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第2377話 処女作? 投稿日: 2005/11/06(日) 14:21:46 ID:WUU135f+
「迷子の小鳥」

 昔々あるところに、一羽のオウムがおりました。
 このオウム、声まねや掛け声でポーズを決めるなど、中々の芸達者でした。
 しかしそれらの芸もすぐに飽きられてしまいました。
 オウムは、「他の国々に自分の芸を見せにいこう、きっと喜んでくれる」と、新天地を探しにいきました。
 オウムは川を渡り、新天地に着きました。……溺れそうになりましたけど。
 川を渡ったオウムは日本の友人に『毎日、ホテルで過ごしています。おいしい食事もいただいている』と手紙や写真を送ってきました。
 手紙を貰った友人は嬉しく思うと同時に、首をかしげました。
 歓迎してもらっているという手紙なのに、何故『ファンデーション、薬、生理用品、ストッキングを送ってください』『カロリーの高い食べ物をください』と矛盾した事も書いているのか……首をかしげるばかりです。
 実は、オウムは日本に帰りたかったのです。
 渡った先は新天地ではなく、荒れ果てた農地が広がる場所だったのです。
 オウムは鳴きました。
「日本に帰りたい」
 日本語で鳴きました。
「日本に帰りたい」
 しかし、その言葉は誰にも届きませんでした。
 それでもオウムは鳴き続けました。
 2年もの間、鳴き続けました。
 鳴くだけで芸をしなくなったオウム。そんなオウムなど必要ない、とオウムは日本に帰ることが出来ました。

 日本に帰ってきたオウム。
 彼女はもう鳴く必要はなくなったけれど、鳴き続けた所為で芸もできなくなってしまいました。
 オウムはもう、何も出来ない、ただのオウムになってしまいました。

 おしまい。 

解説 処女作? 投稿日: 2005/11/06(日) 14:28:03 ID:WUU135f+
以下解説?

最近、色々な作風に手を出している処女作?でございます
今回は、昔話風にしてみました
今回のネタ↓
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1472292/detail

オウム→オーム(Ω)信者(現アレフ)の女性
川→泳いで越境したらしいです
芸→週刊誌でヌードになったそうです

今回の事については、言うべき言葉もかける言葉もないのですが
ま、時事ネタということで手を出してみました

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