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第1906話
無銘仁 ◆uXEheIeILY
投稿日: 04/06/19 18:06 ID:fM2+SNWk
「魅惑のカード」
ユーロ地区のこどもたちは今、恒例のシューキュー大会に夢中です。
そんななか、なぜかアジア地区のタイランくんが試合を見にきています。
「あーあ、やっぱりユーロ地区のカードはいいよなあ」
タイランくんは格闘技ひとすじのように思われていますが、シューキュー
ゲームも大好きなのです。
「その中でもひときわ輝くカード……それはシューキューの貴公子」
「そうそう、ってなんでニホンちゃんがここにいるんだよう」
カンコくんと一緒にシューキュー大会を開いてから、すっかりシューキュー
オタクになってしまったのです。
「そうだ、この前はFCカードを貸してくれてありがとう」
「交換で強くなったもの、こっちこそお礼を言わなくちゃ」
ニホンちゃんは屈託のない笑みを浮かべて言いました。タイランくんの
家へはよく遊びに行くので、二人は結構親しいのです。
「この間ちょっと借りたけど、やっぱり貴公子カードはかっこいいよね」
「ところでさ、君の司令塔カードは今どうなってんの」
「マカロニーノくんに貸しちゃったから手元にはないよ」
「そっかー。一度手にとって見たかったなあ」
シューキューゲームにおいては、他の全てのカードの能力値に影響する
司令塔カードはいちばん大事だと言われます。そうそう、貴公子カードも
司令塔カードの一種ですよ。
「こないだね」
しばしの沈黙のあと、タイランくんが急に声を落として話し始めました。
「うちの両親がケンカしたんだ。それもシューキューが原因なんだよ」
「ええっ。大丈夫だったの」
「うん、まあなんとか収まったんだけどね」
タイランくんの話では、タイランくんのお父さんがこれまた大の
シューキューオタク。エリザベスちゃんのカードが気に入ったので
まとめ買いしようとしましたが、何しろお金がかかります。
「それでねえ。父さんは僕と賭けマージャンしてお小遣いを
巻き上げようとしたんだよ」
「どういうお父さんなの。お母さんは怒ったでしょ」
「そりゃあ怒るよ。その後はもう想像できると思うけど……」
ひとまず収まったとはいえ、タイランくんのお父さんはまだ諦めて
いないようです。
「ふーん。楽しいシューキューが原因でケンカしちゃったらだめだよね」
「うちのクラスでもそんなことなかったっけ」
「そ、そうだっけ」
わたしはカンコくんとケンカにならなくてよかった、と思うニホンちゃん
なのでした。
漫画化計画やら保守やら乙であります。今作の元ネタはサッカーです。
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