもその誰かさんのお母様は夜のほうが
空疎だって言うそうですわ。そうそう、ミャンマーさんのお宅もですって」
「あらいやですわ。あたくしの家ではもうバリバリですのに」
そんな綺麗な言葉遣いで言われても困るのですが、この年頃はそういう
ことが気になるのであります。
「とはいえわたくしも他人をどうこう言えませんわね。お父様が入り婿で、
お母様がやりたい放題ですの。でも家計を握るのはお父様ですわ」
「あーそれ僕んちもだ。入り婿。でも母さんは大人しいほうだなあ」
「僕んちもだよ」
フィリピンくんとイン堂くんが応じます。特に伝統の長いブリテン家では
その歴史をたどると入り婿が多いようです。しかも歴代の女当主は
金に飽かせて町中に男をつくり、好き放題していました。
「俺様んちはこのところ親父が元気ないんだよな。やっぱ会社つぶした
負い目があるのかもしんねーけど。夜のほうだけなぜか元気で(ry」
「ロシアノビッチもそうか。わたしの家もだ。父上は心優しい方だからな」
それぞれ家庭に事情があるようですね。ところでみんな、肝心の食べる
ほうがおろそかになっていやしませんか。こらロシアノビッチくん、
小学生がお酒はいけませんよ。
「ペルシャのとこはお袋が巨乳のわりに夜のほうはさっぱりらしいな」
「いやーん、アメリーくんたらエッチ!」
「ちょっとタイワンちゃん顔こわい顔こわい」
アメリー家ではそういうことにオープンなせいか、なんだかひわいな話に
なってしまいました。大人しい女子は嫌そうにしています。
「夜のほうと言えばここだけの話、キッチョムのとこはひどいらしいぜ。
なんでもそれが原因で奥さんが何度も家出して、離婚寸前だとか」
「それは聞き捨てならないニダ。アメリー、ウリの兄を侮辱するとは
許せないニダ。だいたいアメリーはスケベなことばかり言ってるニダ。
アジア地区やアラブ地区の子は辟易してるニダよ」
たまには品行方正なことを言うカンコくん。こういうとこはさすがです。
アメリーくんもフライドポテトをほおばりながら言い返します。
「お前んとこだってちょっと前は別居してたろ。ニホンちゃんとこも
ずっと前に少しばかりそうだったって親父が」
ガタッ。ニホンちゃんが立ち上がりました。顔が真っ赤です。
「そんなこと、そんなことないもん……ふえぇん」
「あーあ、泣かした泣かした」
みんながアメリーくんをはやしたてます。
「あっちょっと待ってよニホンちゃーん」
ニホンちゃんは泣きながら教室の外へ走っていってしまいました。
「ニホンはおじいちゃん子だからな。しかし事実は認めたほうがよいぞ」
「そうニダ。ニホンは早く事実を認めてウリに半万年分の謝罪と賠(ry」
「そういう意味じゃないでしょー!」
タイワンちゃんのとび蹴りで轟沈するカンコくん。今日もお調子者ですね。
地球町全体で見ると、どうも父親の権威みたいなものがなくなってきた
みたいです。どこの家庭も親父はつらいですよね。えっ、日ノ本家の
夜のほうですか。それはもう、バ(tbs
下ネタ気味でスマソ。今までとは設定が違いますが、
何を何に喩えているか考えながら読んでください
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