戻る <<戻る | 進む>>
第1911話 書き人知らず ◆9GPWTa2EFE 投稿日: 04/06/23 20:41 ID:JbUIIkwO
〜 Chariots Of Fire 〜 その1

ニホンちゃんは晩御飯のおつかいで、商店街へやってきました。
すると、偶然スポーツ用品店から出てきたアメリー君と出会いました。
「やあニホンちゃん、買い物かい?」 アメリー君の陽気な笑顔からは、白い歯がのぞき見えます。
「うん。 お母さんに頼まれてね。 アメリー君は?」
「オレはブルワーカーをを買いに来たんだ。」 ほら、と言ってアメリー君は紙袋の中身を見せました。 グリップ
のようなものを2つ、バネと金属製の筒でつないだこの物体は、ニホンちゃんが理解できるシロモノではありません
でした。
「・・・何に使うのこれ?」
ちょっと心外そうにアメリー君は答えました。 「これで体を鍛えるんだよ。 知らない?」
「でもアメリー君って、十分健康じゃない。 それ以上鍛えなくても・・・。」
というか鍛えすぎで一部から反感を買っていることは、ニホンちゃんも、もちろんアメリー君も知っています。
それでも、アメリー君は気にしていないようでした。 「クラスの正義を守るためには、まだまだ。」
実際のところ、ニホンちゃんも危ないところを何度かアメリー君に助けてもらってるわけなので、あまり強いことは
言えません。 「体を鍛えるのはいいことよね。 でもあまりやりすぎて体を壊さないでね。」
「サンキュー。 大丈夫さ。」 
じゃあ、といって二人は別れました。
〜 Chariots Of Fire 〜 その2

スポーツ用品店から少し歩くと、電器屋さんがあります。 そこからは、ロシアノビッチ君が出てきました。
「おう、買い物か?」 いつになくロシアノビッチ君はシラフです。
「ロシアノビッチ君も?」
「ああ。 こいつを買いにな。」 ロシアノビッチ君の手の中には、小さめのラジカセがありました。
「ラジカセ壊れたの? だったら直してあげたのに。」
「そいつはうれしいけど、さすがに女の子に直してもらうってのもな。 かっこわりいじゃないか。」
かつてはアメリー君と張り合ったロシアノビッチ君、そのプライドは見事。 ニホンちゃんは、ちょっときまり
わるくなりました。 「そうよね。 ごめんね、変なこと言って。」
「気にすんなよ。 ま、ちょっとラジオ体操でも始めようかと思ってな。」
ロシアノビッチ君とラジオ体操。 なんだかピンとこない印象がニホンちゃんにはありました。 どうやら
それが顔に出てしまったようです。 
けげんな顔をするニホンちゃんに、ロシアノビッチ君は言いました。 「いやさ、最近ナマってるから。
ちょっと前まではオレもけっこうなモンだったんだぜ。 知ってるだろ?」
知ってるもなにも、ロシアノビッチ君のプレッシャーをまともに受けてた当事者の一人がニホンちゃんです。
あのときは、ニホンちゃんもびくびくしながら過ごしたものでした。
「気にすんなって。」 豪快に笑い飛ばして帰っていくロシアノビッチ君に、不安を抱くニホンちゃんなのでした。
〜 Chariots Of Fire 〜 その3

さて、買い物をすましたニホンちゃん、今度遭遇したのはカンコ君でした。
「カンコ君もおつかい?」 
とたんにカンコ君のエラがひくひくします。 「ウリは白丁ではないニダ。 謝罪と(以下略」
「じゃあ何か買いに来たの?」 ニホンちゃん、最近スキルに<スルー>を装備したようです。
「よくぞ聞いてくれたニダ。」 カンコ君のエラは、さらにひくひくしました。 「ウリはダンベルを買って、
体を鍛えるニダ。 するとマッチョなカッコいい男になれるニダ。 だから今のうちにニホンはウリに良くして
おくといいニダ。 そうすれば危ないときには守ってやらないこともないニダよ〜。」
カンコ君の妄想回路はフル回転、レッドゾーンぎりぎりです。
「そう。 スポーツ用品店は向こうよ。 じゃあね。」 関わっちゃダメダメ電波を受信したニホンちゃんは、
そそくさと家路につきました。

さてカンコ君は、スポーツ用品店に向かって歩いていったのですが・・・、その前にはプラモショップが
あったりもします。 そして、、、1/100淑玉ック MG(作者注:マスターグレードって読むべし)が
<おれを買え!>光線を発射するわけなんですが、すでにダンベルはスポーツ用品店で予約済み、キャンセルしては
いけません。 さあカンコ君の選択は?
〜 Chariots Of Fire 〜 その4

その夜。 カンコ家でも楽しい夕食が終わり、みなまったりしている、そんな時間です。
「買ってきたっていうダンベル見せて。」 オモニが、カンコ君に言いました。
「お、ダンベル買ったのか。 それはいい。 アポジみたいな強い男になれるぞ。」 アポジも見たそうです。
ところがカンコ君はなかなか見せません。 なにやらモジモジしています。
「なあに、もしかして買わなかったの?」 過去にもアレコレと息子にだまされている経験上、オモニは
ちょっと疑っています。
「ちゃんと買ってきたニダ。」
「じゃあいいじゃない。 早く見せなさい。」

しぶしぶカンコ君は、買ってきたというダンベルを持ってきました。 見方によってはたしかにダンベルです。
でもほとんどの人は、磨製石器だと言うでしょう。 そのダンベルとやらは、棒切れの両端に石をくくりつけてあるだけと
いうシロモノでした。
「へぇ〜最近のダンベルって、こんな形してるの。 オモニは知らなかったわぁ〜。」
「おまえ、どこの遺跡から拾ってきた?」 オモニもアポジも、火病メーターがアクセル全開、トップギアです。
「ダンベル買うと高いニダ。 だからウリは自分で作ったニダ。」
「じゃあ、代金を返しなさい。 カンコのためになるからって、お金をあげたでしょ。」 オモニ、怒りすぎは
美容によくないですよ。
「キャンセル料とかで、あまり返ってこなかったニダ。 ウ、ウリは悪くないニダ。 こんな商売をする
スポーツ用品店が悪いニダ〜!」
かくして、今宵もまたアジア町にカンコ君の「アイゴー」が響き渡るのでした。

解説 書き人知らず ◆9GPWTa2EFE 投稿日: 04/06/23 20:49 ID:JbUIIkwO
さてソースですが・・・

米軍が空母7隻で海上演習
ttp://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2004061223938

ロシア、半島有事を想定した大規模軍事演習
ttp://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20040609AT2M0901309062004.html

韓国、高等訓練機事業で損失
ttp://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/06/18/20040618000000.html

以上の3本でございます。 ウガウグ

ニホンちゃんも鍛えなくてよいのかなぁ。 などと思ったりもするわけですけどね。



この作品の評価を投票この作品の評価   結果   その他の結果 Petit Poll SE ダウンロード
  コメント: