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第2374話 あさぎり ◆WOaKOSQONw 投稿日: 2005/11/04(金) 00:50:28 ID:h61dbqgH
『そんな餌でこの俺が』

 俺様は誇り高き一党。それだけは言える。高貴にして孤高。
 いつも自分に相応しき仇敵を捜し求め、その相手と拳を交わす事を最上の喜びとする。
 そう、戦いの様式美。それこそが俺様の生きがいであり、そして生き様だ。

 頑迷固陋を打ち破り、無知蒙昧を糾弾する。嗚呼、素晴らしきかなわが人生は上々。

 ん…、なんだいベトナちゃん。お小遣い?ああ、ノートを買いたいけど手持ちがないか、
うむ。勉学に費やすならばケチってはいけないね。これを使いたまえ。いや、そんな泣き
そうな笑顔は要らない。堂々と、何等恥じる事無く甘えればいいのだよ。その姿が、俺様の糧。


 俺様は慈悲深き血族。間違いない。寛容にして寛大。
 両手を天に翳し慈愛を振り撒き、集う人々に笑顔振り撒くのを至上の責務としている。
 そう、慈愛の協奏曲。これが俺様の生きる道であり、そして生き様だ。

 世の不条理包み込み、世の清濁を諭す。嗚呼、上に立つにはかくあるべきか梵天丸。

 ん…、なんだいベトナちゃん?給食費?ああ、クラスの悪い奴にカツアゲされたのか、うん。
正義の為にはとっちめてやらねばならないが、まずはちゃんと払わないとね。いや、いや。
感謝の言葉だけで別にいいよ。上を見て、胸を張って歩けばいい…。その姿が、俺様の飯。

 俺様は意志固き郎党。それが戦訓。一途にして貫徹。
 初志に従い率先垂範、時代の流れを時に無視してでも己を殺す。
 そう、初志貫徹の精神。それが俺様の立ち位置であり、そして掟のはずだ。

 世のクマーーを一瞥し、釣り針の前で沈思黙考する。こんなクマじゃなかったと歴史が俺様を問い詰める。

 ん…またかいベトナちゃん?服が欲しクマ?ああ…みんな持ってるから欲しい、…そう。でもそれって
必要なのかなあって思うクマ。ノート代も給食費も別に困ってなかったんだって?昨日ママンに聞いたクマ。
ああ、まあ、言い訳せんでええクマ。うんまあ、ゆっくり話し合うクマ。その態度が俺様のクマーーーーーー

おしまい

解説 あさぎり ◆WOaKOSQONw 投稿日: 2005/11/04(金) 00:52:15 ID:h61dbqgH
□かいせつ
くまーーー

□そーす
くまーーー【10/24記事分】
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